「安倍元首相銃撃事件」前だった映画より、危うい内容に改悪された宝塚化。現実で失われた命をネタにする不謹慎演目として『ディミトリ』とワースト争いだ。 「記憶にございません!」が発表された時は、理事長の失態会見を前向きに捉えようというポジティブさに、宝塚内部の不謹慎っぷりは気になった。 一方で元総理大臣が応援演説中に襲撃され命を落としたのに、コメディとして舞台化するグロテスクさは考えなかった。 原作は最初から記憶喪失でなかった狂言説、襲撃自体が仕込み説もあったからである。 少年時代の作文で頭を打つのは「性格を変えるチャンス」としている以上、たまたま記憶を失ったご都合展開より「最初から全部嘘」の方が…