英:reading diary
読書を通じた感想やメモを記録したもの。 本来は個人的な日記であったがWEBサイトやblogの出現によって表現活動の一部となっている。
松岡正剛氏による「千夜千冊」、らぶナベ@まろまろ氏による「まろまろ記」などが有名である。
すでにリアルでは『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』を読み終えているが、ラスト四章をどうまとめたらよいのか、頭を抱えている。 読後感は、良かった。 面白かった。 小さく放たれるギャグやウィットも、時代と文化が違っても理解可能なものは多いし、利他行為は変な人のするものだという価値観が一般化した社会の中で、利他行為を趣味のように行うことで得られた物語は、今問いかけられても、ううむと沈黙する類のものであった。 「あんたがローズウォーター郡でやったことは、断じて狂気ではない。あれは、おそらく現代の最も重要な社会的実験であったかもしれんのです。なぜかというと、規模は小さいものだけれども、それが…
日常日記の延長線上にスーザン・バック=モースの『ベンヤミンとパサージュ論』(勁草書房 2019)を読んで、理解するという筋を入れ込んで、書くことない時でも日記を継続しようと試みたつもりだけれど、なんだか得体のしれないキメラのような内容になってしまった。つまり、どっちつかずの生物のようだということだ。上半身が魚の、人魚みたいなもの。見るにたえない、ということなのかもしれない。 日常の役に立つ本を読むことを優先する、日常の息抜きになる動画を優先する、どちらもアリだと思う。小生も、別に、苦しくても本を読め、というつもりもないし、実際そこまで読書家でもないから、読むスピードは遅いし、理解も生半可だ。そ…
こんにちは、めめです。 6/27(金)前日早く寝たせいで3時に目が覚める。睡眠時間を考えると妥当だと言えよう。とりあえずリビングに移り、ソファで小泉喜美子の「弁護側の証人」を読む。紹介文に記載されていたような「大どんでん返し」はやってくるのだろうか。今日はABCでの授業の前に買い物を終わらせられるかという自分の中で挑戦(?)的な気持ちがあった。金曜日ということでデパートも混んでいるだろうと予測していたが、そこまでではなく、目当てのものも決まっていたのでこの挑戦に勝つことが出来た。達成感を得てABCへ。向かう途中に団体が飲み物片手に溜まっていたので、こんなところに立ち飲み出来るところでもあるのか…
こんにちは!連日暑い日が続きますね。涼しいものを何か、と考えているうちにカワウソの子どものお出かけ風景が思い浮かび、思いつくままに絵を描いていたら、面白くなってきて、うっかり楽しいお絵描き時間になりました。今日は記事の最後におまけに画像を載せておきます。今日はカワウソの子どもがどんな一日を過ごしたのかを考えながら寝ようと思います。 さてさて、前回の記事で読むと話していた本を読み終えました。 『トムじいやの小屋(下)』 ストウ夫人 作 杉木 喬 訳 【雑記】アメリカ児童文学へ寄り道は続く - おでん文庫の本棚 うっかりネタバレをみてしまい、迎える結末を覚悟しながら読みましたが、終わりまで読んでみ…
『別海から来た女――木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判』を読んで 2007年から2009年にかけて、3人の男性を殺害(他に起訴されていない事件もあり)し、複数の男性から1億円以上を詐取した“毒婦”として世間を騒がせた木嶋佳苗。 「首都圏連続不審死事件」として報じられたこの事件が衝撃を与えたのは、その残虐性だけではなかった。世間の抱く「結婚詐欺師=若くて美人」というイメージとはかけ離れた容姿の女性が、なぜそれほど多くの男性から金を引き出し、命まで奪ったのか――。 事件が起きた当時は、まだネットが今ほど普及しておらず、出会い系サイトを利用する男女に対してはどこか冷ややかな視線が向けられていたように思う。…
予備校の世界史の先生がマルチン・ルターってメチャメチャ人相悪いよね、と言っていたことを30年以上も過ぎて思い出すのだから、若い時というのはいろいろなことが長期記憶の中にしまい込まれているんだろう。『鬼滅の刃』の映画の予告をみて、以前はそんなに関心のなかった作品だけれども、考察の動画を眺めていたら、大人買いをしたくなった。漫画喫茶落ちの古本ならいつも買ってる本の方が、高価なものだから、読みたいなら悩む必要はないのだが、マンガは場所をとる。だから、Kindleでのまとめ買いを検索したら一冊460円で、合計10000円ちょい超えというのは、正規の価格のような気はするが、肌感的に高い。 素朴な恋愛や命…
2025年6月18-24日 ・出河雅彦『ルポ 医療犯罪』 ・小鍛冶孝志『ルポ 脱法マルチ』 ・石井光太『ルポ 誰が国語力を殺すのか』 ・鎌田慧『ルポ大事故! その傷痕』 ・青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました。』 以下コメント・ネタバレあり
SARASAというボールペンのシリーズにプレミアムなラインがあり、普通にない色が特徴的なものがある。小生は、のプレミアムなやつを替え芯も含めて愛用していて、流石に万年筆だとな、というタイプの人間にちょうどいい価格帯と重量感になっている。もし、これがなくなったら、しばらくはロスで仕事をサボタージュするだろうことは目に見えている。愛用しているのはレッドブラックとダークブルーだ。0.5mmがいい。 そんなことはどうでもいい話で、平井克尚さんという方の『ヴァルター・ベンヤミン マイナー文学のために』という本を買って、読んだ。オンデマンドな装丁で、組版も素朴だったが、内容は面白かった。「マイナー文学」と…
(これは第二章の「モスクワ」の部分を主とする) ナポリにおいて、古い時代相に資本主義があわてて入ってきた時の混乱が、記されていた。ではモスクワではどうか。アーシャとモスクワを旅したベンヤミンは、ロシア語ができなかったので、事物をみて、そこから何かを得る方法を試してみようとした。 ベンヤミンの目は、ソ連型の社会主義の矛盾を見抜いた。政府は、生産力の向上、工業化を大規模に推し進めようとしている。文化は、そうした革命精神に合致したリアリズムのみが良しとされ、アヴァンギャルドは否定されていた。リアリズムの周縁で、アヴァンギャルドを演じることも可能であるが、権力がない。権力を得ようとすると公式見解である…
この間、本屋で新潮文庫の100冊のフリーペーパーを手に入れて、そのラインナップを自分が読んだはずの1995年と比べた。ずいぶんと変わっている、というのが第一印象だった。でも、変わってないものもある。山田詠美『ぼくは勉強ができない』。逆にこのテーマなら、他にも誰か新しい人でいそうなものだが、意外に勉強ができない男子高校生を描こうとする人が少なくなったのかもしれない。勉強ができないから、学校の外に関心ごとを探そう、という、昭和的やる気を持っている子なら、いずれ勉強をやってもできるはずである。むしろ今は、学校の内にも外にも関心が向かずに画面から到来する動画に心をときめかす、なんていう無気力性に青春の…