新シリーズである――実はブログを開設した時からこの記事は用意していたのだが、根来衆関連のシリーズがひと段落ついたので、ようやく紹介できる運びとなった。「京の印地打ち」という小説を書く際に、戦国時代の京について色々調べたのだが、このシリーズではその際に得た知識を紹介してみようと思う。 まずは京の成り立ちについて。 平安期――桓武天皇の御代に、長岡京に代わる新しい都として「平安京」の建設が始まった。794年のことである。きちんとした都市計画に基づいて設計された都市で、モデルはお隣中国にあった大国、唐の首都・長安である。これを模して造られたまではよかったのだが、当時の日本の国力には大きすぎた。長安の…