范蠡(はんれい)中国を代表する歴史大ロマン「三国志」の事実上の主人公:蜀の諸葛亮公明は実にカッコいい人だ。行動の一挙一投足が計算され尽くされた感がある。同じく軍師の越の范蠡が実に泥臭いのと対照的だ。さて、諸葛孔明は占術、特に世界最高の占術:奇門遁甲の熟練者だった。この人、本職はなんなのだろう。なにをやってもやっていける。でも、私は彼が単なる占い師に過ぎないと思う。彼が時局を読むのが得意であっても、結局軍事的・政治的には失敗したのは、彼が本質的に無責任な占い師だったからである。泥臭い范蠡は逆に目的をすべて成し遂げ、引退してからも越を離れ大富豪になった。范蠡は軍人に徹した。人生において、模範とされ…