増補 文明史のなかの明治憲法 ──この国のかたちと西洋体験 (ちくま学芸文庫)作者:瀧井一博筑摩書房Amazon■明治憲法の成り立ちのなかに、後にアジア・太平洋戦争でこてんぱんに負ける、あるいは無謀な戦争に突入する伏線が隠されていたのでは?という問題意識が高まり、本書にたどり着きました。天皇大権の問題以外の部分でね。■伊藤博文って、いままでは理念のない、軽佻浮薄な日和見主義者あるいは現実主義者というイメージだったらしいけど、最近再評価が進んでいて、その一角を担っているのが本書。瀧井一博という先生、まだ(相対的に?)若いのに、文章の書きぶりが妙に年寄り臭くて、そんな漢語表現いまどき使わないよとい…