月村 了衛[つきむら・りょうえ] 作家。1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。在学中、清水邦夫、高橋玄洋に脚本・演劇を学ぶ。 卒業後予備校教師として現国・古文・漢文の教鞭を執る。 1988年脚本家としてデビュー。2010年早川書房「機龍警察」で小説家デビュー。 主な作品に、 「機忍兵零牙」(早川書房) 「機龍警察 自爆条項」(早川書房)
月村了衛 公式ブログ http://d.hatena.ne.jp/ryoue/
月村了衛氏の十三夜の焔を読んだ。天明から天保へかけて50年以上の時間スケールで活写する時代小説。天保四(1784)年五月の十三夜の夜に幣原喬十郎は匕首を手にした男と側に倒れる男女を見た。倒れている男女は血に塗れていて、見るからに殺されたと思われた。そして、その男は両眼から涙を流して泣いていた。喬十郎は男を取り押さえようとしたが、身の軽い男は用水桶から町屋の軒に飛び上がり、暗がりの中に溶け込んでいった。それが喬十郎と盗人千吉の出会いであり、そこから50年以上の物語が続いていく。幣原喬十郎は先手弓組に属しており、本来の務めの傍ら取り逃がした男を探査することになる。第一話の「十三夜の邂逅」では逃げた…
前回の記事でセミとウグイスの鳴き声で朝を迎える…などと悠長に話していたのも束の間、最近ではセミ100%のあまりのうるささに叩き起こされ、窓を開けて寝てしまった今朝にいたっては、頭上の網戸にへばりついたその張り切りすぎの声のおかげで、ライブハウスを出た直後みたいな耳の状態で目覚めた私ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 世の中の子供たちは夏休みに突入しましたが、大人になってからも “夏休みの宿題“ についての話題で盛り上がることって時々ありますよね。 中でもその取り組み方については面白いくらいに人それぞれで、うまく調整しながら毎日コツコツ型が理想だとしたら、8月31日に泣きながら家族総出で…
ミステリ好きというのは基本的にフィクションとしての犯罪を楽しむ人が多いようで、いわゆる犯罪実話のようなものは人気がないらしい。例外的に「切り裂きジャック」ネタについては小説・映画を問わず擦り切れそうなレベルで「こすられている」が、それ以外だとあんまり思いつかない。日本では三億円事件とかグリコ・森永事件くらいだろうか。ちなみにそういった犯罪実話が好きな方には、NHKスペシャルの「未解決事件」シリーズがおすすめである。 www.nhk.or.jp 筆者はそういったネタが大好きなクチである。一つの事件の背景にある様々な人間臭い思惑や犯人を追う警察の執念など、追うものであれ追われるものであれ「人間」と…
初めて読んだ月村了衛さんの作品は『土漠の花』でした。 手に汗握る展開、映画のラストシーンのような鮮やかな最終章。 読むのが楽しい一冊でした あれからだいぶ年月が経ちましたが、先日『脱北航路』を読んで、やはり月村了衛さんの息をも吐かせぬ展開、楽しいな、と感じました。 潜水艦とうことで、海面下の息詰まる攻防戦、読まされました。 たまたま図書館で『ガンルージュ』に出会ったので読んでみました。 ⚠️ネタバレありますご注意ください 第二の金大中事件が群馬県の山中の別荘で起きます。 韓国の大物政治家が別荘に潜伏していたが、政敵に連れ出される際、たまたま通りがかった中学生の祐太朗と麻衣も巻き添えで同行するは…
『土漠の花』 から6年半振りに月村了衛さんの著書を読みました。 またしても、壮大なスケールとラスト熱いものがこみ上げるドラマ。 一気読み! 久しぶりに読了後、天井見上げて泣きました。 Amazon ★4.2 (★5 49%) 明朝体で脱、北、航、路の4文字とハングルでタップクハンロ。 赤と緑が二分する表紙がシンプル。 読後にググってみたら、北朝鮮の潜水艦、上部が緑、下3分の2が赤なんですね。 表紙絵は、北朝鮮の潜水艦の一部だったのか…。 老潜水艦、という設定ですので、塗料も一部剥がれているように描かれています。 硬くてヘビーな内容で、305ページ、読むのに時間がかかるかな、と思いきや、なんの!…
