「きじはじめてなく」 と読みます。 雉のオスがメスを求めて 鳴き始める頃となりました。 雉のメスは全体的に茶褐色をしていますが、 オスは濃い緑色の体で、 長く美麗な羽を持っています。 そして早春の繁殖期になると、 ハート型の赤い顔になり、 「ケーン、ケーン」と鋭く鳴き立て、 翼を激しく震わせて「ドドドド」という 羽音を立てて縄張りを宣言し、 求愛行動をとります。 ところで、オスが羽で大きな音を出すことを 「母衣打ち」(ほろうち)と言います。 「母衣」(ほろ)とは、武士が甲冑の背につけた 幅の広い布で、風にはためかせたり、 風を孕ませるようにして、矢などを防ぐ武具。 色鮮やかなオスが懸命にアピー…