民藝美すなわち「用の美」を提唱し、使うことに忠実に作られたものに自ずと生ずる自然で暖かみのある美しさを世に紹介し広めようとする活動。
柳宗悦らを中心に1926年(大正15年)に「日本民藝美術館設立趣意書」が発表されたのが始まりとされ、具体的に行なわれた活動は以下の通り。
また、柳は活動の拠点として日本民藝館を設立、また、運動の趣旨と成果を雑誌「工藝」(雑誌「民藝」の前身) などの出版物にまとめ、発行した。
日本民藝館HP http://www.mingeikan.or.jp/
民藝運動の創始者 柳宗悦(やなぎむねよし) 柳宗悦(やなぎ むねよし)は、日本の美術評論家、宗教哲学者、思想家であり、民藝運動の創始者として知られています。彼の思想は、単なる美術評論にとどまらず、生活の中に宿る美を見出す視点を提供しました。 柳宗悦の生涯と思想 柳宗悦は1889年に東京で生まれ、学習院を経て東京帝国大学で哲学を学びました。彼は白樺派の一員として西洋美術や文学を紹介する活動を行い、特にウィリアム・ブレイクやロダンに傾倒しました。その後、朝鮮の工芸品に魅了され、無名の職人による手仕事の美を見出し、民藝という概念を提唱しました。 1925年には「民藝」という言葉を創出し、民藝運動を開…
名もなき職人が実用のためにつくり庶民の日常生活の中で使われてきたものこそ美しい 柳宗悦(やなぎむねよし) 柳宗悦(やなぎむねよし)
民藝運動(みんげいうんどう)とは 民藝運動は、 日本の文化的・生活的な価値を見直し、再発見するための重要な文化運動です。 民藝運動の基本理念 民藝運動は、無名の職人たちによって作られた日常の工芸品に美しさを見出し、「民衆的工芸(民藝)」として評価することを目的としています。創始者の柳宗悦(やなぎむねよし)は、生活の中で実際に使われる道具こそが真の「用の美」を持つと考え、これを広める活動を行いました。 民藝運動の誕生と背景 1926年に柳宗悦を中心に始まった民藝運動は、河井寛次郎(陶芸家)、濱田庄司(陶芸家)、富本憲吉(陶芸家)などがその推進に関与しました。当時の日本では、工業化の進展とともに大…
昨日は東日本大震災から14年目。 私がこぎん刺しのテディベアを作り始めたのも2011年だが、7月のことで実は震災とは関係がない。 テディベアのイベントに出たことでオリジナル性を出したいと考えて、昔住んでいた津軽のこぎん刺しを使おうと思ったのがきっかけだから。 津軽地域は停電などはあったけど、地震の被害はそこまで大きくなかったはずで。 おはようございます。 こぎん刺しのテディベア・動物ぬいぐるみ製作の、kogin*bear style こひろです。 畑中章宏『関東大震災 その100年の呪縛』(幻冬舎新書 2023)を読んだ。 関東大震災 その100年の呪縛 (幻冬舎新書) 作者:畑中章宏 幻冬舎…
今回もまたかわいいお花。 香りも良くてお部屋が和んでる。 Jaz flowerさん、 いつもありがとうございます。 小さく静かに。 手の届く範囲を大切に。 一昨日、 久しぶりの新曲が出来た。 YouTubeにアップするか、 来月のイベントがお披露目になるかは まだわからないけど、 とても気に入ってる曲なので 楽しみにしていただけたらと。 河井寛次郎が心に響き過ぎる。。 合間合間に読んでいて 陶芸技法の辺りで少し止まっていたが、 フォースターを終えた時に ふと目に留まり再開したのだけど。 和みながら読んでいたのが、 いつしか陶芸の説明、 土や絣の説明がその意味を越え 人生への言葉となって 浮かび…
フォースター、インドへの道。 昨日、読了。 ほぼひと月ちょうど。 けっこう時間はかかったかな? いやぁ、、面白かった。 純粋にストーリーとしても楽しみ、 結末も泣けつつも 自分としてはとても納得の形で。 20世紀初頭、 イギリス植民地時代のインドを過ごした。 2024年の夏はそんな夏だったな。 上の写真のCDは 眺めのいい部屋のサントラなので、 直接は関係ないけど一緒に。 読み終わった後、 解説を読んで、 これがフォースターの 生前最後の長編と知った。 これでフォースターの長編は全て読了。 短篇集も入ってるけど、 読んだフォースターを並べて。 インドへの道の解説にあった、 フォースターの場合、…
銀座ざくろでしゃぶしゃぶランチを食す。久しぶりの訪問であるが、年を重ねると実に気持ちのいい接客である。 ざくろの創業者は桂洋二郎という方で、なかなかの方であったようだ。 1924年岡山県生まれで、早稲田大学卒業後1955年にアメリカ大使館前に日本料理店「ざくろ」を開店。その後、「トップス」や「グラナータ」と、飲食の世界で活躍を広げる。この時、グラナータでコックをやっていたのが、イタリアンの巨匠ラ・ベットラ・ダ・オチアイの落合努氏で、イタリアへ修行に行く機会を得て桂氏から本物をめざせと指導を受けていたとのことです。その後、桂氏の急死という事態が発生し、三回忌を経て退職することになる。 一方で、棟…
静岡市の南部へ用事があって、ついでに登呂遺跡周辺を散策してきた。登呂遺跡の敷地内にある芹沢銈介美術館*1に行ってみようと足を伸ばしたところ、先週くらいから1月前半までは休館という。メンテナンスや展示入れ替えのため、少し長めの休館をすると書かれていた。 久しぶりの芹沢銈介美術館が空振りになってしまったのは残念でならない。でも、他の美術館や博物館でもいい。とにかくミュージアム・ショップがある施設に行く必要があって、芹沢銈介の収蔵品は今日でなくてもかまわない。できれば年内に美術館や博物館に行っておきたい事情*2があったのだ。 というわけで他の美術館や博物館を検索してみたのだが、公営・私営を問わず、1…
前回のエントリ⇩ tsubana.hatenablog.com 柳の宗教論 美の法門 おわりに オススメ書籍 おすすめスポット 柳の宗教論 柳は早い時期から宗教や心、精神の問題に興味を持ち、「白樺」でも当初は宗教哲学を中心に執筆していた。宗教哲学は美術論より先に柳の研究テーマであったし、また美術論とあわせて彼の終生のテーマでもあった。 柳自身は、特定の宗教を信じたことは一度もない。しかし、信仰というものを信じていた。何かを一心に、ひたむきに信じる心を美しいものだと思っていた。それは無心に作られた名もなき職人たちの手仕事を愛した、民藝への道と通じるところがあるだろう。 柳の宗教への興味も、西洋文…
日用品で長年大切にしているものは何かと聞かれれば、湯町窯のエッグベイカーがすぐ浮かびます。 こちらはもう20年も前に、デパートの民芸品売り場で一目惚れして購入しました。エッグベイカーという名前が付いていて、一人用の目玉焼きを直火で作れるということでした。 蓋を開けると中には素敵な模様が描かれていて、受け皿の渦巻模様の色合いも優しくて素朴な印象です。 フライパンじゃなくて、こんな陶器で目玉焼きを作るなんて、オシャレでなんと贅沢。日常生活を楽しむ人には素敵な逸品になるだろうなと感じました。 当時からヴィーガンだったので、目玉焼きには縁がないしと一度は諦めて帰りかけたのですが、ぽってりとしたフォーム…