1962年生まれ。歯科医の傍ら歴史家として活動。 明治〜戦前の新聞、雑誌文化への造詣が特に深い。 著作に『偽史冒険世界 カルト本の百年』(ちくま文庫)、『明治・大正・昭和 日米架空戦記集成』(中公文庫)、『人はなぜ歴史を偽造するのか』(新潮社)、『懐かしい未来―甦る明治・大正・昭和の未来小説』(中央公論新社)、『「人間嫌い」の言い分』(光文社新書)、『若者はなぜ「決められない」か』(ちくま新書)、『父親革命』(新潮社)ほか多数。
トップの写真は本日2025/2/18の前橋から見た赤城山。このところの寒波で雪化粧しています。 さて、本日の話題は、最近購入した本の紹介です。(実は本棚のスペースが限界にきていて、なかなか新しい本が買えません!)久々にこれは優れものと唸った本に出会ったのでご紹介します。 1冊目は、こちら。「日本SF精神史」河出書房著者 長山靖生さん Amazonから引用させていただきました。 著者は1962年生まれですから、私の二歳年下ですね。だから少年時代がほぼ同世代。SFに魅了された時期が一緒な訳です。本職は歯科医師だそうです。SF関連の評論はずっと発表していたみたいです。マニアによる評論は、専門家とはま…
相変わらず不肖の娘 久し振りに実家に二泊しました。 26日は両親を皮膚科へ。27日は母のみ内科へ連れて行かなければならなかったからです。 母は「ひとりで行けるけん、あんた帰ってよかよ」とそのつもりでいたようですし、実際行けないこともないのですが、雨でもあり、私が居る時くらいはマイカーで移動する方が楽でしょう。 初日の皮膚科、9時からの診察に30分前から来院、名前を記入し、待つこと1時間半! 二人一緒に診察室に入り、順番に診てもらいましたが、耳の遠い二人の会話は待合室まで筒抜けでした。(恥ずかしや~~) 長い待ち時間のおかげで、借りていた新刊本一冊読了。 ちなみに読んでいた本はこちら。 Goog…
2019年5月号掲載 毎日新聞夕刊報道グループ記者(当時)/藤原章生 前回、次男の留年について書いたが、結局、新しい道に進む勇気はないようで、再び3年生を続けることになった。 そんな折でも、私は原稿書きを続けている。今やっているのは「残すべき東京の風景」「恋愛とデモクラシー」と、自分の趣味からきている面もあるが、抽象的、観念的なものが多く、切り口でどうにでも内容が変わってしまう話だ。 日々何をしているかというと、まず企画会議でテーマが決まった時点でぼんやりとだがお話を考える。そして次は図書館に行き文献に当たる。例えば「東京の風景」については30冊には目を通し、その中から面白いことを言っている本…
人類は、ますますスピードを追い求めています。江戸時代なら、東京から大阪まで移動するのに何日もかかっていましたが、現代では、3時間ほどで移動が可能となっています。速いスピードは、確実に人類の生活を便利なものとしてくれています。これからも、スピードの追求が我々の生活を豊かにしてくれるでしょう。スピードの追求は効率化の追求とも言い換えることができます。それは、物理的なスピードだけでなく、決断のスピードも要求するものです。果たして、決断までスピード重視になることが、社会を豊かにするのでしょうか。
一条真也です。『モダニズム・ミステリの時代』長山靖生著(河出書房新社)を読みました。「探偵小説が新感覚だった頃」というサブタイトルがついており、1920年代に勃興・隆盛するモダニズム文学と探偵小説。怪奇、犯罪、科学といったテーマを軸に、相互に影響しあう熱い磁場を活写した本です。1962年生まれの著者は、本業である歯科医の仕事のかたわらに近代日本の文化史・思想史から、文芸評論や現代社会論まで、幅広く執筆活動を行っています。ブログ『日本SF精神史【完全版】』、ブログ『奇異譚とユートピア』で紹介した本に続いて、著者の新刊を読みました。 本書の帯 本書のカバー表紙には古賀春江「海」1929年(東京国立…
一条真也です。『奇異譚とユートピア』長山靖生著(中央公論新社)を紹介します。「近代日本驚異〈SF〉小説史」というサブタイトルがついており、明治期以降、ヴェルヌやロビダの影響を受けながらも、独自に発展した科学小説や政治小説の夢想力と生成過程を当時の世相から考察した本です。著者は評論家・歯学博士。1962年、茨城県生まれ。91年に鶴見大学大学院を修了。学生時代から文芸評論家として活動。横田順彌らと古典SF研究会を創設し、初代会長に就任。大衆小説・科学小説・思想史研究・家族や若者の問題など、多ジャンルにまたがる旺盛な執筆活動を行っています。ブログ『日本SF精神史【完全版】』で紹介した本に続いて、ハー…
一条真也です。『日本SF精神史【完全版】』長山靖生著(河出書房新社)を読みました。1962年生まれの著者は、本業である歯科医の仕事のかたわらに近代日本の文化史・思想史から、文芸評論や現代社会論まで、幅広く執筆活動を行っています。ブログ『『論語』でまともな親になる』で紹介した本をはじめ、わたしは著者の本を数冊読んでいますが、オカルトやSFなど、わたしの関心分野と重なる面も多く、非常に面白い本を書かれています。本書もとても面白く読みました。 本書の帯 本書のカバー装画には、小杉未覚筆の押川春浪「鉄車王国」(「冒険世界」明治43年4月増刊号)の口絵が使われ、帯には「幕末・明治から戦後、そして現在まで…
会話のネタに、夏におすすめのサブカルと雑学の本はいかがですか? 「夏におすすめの本」シリーズ、第3回はサブカルと雑学の本です。サブカルの辞書的な意味は、「ある文化圏で主流ではない独特な文化」といわれ、漫画やアニメの文化を呼ぶ言葉として多く使われてきました。現代では漫画やアニメに限らず、広い意味で使われるようになり、サブカルを研究する社会学者の方もいるほど。また、雑学は暮らしの中にあるちょっとした知識として会話のネタにもなりますよね。今回は、多くの本が出版されているサブカルと雑学の本から4冊紹介させていただきます。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || [])…