何人かの国会議員と意見交換をしたことがあるが、経歴を見ると世襲だったり、元官僚だったりする人が少なくない。いずれでもなく「この人は」と思わせる有力議員もいるが、数は決して多くない。その代表格は、自民党の茂木元外務大臣だと思う。 官僚をしていると、政治家に物足りないものを感じて「やってみよう」という気になるのは普通のことだ。しかし、官僚として「政治家はこうあるべき」と思うことと、政治家として「そうできるか」には大きなGAPがある。 昨年もあるキャリア官僚が、懇親会の場で政治家への転身を匂わせる発言をしたので、柄にもなく、 「お勧めしない」 と言ってしまった。この人物が有能なだけでなく、あまりにも…