タイトル 「機龍警察 暗黒市場 下 」(文庫版)著者 月村了衛文庫 336ページ出版社 早川書房発売日 2020年12月3日 <<この作者の作品で既に読んだもの>>・「機龍警察 〔完全版〕」・「機龍警察 自爆条項 上」・「機龍警察 自爆条項 下」・「土獏の花」・「機龍警察 暗黒市場 下 上」<< ここ最近の思うこと >>はぁ~あ・・・気分は低空飛行を保ったままだわよ。だって今日で2021年のお盆休みが終わってしまうんだから。日数一桁だけの夏休みなんて短すぎるわ、ロシアみたいに一カ月くらい頂戴よ(ノД`)・゜・。そんな昨今の世界的ニュースから。ネット目にした情報によると、アフガニスタンから撤退す…
”至近未来”警察小説シリーズ「機龍警察」の、最初の1冊を読了しました。テンポが良く、一息に読みました。この巻だけを単体で読んでもお話としては一段落ついていますが、もう1冊読んでみたいです。なお、著者のお名前の読み方は「つきむら りょうえ」さんです。 「機龍警察」を読む前のイメージは「SFと警察小説の融合」で、実際に読んでみて、それはそれで合っていました。ただ、「SFだけ好きな人が、これを読んで警察小説にも興味を持つようになるか」「警察小説だけ好きな人が、これをきっかけにSFにも手を伸ばすようになるか」というと、そういうのとは違うように思います。 なので、とっかかりとしては「メカ・アクション」と…
タイトル 「機龍警察 暗黒市場 上 」(文庫版)著者 月村了衛文庫 320ページ出版社 早川書房発売日 2020年12月3日 <<この作者の作品で既に読んだもの>> ・「機龍警察 〔完全版〕」・「機龍警察 自爆条項 上」・「機龍警察 自爆条項 下」・「土獏の花」<< ここ最近の思うこと >>キツイ仕事ってあるじゃない。その中でも警察って物凄く肉体的にも精神的にも辛い仕事だと思うのよ。そんな仕事を続けるためには何が必要なんだろね?性格的に合っている、キツイと感じない適正、天職だと実感した・・・・・いろいろあると思うけど、警察として絶対に必要なのが不正を許さない精神じゃないかと考えた。どんなに辛く…
この記事について 作品情報 あらすじ・解説 作品紹介 作品購入 Amazo 楽天/Yahoo!/セブンショッピング Audible無料体験 おすすめレビュー この記事について ご覧いただきありがとうございます。こちらはAudible(オーディブル)でのオーディオブック版《ビタートラップ》のレビュー記事となります。書籍版のレビューではありませんが、書籍版に興味を持って検索からこちらをご覧になられた方もぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。どうぞぜひ素敵なオーディオブックライフ&ブックライフを。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); …
天才 作者:石原 慎太郎 Audible Studios/幻冬舎 Amazon 会社をリタイアして、これから暇なんだから本を読もう!と言うことで近所の図書館で何気なく手にとった本が石原慎太郎の著書、「天才」でした。 ロッキード事件で捕まっちゃったけど、田中角栄と言う政治家を称える本なのかな・・・程度で本を読み始めました。 1人称で主人公である田中角栄が自身の半生を語る小説。 ロッキード事件のあった当時、私は18歳。ただただ、テレビ報道を鵜吞みにしてこの傑出した政治家を悪者と決めつけてニュースを見ていました。その後半世紀近く、私の認識は何も変わりませんでした。この本を読んで、日中国交正常化の大立…
10/01 バーナディン・エヴァリスト「少女、女、ほか」白水社/ISBN: 9784560093665*1 10/02 小手鞠るい「未来地図」原書房/ISBN: 9784562073009*2 10/02 ガード・スヴェン「地獄が口を開けている 上」竹書房文庫/ISBN: 9784801937208*3 10/02 ガード・スヴェン「地獄が口を開けている 下」竹書房文庫/ISBN: 9784801937215*4 10/02 ジーン・ウルフ「書架の探偵、貸出中」新☆ハヤカワ・SF・シリーズ/ISBN: 9784153350618*5 10/03 志水辰夫「負けくらべ」小学館/ISBN: 978…
