正称、日本国現報善悪霊異記。
霊異記とも。また、読む方は「にほんれいいき」とも。
仏教の説話集。沙門景戒編、共三巻。AD.822年頃成立。 因果応報の仏教思想に基づいて、雄略天皇から嵯峨天皇の頃までの説話を漢文で著す。 おまけに、その各段末に付する訓釈は、平安時代の国語資料としてかなり重要。
勉強部屋の近くに咲いている一輪のパンジー。目立たないところに咲いているので、私しか気づいていないかもしれません。 昨年からずっと咲いていています。息が長いですね。ここ最近の冷え込みにも霜にも負けず、力強いです。亡き母が冬の花といって、寄せ植えしていたのを思い出します。力強いといえば、境内のいくつかの場所に飾っていた鏡餅も、こんな風になりました。簡易的な鏡餅です。 外はボロボロ、中身も持って行かれました。烏のような鳥の仕業かもしれません。頭が良いです。さて先日、『高尾山報』のお正月号が届きました。1月号は、いつもより早めに届きます。今月の私の文章も「道」がテーマとなっています。「道場」という言葉…
日本霊異記(上) 全訳注 (講談社学術文庫) 作者:中田 祝夫 発売日: 1978/12/08 メディア: 文庫 【 電を捉へし縁 】#日本霊異記 むかし雄略天皇の護衛官に、少子部栖軽(ちいさこべの すがる)という男がいた。 ある嵐の夜、天皇の寝室に立ち入った栖軽は、そこで夫婦の営みを目撃してしまった。行為を中断された天皇は怒り、彼を寝室から追い出すついでに嫌がらせのつもりで無理難題を命じた。 「栖軽、今まさに雷光を閃かせた、あの雷神をここへ呼んでみせろ」「御意!」 真面目な栖軽は、魔除けの赤い髪飾りと赤い鉾を装備して馬を駆り、街に着くなり大声で叫んだ。 「おい雷神!!!天皇がお呼びだぞ!!!…
「日本霊異記って何?」 「日本霊異記はいつの作品?」 「日本霊異記の面白いお話が知りたい!」 このページに来てくれた方は、そのように思っているかもしれません。 『日本霊異記』は平安初期に成立した説話文学で、日本最古の説話文学とされます。 古典というと、どうしても読みにくく、わかりにくいというイメージが先行しますが、しっかりと現代語訳されたものを読むと現代人が読んでも面白いと思える内容の物がたくさんあります。 『日本霊異記』には、蛇の話、狐の話、地獄の話、鬼の話など様々な短編物語が116話収録された文学作品でした。 今回は、『日本霊異記』とはどのような本か、『日本霊異記』に収録されている個人的に…
キショウブ(黄菖蒲)も目立ちます。 キショウブ(黄菖蒲) 繁殖力が強いため、最近では「要注意外来生物」にも登録されているとか…拡大しすぎるのも問題のようですね。 今回の文章は、六道の「畜生道」をテーマとして、死後に畜生となって生まれ苦しむ世界について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」68(2018年2月記) 二十四節気の暦通りに、大寒に入ってからの日本列島は、厳しい寒波に見舞われました。1月22日から降り始めた雪は、高尾山の山頂でも40センチ近くの積雪を観測しました。 雪のうちに 春は来にけり 鶯の 凍れる涙 今や解くらむ (『古今集』二条后)(雪が残る冬景色のまま、春がやって来た。冬の寒…
春休み中は小さなお子さんもお参りに訪れます。ロウソクにお線香をかざして火をつけたり、鐘を鳴らしたり。。。全てが興味津々。お寺にお子さんの元気な笑い声が響き渡るのは嬉しいものです。 薬師堂の前の花 今回の文章は、これまでと少し視点を変えて、「笑顔」をテーマに、微笑みの大切さについて書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」14(2013年8月記) お盆(旧盆)の数日間は、日常とは異なった特別な気持ちになれるものです。お迎えしたご先祖様にお供え物をして、香華を手向け、日頃の息災に対して感謝の気持ちを捧げます。ご先祖様の微笑みに抱かれながら、満ち足りた時が流れます。 微笑みと言えば、口許がやや笑ったよう…
★★★★☆ 内容 作家・町田康が、自身の文学のルーツや創作の裏側、書くことに対する思いなどを語り尽くす。 感想 自分語りなどしなさそうな著者が自身のことを語る。単純にそれだけで面白い。青年期には北杜夫や筒井康隆を読んでいたことも分かり、なんだか意外な気がしたりもした。それから当たり前の話ではあるが、彼も子供の頃には両親からお小遣いを貰って本を買ったりしていたのだなとほっこりした。あまりイメージが沸かないが、彼もありふれた普通の少年時代を過ごしてきたわけだ。 そして著者は、文学に対する様々な考えを赤裸々に語っている。ただ、講演の内容をまとめたものだからというのもあるかもしれないが、正直なところ、…
