転玲共和国に、夜のとばりが静かに降りた。澄んだ空には数多の星がまたたいている。 記録書を眺める国王のため、庭園の花々は歌声をひそめていた。国王がページをめくる音と花々の小さなささやきだけが、夜の暗闇に溶けている。転玲共和国の夜は、静かに深まっていく。 国王は記録書を書棚に戻し、再度イスに腰を下ろした。今夜もまだ、答えは出ない。だが、今はそれでいい。いずれ答えは出るのだから。 視界に入った青く光る携帯電話が、ふと思い出させてくれた。あれは、首相と色違いの同機種だった。 リリリリーン!!! リリリリーン!!!リリリリーン!!!リリリリーン!!! リリリリーン!!! やはり、転玲共和国は静かには終わ…