// > (腸を垂らして飛び回る女の首)※この挿絵に腸は描かれていない。 新日本古典籍総合データベース※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0)※画像は拡大できます。 【原文】廿六の夜は、床の下、地築《ぢつき》に響きして、やがて何処《ゐづく》とも無く、殊《こと》の外《ほか》大いなる女の首、飛び来たりける。顔の色ハ青白く、首よりハ長き血腸《ちわた》を引き出し、気味の悪しき眼付きにて、少し笑ひつゝ、間の内 彼方此方《あちこち》と鳥の如く飛び廻りしが、後、平太郎が臥したる上を摩《す》り廻り、気味悪しかり故、やがて捕らゑんとすれバ、忽…