30年前の阪神大震災に『筆洗(250117)』は思う▼故小松左京さんの『日本沈没』、大地震が首都圏を襲う場面がある。<高架道路の橋脚はもろくも傾き、道路はひん曲がって、何百台もの自動車を、砂をこぼすように地上にぶちまけた>▼当時「高速道路はそんなことでは倒れない」と専門家が怒っていると▼阪神大震災、高速道路の高架も倒れ建造物は全てが堅固ではないのだと思い知った▼「関西で大地震は起きない」と根拠なく信じられていたが、日本に安全な地はないと人々は知った。出動遅れが指摘された自衛隊の役割が議論され、ボランティアの力に光を見た▼震災時の激しい揺れはわずか10秒だったと小松さん。あっという間に多数が逝き…