先日、二瓶哲也『それだけの理由で』を読んでの感想に、 西村賢太という存在が失われて、もう小説というものには縁が切れたかな、と思いかけていたところだったが、まだ二瓶哲也という作家がいてくれた、と思えたことがうれしい。 と書いたが、今度はうれしいブログ(note)の存在を知った。 note.com 筆者のかたが西村賢太について書いた記事にコメントを寄せて下さったので知った。 西村の小説に救われ、自らも西村のような私小説めいたものを書こうと志す人はけっこういるのではないかと思うが、ここまであからさまに西村の影響を感じさせる文章を読んだのは初めてである。 内容も、作曲家(トラックメイカー)として世に出…