散歩中、周辺の匂いを嗅ぐことに忙しい。もちろん犬の話だ。ユクは本当に入念だ。趣味と呼んで良いものかどうか分からないが、それをして何になるのか、とよく考えてみても、やはり趣味としか言いようがない。そして、飼い主である私たちは、その趣味にとことん付き合わされる。 高尚な趣味です。 一応はメリハリをつけるために、匂いを嗅いでよい場所と、そうでない場所を言い聞かせてはいる。それでも、どうしても嗅ぎたい匂いがあるときは、そのような命令も無視して、後戻りしてても嗅ぎに行く。ダメだと言われることを見越して、少し歩を早めて嗅ぎに行くこともある。そんなに嗅ぎたいのなら嗅がせてやるか、となってしまい、結局は甘やか…