「かい・カイ」の同音異字漢字 文字霊日記・3283日目 昨日(2023/3/17)は 庭の南東、一般道に電柱と並んでいる 蔦に絡まれ 根本がグラついている名前が判らない 枯れた大木を鉈(屶・なた)で切り倒そうとしたが 根元が雪に囲まれているので 手で揺らし揺らしながら半日かけて 最終的には「蹴り倒した」・・・ 雪解けで 毎日少しずつ、ボロ屋敷の東~南の庭を巡らしている「松の木の枝の剪栽」・・・ 早朝に起床して窓の外を覗くと僅かに雪が降って 松の木々も淡い雪化粧・・・ ↓↑ 2023年癸卯(甲・ ・乙)年 0003月乙卯(甲・ ・乙)月 ↓↑ 15日壬申(己・壬・庚)・・・歯医者へ 16日癸酉(…
なぜ炭治郎は鬼の死を悼むのか ――昔話で読み解く『鬼滅の刃』の謎 久保華誉 著 なぜ、『鬼滅の刃』はこれほどまでに人々の心をひきつけてやまないのでしょうか。その答えは、「昔話」にあったのです。 本書では、『鬼滅の刃』が具体的に古今東西の伝承の物語、モチーフと共通しているのかを詳しく解説し、それによって『鬼滅の刃』にどのような意味が隠されていて、物語を豊かにしているのかを明らかにします。著者によれば、『鬼滅の刃』は「昔話のモチーフの宝庫なのである」そうです。 例として、そもそも なぜ竈門炭治郎と禰豆子だけが生き残ったのかを、説話から考察してみます。日本の物語では、古来より、男子が苦難を乗り越える…
朝倉の神社と遺跡 今治市朝倉は古い神社や遺跡の多いところです。伊予国府に近い場所に集落があるからかもしれません。規模が小さくても何か由緒のありそうな神社や遺跡ばかりですが、細かい歴史まではよく分かっていないようで、いまだに謎が多いところです。 須賀神社 頓田川(とんだがわ)中流域の山際の小高い場所にあります。この一帯は野田という土地で、古くは朝倉天皇、野田の宮とも呼ばれていたとのことであり、斉明天皇行幸の時、創建されたとの伝承があります。 最初は低地の宮の窪というところに存在したらしく、頓田川が氾濫するので、高いところに移転したとかいう話です。神社まで車でも上がれますが、最後に短い急坂があるの…
修行に出した数珠丸から手紙届いたでぃす 以下ネタバレ まぁ行きつく先で仏になれたとしても、それで今の争いがどーなるってわけじゃないでぃすからね 末法って、仏教人気が弱まってきたときに生まれた思想らしいけど 考えてみれば、人気があって勢いのある時期に末法って発想出てくるわけないでぃすよね 実際、インド由来の仏教では末法は存在しないっぽい それに近い感じのはあるっぽいけど、日本で使われてるみたいな時代を意味する単語ではないっぽい 末法が時代を意味する言葉になったのは、はっきりしてないけど、たぶん隋が最初って言われてる感じ? 聖徳太子が小野妹子派遣したあの国でぃすね 日本で最初に末法の思想が登場した…
あらすじ・概要 彼氏と別れ、さらにその彼氏にストーカー扱いされてしまった主人公。元彼への恨みつらみや、新しい恋愛への願望とともに、東京の神社を巡る。さらに神道に興味がある同僚とともに京都旅行へ。そこでもさらに神社を巡り、今までのネガティブな感情を願いにしてぶつける。
主に記紀の紀の方にざっと目を通している時に、天皇、神社という呼称、文字を用いて指し示す何がしについては、時期的に、指し示す時期というよりは、日本書紀が編集されている時期とかそれにごく近い時期とかを想定させるように、素人にとっては誘われる。 未だに、"ホン"なのか"ッポン"なのか文字面からは明確ではないようだし、"神"字さえ読みは色々だ。 書紀から離れて、先日参考にした本の一つとして引用した『宇佐』にも、例えば別府と書いてビユウと読ませる(p5 "宇佐市法鏡寺・別府びゆう")。 p94・p112には"神"文字の発音の違いのまま紹介記事が載っている。 大神神社という時のオオミワジンジャと大神氏での…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 日本の伝統文化でる宗教界には、蔑視や敵視はなく偏見や差別による対立はなく、不寛容・排他による排除としての迫害、弾圧そして戦争は起きず、狂信的教条的偏狭的なカルトや原理主義による宗教テロなどは無縁であった。 日本の民族宗教とは、「あるがまま、見た目のまま、そのままでいいという自然体」という美徳の哲学であり、全てを受け入れて共に生きて死ぬという「相互補完共生」思想であり、「八紘一宇」の皇道主義=大家族主義で、多様性、多元性、多種性に富んでいる。 つまり、惟神の道(かんながらのみち)であ…
