4月13日 マーガレット・アトウッド著『ペネロピアド』読了。 ホメロスのイリアッド(イーリアス)を向こうに張ってのペネロピアド。オデュッセウスの妻ペネロペイアを主人公にした物語である。 『覚醒せよ、セイレーン』『女たちの沈黙』『キルケ』など女性によるギリシャ神話の語り直しを今まで読んできたが、その系譜の嚆矢ともいうべきこの作品は、独奏ヴァイオリンのようなペネロペとそれに伴奏する弦楽器群のような十二人の侍女の声の交響詩とでも言おうか。 帰還したオデュッセウスに無慈悲に首を吊られる侍女たちの声が、あたかもギリシャ悲劇のコロスのように、この腹黒い知将を脱神話化し、その愚行を白日のもとにさらす。ユーモ…