アクション小説が大好きなので、書店へ行く度に新刊が出ていないかのチェックすることを怠りません。このジャンルの小説となると海外、主にアメリカの作家による作品が圧倒的に面白いものが多いです。しかし、そういうのを片っ端から買っては読み買っては読みしていったので、面白そうな作品はあらかた読み尽くしてしまいました。そうなってしまうと仕方がないので日本人の作家が書いた作品にも目を向けることになるのですが「これは!」というものはなかなか見つかりません。そんな折、アクション系の娯楽小説を多数出している月村了衛(つきむら りょうえ)さんの本に手を出してみることにしました。選んだのは『脱北航路』。北朝鮮の海軍の潜…
香港警察と警視庁が分室という形で”タッグ”を組むという話。 あの”雨傘革命”を思い出しながら読んでいました。胸が詰まる・・・。 「香港警察東京分室」月村了衛
本の買取強化中です。JR小倉駅北口「小倉の古本屋」古書城田 JR小倉駅北口(新幹線口)の古本屋、古書城田です。北九州市内をはじめ福岡県内&近県、本の出張買取、本の遺品整理を行なっています。大量歓迎です。査定無料、出張費無料です。どうぞご相談くださいませ。 (買取専門)093-551-3009 メール:shirota@mx71.tiki.ne.jp 古物商許可証 [第32483号/福岡県公安委員会] 全国古書籍商連盟北九州古書組合所属 店舗はJR小倉駅北口、徒歩1分の場所にございます。ファミリーマート小倉駅北口店さんのすぐ裏手となります。ご来倉の折は、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。 〒8…
佐藤賢一『チャンバラ』久々に買ったハードカバー。佐藤賢一が宮本武蔵を描くとか、そんなん文庫化されるまで待ってられるか。めちゃくちゃ面白かった。ただ、「殺気を相手に向けて飛ばしてフェイントにする」というのはまあ現実の剣術でもありそうな話だけど、「物理的な威力の“気”をぶつけて人を吹っ飛ばす」と来たらそれはさすがにマンガのリアリティライン。ムサシ絶体絶命の瞬間に“時淀み”も起きるので、中盤以降の脳内映像はほぼ『衛府の七忍』だった。ざまたれが。 月村了衛『機龍警察 未亡旅団』面白かった。「警察✕パワードスーツ✕国際犯罪」という異形の方程式から算出される骨太のエンターテインメントは今作も絶好調。ネトフ…
「Kindleセール」COMICリュウ、白泉社、小学館、日本文芸社、双葉社モンスターコミック、FLOS COMICなど [漫画] 【COMICリュウWEB】 創刊5周年フェア 第2弾 最大50%OFF 8月24日 まで [漫画] 白泉社 名作サスペンス・ミステリー特集 最大50%OFF 8月24日 まで 小学館2023年上半期ベスト500 30%OFF 8月24日 まで [ビジネス経済] 日本文芸社 最大50%OFF! ビジネス・マネー本のお得キャンペーン! 最大50%OFF 8月24日 まで [漫画] フタスペ!2023年♪モンスターコミックス100作品以上が50%OFF! 50%OFF 8…
てか先月の頭の事なんだけど。『血界戦線』の最新巻が出てるんだよねーと新宿駅から紀伊國屋書店を目指して地下道を歩いていたら。ふと気がついたら伊勢丹のあたりにいて。紀伊國屋はとうに通り過ぎている。あれっマジか、そりゃ確かにぼんやり考え事しながら歩いてたけどその程度で、さんざん歩き慣れた紀伊國屋への道を間違うほど呆けたのか俺は?とか思いながら引き返す。すると。地下道から紀伊國屋に通じる通路が見つからない。えぇっ!?てかなり狼狽えながら丹念に探すと。紀伊國屋への通路が、なにやら工事中という事で封鎖されていた。で、その封鎖の仕方がさあ、例えばカラーコーンとか柵を置いて立入禁止にする程度なら分かりやすいも…
