京都の南に城陽(じょうよう)市という街がある。市名の由来は、山城国(城州)の南部(陽の当たる方)にあるからである。京都以外の人には、ほとんど知られていない街だろう。京都でも、これといった特徴のない、ありふれたベッドタウンという印象しか持たれてないように思う。 何か面白いことはないのか。ネットを探ってみる。「五里五里の里」というのに私は引っかかった。城陽の地は、京都から五里(約20km)、奈良からも五里。両古都の真ん中に位置しているというのである。そう呼ばれたのは、京都と奈良を繋ぐ奈良街道がここを通っていたからである。「五里五里の里」と街道をテーマに街歩きしてみよう。5月のある日、市の北から南へ…