今日も午後に散歩へ出た。 空は大部分雲に覆われてはいたものの、それほど厚いものではなく、却って陽射しが遮られて好都合――といった気分で、先日雨で抉られてしまった林へ入る道を辿ってみると、きれいに補修されていた。 その林の中に一時憩った後、帰路に就くと、山の斜面を暗い雲が横へ移動しており、遠くに微かな雨音も聞こえているような気がしたので、これは急いだ方が良さそうだ――と思った直後、もうぱらぱらと落ちてきて瞬く間に本降りの驟雨となった。 長く続きそうなものではなかったが、雨を避けられる適当な場所も見当たらず、しかもあいにく足はサンダル履きで走る訳にもいかなかったので、極力速足で家を目指した。 陽射…