谷川俊太郎さん(語り手)と尾崎真理子さん(聞き手)による「詩人なんて呼ばれて」を読んだ後に、詩人の石垣りんさんのエッセイ「朝のあかり」を読み終えた。「詩人なんて」については近く書かせてもらうが、生活感が希薄な谷川さんから、生活力を強く感じる石垣さんの文に切り替えたところ、度数の違うめがねをかけたような気持ちになったが、生活や労働という観点からストレートに刺さるのは石垣さんの文章や詩の方なので、読み進めているうちに面白くなってきた。手元にあるのは4刷で、2023年2月に文庫オリジナルの再編集で刊行されて毎月増刷されていた形だ。 朝のあかり-石垣りんエッセイ集 (中公文庫 い 139-1) 作者:…