長旅における楽しみの一つは「駅弁」と『国原譜(250415)』は語る。普段はコンビニ弁当でも、非日常の場である長距離の鉄道旅には「少しリッチに」という心理が働く。九州へ帰省の折には博多駅で竹の皮に包まれた「いわしずし」を買う。酢でしめたイワシをおぼろ昆布で巻いた棒ずしだったが、2年前に行った際には店頭になかった。コロナ禍の中で消えてしまったようだ。最近では、米原駅で「湖北のおはなし」という名物駅弁を販売していた業者が2月で撤退。1889年創業の、国内でも有数の老舗だった。北陸新幹線の金沢から敦賀への延伸で、関東方面からの利用者が減ったことなどが影響したようだ。旅の文化、駅弁が消えるのは寂しい。…