遺伝子治療とは、正常な遺伝子を細胞に補ったり、遺伝子の欠陥を修復・修正することで病気を治療する手法。
生命活動の根幹を制御する治療法であり、遺伝子疾患だけでなく、癌やエイズ、そして難病など、様々な病気の治療への可能性がある。
世界初の遺伝子治療は、1990年に米国で先天性代謝疾患のADA欠損症(重症の免疫不全を起こす)の患児に行われた。
国内では1995年以来、ADA欠損症、何種かの癌などに対して、実験的に実施されている。
2026年7月26日 | 読了時間:約5分 治療の7日後、6歳の女の子は亡くなった。 命に関わる病気ではなかった。 中国・上海の病院で2025年3月、世界で初めてとされる「脳を標的にした遺伝子治療」が行われた。 受けたのは、仮名「メイ」と呼ばれる6歳の女児。 だが、その死は 1年以上どこにも出てこなかった 。 今年7月、米科学誌サイエンスと研究倫理サイト「リトラクション・ウォッチ」の共同調査で、初めて表に出た。 死因は、治療で使った大量の「運び屋ウイルス」(治療用の遺伝子を細胞まで運ぶ、無害化したウイルス)に体が過剰反応した重篤な免疫反応。 病院の倫理委員会は、死亡が治療と「明確に関連する」と…
医学界を揺るがす最新ニュース 【歴史の転換点】一生飲み続ける薬から卒業へ!B型肝炎の新薬「ベピロビルセン」が画期的な理由 はじめに:世界で2.5億人が苦しむ病に、光が差し込んだ 現在、世界で約2億5,000万人、日本国内でも毎年約4,000人もの命を奪っている「B型肝炎」という病気をご存知でしょうか?これまで、この病気は一度慢性化してしまうと「一生薬を飲み続けなければならない」というのが医学界の常識でした。 しかし、この常識が今、根本から覆ろうとしています。イギリスの製薬大手GSK社が開発中の革新的な新薬「ベピロビルセン(Bepirovirsen)」が、最終段階の臨床試験(第III相試験)を終…
www.fiercepharma.com ■ 要約(まず結論) Regeneron Pharmaceuticalsが、 👉 先天性難聴に対する世界初の遺伝子治療「Otarmeni」をFDA承認 これは単なる1製品ではなく、 👉 「遺伝子医薬が主流化する転換点」 を意味します。 ■ 何が起きたのか(ニュース要約) ① 世界初:遺伝性難聴を“治す”治療 OTOF遺伝子変異による難聴が対象 正常な遺伝子をウイルスで内耳に直接投与 1回の手術で治療 👉 従来(補聴器・人工内耳)と本質的に違う=対症療法 → 根治療法 ② 効果:かなりインパクトが大きい 約80%が有意な聴力改善 一部は“ほぼ正常レベル”…
老化研究の社会実装:緑内障への細胞初期化治験「ER-100」が拓く未来 投稿日: 2026年2月24日 | カテゴリ: Longevity / 先端医療テクノロジー | 執筆: 月影 ハーバード大学医学部のデビッド・シンクレア教授が提唱する「老化の情報理論」。かつては空想のように語られた「若返り」が、今、「現実の医療」として動き出しました。2026年1月、その理論を具現化した治験が世界で初めて開始されたのです。 本記事では、最新の細胞初期化技術「ER-100」の仕組みと、併せて注目すべきNMN研究の最新知見を深掘りします。 1. 老化の正体は「エピゲノムの混乱」にある シンクレア教授の理論の核…
目次 3億円の遺伝子治療薬はなぜ高いのか デュシェンヌ型とベッカー型の違い――今回の治療が狙うもの ウイルスベクターとマイクロジストロフィンの仕組み 効果とリスクの現実――条件付き承認の背景 保険適用の見え方と社会的インパクト――介護と医療の“外側”まで考える 3億円の遺伝子治療薬はなぜ高いのか ✅ 遺伝子治療薬が高額になりやすい背景には、「超少人数向け」「高度な製造設備」「長い治験プロセス」という構造的な理由が重なっている ✅ 価格のインパクトが大きいほど制度論に注目が集まるが、まずは“なぜその値段になるのか”を分解して見ることが重要になる ニュースで「3億円の遺伝子治療薬が保険適用になる」…
ゲノムを「検索」して「置換」する 次世代ゲノム編集「プライム編集」による慢性肉芽腫症治療の新時代 次世代ゲノム編集「プライム編集」が、ついにヒトの病気を治す段階へ。 免疫疾患「慢性肉芽腫症(CGD)」の臨床試験において、この遺伝病の患者の遺伝子を精密に「検索・置換」することで、患者が病状は劇的に改善しました。DNAを切断しない安全な新技術が、血液疾患からがん、難病治療まで、医療の未来をどう変えるのかを解説します。 1. 慢性肉芽腫症(CGD)とは何か? 私たちの体は、白血球(好中球)が細菌やカビを殺菌することで守られています。しかし、慢性肉芽腫症(CGD)という血液の遺伝性の病気では、NADP…
「治療法のない疾患の撲滅」という壮大なミッションを掲げ、次世代の医薬品開発に挑む京都大学発のディープテック・スタートアップ、株式会社aceRNA Technologies。その第7期(令和7年2月期)決算公告が、令和7年6月16日付の官報に掲載されました。本記事では、その決算内容を読み解きながら、同社が持つ革新的な技術のポテンシャルと、世界の製薬業界が注目するその事業戦略、そして今後の展望について考察します。 20250228_7_aceRNA Technologies決算 第7期 決算のポイント(単位:百万円)資産合計: 563百万円 (約5.6億円) 負債合計: 24百万円 (約0.2億円…
生命の設計図であるDNAを自在に「書き」、設計する「合成生物学」。この次世代の産業革命の中核を担う、神戸大学発のディープテック・スタートアップが株式会社シンプロジェンです。その第8期(2024年12月期)の決算公告が、2025年3月26日付の官報に掲載されました。大きな赤字が計上された決算ですが、その内訳は、同社が日本のバイオ産業の未来を賭けて壮大な挑戦を続けていることの力強い証左に他なりません。 20241231_8_シンプロジェン決算 第8期 決算のポイント(単位:百万円)売上高: 283百万円 (約2.8億円)営業損失: 518百万円 (約5.2億円)当期純損失: 469百万円 (約…
九州大学発の革新的なRNA編集技術で、世界の医療に新しい未来を届けようと挑戦する創薬ベンチャー、エディットフォース株式会社。その第10期決算公告が令和7年3月31日付の官報に掲載されました。アンメット・メディカル・ニーズに応える可能性を秘めた、ディープテック企業の財務状況と、その壮大な挑戦について分析します。 20241231_10_エディットフォース決算 第10期 決算のポイント(単位:百万円)資産合計: 1,599百万円 (約16.0億円)負債合計: 329百万円 (約3.3億円)純資産合計: 1,271百万円 (約12.7億円)当期純損失: 402百万円 (約4.0億円) 今回の決算で…