はじめに なぜ今「老後資金2,000万円問題」が騒がれるのか? now and then 2019年、金融庁の報告書で「老後には公的年金以外に2,000万円が必要」とされたことから、多くの人が将来に不安を感じるようになりました。しかし、この“老後不安”は今に始まった話ではありません。かつては、なぜ老後資金がさほど問題視されなかったのでしょうか? 今回は、昔と今の老後の前提条件の違いを踏まえ、なぜ現代は「自分で備える」ことが必要なのかを紐解いていきます。 昔の世代はどうしていた?老後資金の構造 1. 年金制度が手厚かった かつては、現役世代の人口が多く、年金制度の支え手が十分に存在していました。…