お風呂から上がり、火照った体に そっと触れる夜風が心地いい。 脱衣所の鏡に映る自分は、湯気でほんのり赤みを帯びて、 どこか力が抜けたような表情をしている。 ああ、極楽、極楽。 心の中でそう呟きながら、冷蔵庫へと足を運ぶ。 今日の私のささやかなご褒美。 それは、冷え冷えのコーヒー牛乳だ。 取っ手をつかみ、ずっしりとした 重みを感じながら扉を開ける。 並んだ牛乳パックやヨーグルトの奥に、 お目当てのそれは静かに佇んでいた。 淡いコーヒー色と白のコントラストが、なんだか優しげに見える。 一本取り出し、手のひらでその冷たさを確かめる。 ああ、待ち遠しい。 居間へ戻り、テーブルにコーヒー牛乳を置く。 湯…