THE TED TIMES 2023-26「香港警察東京分室」 7/12 編集長 大沢達男 民主活動家から、そして「中南海」から、香港をめぐる二つの視点。 1、賞金つきの「民主活動家」 まるで逃亡するガン・ファイターに賞金を懸ける西部劇です。香港当局が海外に逃れた民主活動家に多額の懸賞金をかけて逮捕に乗り出しています。一人あたり100万香港ドル(約1800万円)、ハンパな額じゃありません。 しかも探しているのは、殺人犯ではなく、「民主活動家」です。香港行政トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は、「遠く地の果てまで逃げても必ず逮捕する。逃亡する人生を終わらせるには自首しかない」、「親族や友人で…
『影の中の影』 月村了衛の冒険小説なのだが、まるで、新型コロナウイルスが拡散された直前に出ていることが…予言でしたね。 まあ、今頃コロナにかかり、それもあって読破したというのが自分の現状ですが。 ウイグル人大虐殺を無視し続ける日本の政府組織、しかし、救おうとする日本人もいる。 この辺は小説ですが、非常にリアル。 もっと多くの人が読むべき本ですね。
このミステリーがすごい! 2022年版宝島社Amazon新作ミステリのブックガイド・ブックランキング本。『黒牢城』『テスカトリポカ』『機龍警察 白骨街道』『六人の嘘つきな大学生』とベスト10のうち4作も既に読んでいて(しかも最初の3作が1位〜3位)、他はどうしようかなって感じ。読みたい本リストへの追加は保留かな。黒牢城 (角川書店単行本)作者:米澤 穂信KADOKAWAAmazonテスカトリポカ (角川書店単行本)作者:佐藤 究KADOKAWAAmazon機龍警察 白骨街道 (ハヤカワ・ミステリワールド)作者:月村 了衛早川書房Amazon六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)作者:浅倉 秋成KA…
月村了衛じゃなかった NOIRにまたスポットがあたってほしかった
読んだ本の数:13読んだページ数:3853ゴールデンカムイ 31 (ヤングジャンプコミックス)読了日:07月31日 著者:野田 サトルゴールデンカムイ 30 (ヤングジャンプコミックス)読了日:07月30日 著者:野田 サトル香港警察東京分室読了日:07月27日 著者:月村 了衛将棋の渡辺くん(6) (ワイドKC)読了日:07月22日 著者:伊奈 めぐみ日本の歴史〈1〉神話から歴史へ (中公文庫)読了日:07月19日 著者:井上 光貞将棋の渡辺くん(5) (ワイドKC)読了日:07月18日 著者:伊奈 めぐみ死んでたまるか 自伝エッセイ読了日:07月15日 著者:団 鬼六下山事件 暗殺者たちの…
<67>泡坂妻夫『ダイヤル7をまわす時』創元推理文庫 ★3.5ダイヤル7をまわす時 (創元推理文庫)作者:泡坂 妻夫東京創元社Amazon <66>辻村深月『この夏の星を見る』KADOKAWA ★4.5この夏の星を見る (角川書店単行本)作者:辻村 深月KADOKAWAAmazon <65>市川沙央『ハンチバック』文藝春秋 ★4ハンチバック (文春e-book)作者:市川 沙央文藝春秋Amazon <64>乗代雄介『それは誠』文藝春秋 ★4それは誠 (文春e-book)作者:乗代 雄介文藝春秋Amazon <63>月村了衛『香港警察東京分室』小学館 ★3.5香港警察東京分室作者:月村了衛小学館…
管理者:宴 どうも、こんにちは。 毎年、本屋大賞が楽しみな宴です。 今回は『【文学2択クイズ】この年に選ばれた本屋大賞の大賞・ノミネート作品はどっち?【全50問】』を出題します。 「毎年、本屋大賞を楽しみにしている!」という人には、おすすめのクイズとなっておりますので、ぜひ挑戦してみてくださいね! 【文学2択クイズ】この年に選ばれた本屋大賞の大賞・ノミネート作品はどっち?【全50問】 それでは出題させていただきます。 まずは例題をご覧ください。 例題 2023年(第20回)本屋大賞、大賞に選ばれた凪良ゆうの小説はどっち? A.汝、星のごとく B.滅びの前のシャングリラ 答えはこちら 答 : A…