とりあえず地表面印象的な生き物系については、体内系となんらか関わる成分との関りで次代をつなぎ続けている。 胎内でなんらかを(卵とか胎生っぽく)形作ってくらいの方が今時の人々にとっては馴染の"現象"と言えそうだ。 だから、と、強引にSFに移らせてもらいたくなるのだが、その前提以外の生命の持続性の在処(ありか)は、で身勝手に想像してみたくさせないか?と諸氏に問えそうだ。 外で、なんとなくいつでも生命が生じ続けるので、体内経路はまったく発達しない。不適切な方でいつでも結果的淘汰を経る(体構成的)仕組みとなってしまう。 直観的には、大抵の諸氏にとってなら、それって・・・・かなりの程度に味気ないんじゃな…
新聞でタイパという言葉を知った、タイ ムパフォーマンスらしい。 若者たちが情報時間の効率を求め、映画 を倍速でみて10分で小説の説明解説を読 み何万曲の音楽を手元に置きご苦労なこ とだなあと思う。私たちの頃はモラトリ アムの時間といわれていたし、今ではも う効率も求めなくてよく好きなときに本 を読み映画を見て音楽を聴く。 まあ積み残しは多々ある読書中待機中の本は、 漱石「猫」(読書中、今年中に読めなかった) 吉本隆明「夏目漱石を読む」 沢木耕太郎「天路の旅人」(読書中) 辻原登「翔べ麒麟(上)(下)」 辻原登「冬の旅」(再読予定) 門井慶喜「銀河鉄道の父」 吉田修一「太陽は動かない」 三木卓「…
列島古代に条理の農耕地を開いた人々は、たとえば富士山が見える土地柄の場合、見晴らしが良くて富士山を眺めやすく、また近くに曲がりくねった列島的にはそこそこ広い幅を持つ川が流れているような土地を選んでそうに伺える。 今時は良好な場所を探さないと、立地上は見えるはずの山々が見えにくい。 それくらい様変わりしてしまった。 川の流れも、直線流しタイプが好まれて、多くの大中河川がそう改修されてきた。 それゆえか、大の方は、やたらと広幅な流れとなって、身近なゆったりながれる大き目な川ではなくなってしまっている。 ダムもできたりで、起こる洪水は、激しい方にしがちだ。 想像だけど、古代の大き目な川は曲がりくねっ…
<高鴨神社の正面鳥居 一言主神社の乳銀杏> 前回・前々回のブログで確認したように、葛城氏の権力基盤は、交通インフラを掌握してヤマト王権の対外交渉を担ったことにあるわけですが、今ひとつはヤマト王権の王の外戚となったことにあります。 今回は外戚としての葛城氏と、「かづらき」地域集団の神々について言及します。 大王家の外戚としての葛城氏 近代以前の天皇は、複数の后・妃を有しており、天皇家の一族だけでなく、氏族出身の女性も多く入内しています。 奈良時代以前に多くの女性を入内させた氏族としては葛城氏・蘇我氏・息長氏・和珥氏などが知られています。
(2022/12/3) 『ムー 異世界(パラレルワールド)の歩き方』 地球の歩き方編集室 学研プラス 2022/2/10 <アメリカのUFO関連地域 アメリカ政府にその存在を隠蔽された?> ・「UFOの日」と呼ばれる記念日は、6月24日と7月2日のふたつがある。6月24日はワシントン州のマウントレニエ付近で空飛ぶ円盤が目撃された日で、7月2日はニューメキシコ州のロズウェル近郊で空飛ぶ円盤が墜落したとされる日。どちらも1947年のできごとで、これらの事件以後、UFO目撃情報が多発するようになり、同時にアメリカ政府とのつながりも指摘されるようになった。 <マウントレニエ アメリカで最初にUFOが目…
『つげ義春漫画術』は、つげ氏の全作品をふりかえってのインタビューが中心の本で、索引は特にない。そこで、話題に出た本と著者の名前を、リストアップしてみた。当時つげ氏が読んでいた本、作品のヒントになったり影響を与えたかもしれない本などの一覧ということになる。いくつかを我が家の、(ミニチュアだが)万力のある本棚に並べてみた(★印)。 (つげ義春漫画術 上巻)122p 生きていた幽霊 江戸川乱歩「二銭銅貨」「心理試験」〔『江戸川乱歩傑作選』(新潮文庫)など〕154 ある一夜 手塚治虫『罪と罰』〔『手塚治虫漫画全集』など〕169 太宰治「ダス・ゲマイネ」〔★太宰治『走れメロス』(新潮文庫)など〕(下巻)…
序文・琵琶湖を掘って富士山にした?! 堀口尚次 ダイダラボッチは、日本の各地で伝承される巨人。類似の名称が数多く存在する。山や湖沼を作ったという伝承が多く、元々は国づくりの神に対する巨人信仰がダイダラボッチ伝承を生んだと考えられている〈鬼や大男などの妖怪伝承が巨人伝承になったという説もある。〉 私の地元愛知県東海市の南側に加木屋町陀々法師(だだぼうし)という地名があり、ダイダラボッチが歩いて移動する際に出来た足跡が池になったとして伝説が残っている。この「足跡池」(「陀々法師池」ともいう)は名古屋鉄道八幡新田駅の南方100m辺りにあったが、1986~1987年(昭和61~62年)頃に埋め立てられ…