日本の作家(1872-1896)
樋口一葉の肖像は、日本銀行券としては女性で初めて紙幣の肖像に採用された。2004年11月1日より発行中の新五千円札に使用されている。
明治5年(1872年)東京生まれ。本名は樋口奈津。父は甲州の農家の生まれで、後に同心株を買って士族の仲間入りを果たす。明治16年(1883年)に私立青海(せいかい)学校小学高等科第四級を主席で修了後退学。明治19年(1886年)には中島歌子の歌塾「萩の舎」に入塾。めきめきと頭角をあらわす。
一葉は明治20年(1887年)に兄、翌々年に父を亡くした後に17歳で家督を相続してからは、母と妹とつましい暮らしを余儀なくされ、小間物屋を営みながら中島歌子の萩の舎で講師をしたりして生活を支えた。
明治25年(1892年)年処女小説「闇桜」が雑誌『武蔵野』に掲載される。その裏には当時新聞記者であった半井桃水(なからいとうすい)との交流があったが、周囲の目もあって絶縁する。
その後明治28年(1895年)より「たけくらべ」「大つごもり」「にごりえ」「十三夜」「わかれ道」などを発表。明治29年(1896年)年の永眠までの期間は後に「奇跡の14ヶ月」と呼ばれるようになる。15歳から晩年まで綴っていた日記も近代文学の傑作といわれる。
明治29年(1896年)11月23日、肺結核により永眠。享年24歳。
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