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ドイツから学ぼう

2017-02-13

(314)官僚奉仕を求めて第23回 自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(5)それでもエネルギー転換は歴史を創る中編(私の見た動画『ZDFが問うエネルギー転換での石炭回帰2−1』)



2015年の石炭合意での石炭回帰

2014年11月にはメルケル首相石炭発電所の強制廃止の発言や、ガブリエール経済相も石炭組合や企業側との「石炭合意」法案の作成で近い将来石炭発電所の閉鎖を目指し、2020年までに二酸化炭素2200万トンの削減を公言していました。
それは私を含めて多くの人が、化石燃料終焉への実質的開始と期待するものでした。
しかし2016年5月放映された上の公共放送ZDFフィルムで見るように、2015年7月に締結された「石炭合意」はフィルムに登場する専門家たちが指摘するようにペテンと呼ばれるほどに変質していました。
その理由は、巨大電力企業が労働組合石炭化学、電気・ドイツ労働組合)を全面に立て、労働組合を母体とする社会民主党(SPD)の党首でもあるガブリエール経済相を一つ一つ切り崩して行ったからにほかなりません。
それは化石燃料産業社会(旧世界)の産みだしたロビー主義が、自然エネルギー産業社会(新世界)の到来を死守しているとも言えるでしょう。
旧世界の目論見はドイツ国内に無尽蔵に埋蔵される褐炭による火力発電を少なくとも2040年まで継続し、北から南への巨大電力網を建設し、有り余る電力をフランスなどへ輸出することです。
実際ドイツの電力輸出は電力不足が危惧された2011年でさえも6,3テラワット時もあり、その後鰻登りに増加し、2016年の外国への電力輸出量は55、5テラワット時に達しています(ドイツ国内全電力消費量592,7テラワット時)。
すなわちそこには、エネルギー転換の始まりでエネルギーシェア第一位になった自然エネルギーの急増を電力市場で格安に買い叩き、褐炭発電などで有り余る電力を輸出する巨大電力企業の生き残りへのしたたかさが垣間見られます。
しかし公的ドイツ経済研究所を牽引する著名なエネルギー経済学者クリスチャン・ヒルシュハウゼン教授(注1)が述べるように、エネルギー転換には巨大な送電線は不要であり、エネルギー転換の理念は太陽、風、水、そしてバイオマスなどの自然エネルギーの組み合わせによって地域でエネルギーを完全自給することであり、それは現在の技術やコストからしても十分可能です。
それにもかかわらず、世界はこれまでにない人類の危機に突入しているように思えます。
何故ならトランプ大統領誕生で、これまで世界平和、貧困の廃絶、地球温暖化防止、核のない世界を掲げて来た世界が180度転換して、自国利益を最優先する世界に変わろうとしているからです。
しかも誕生したトランプ政権の公約の大きな柱は「石炭回帰」であり、アメリカにも無尽蔵に石炭が埋蔵されており、それを再び火力発電、さらには石炭からの水素製造よって大量雇用創出だけでなく、寂れ果てた炭鉱地帯をかつての黄金地帯に蘇らせることを本気で推進しようとしています。
そこには、トランプ政権を誕生させた化石燃料産業社会の目論見が見えて来ます。
すなわち本当は化石燃料産業社会が生残りをかけてあらゆる手段を駆使して、独裁者のように振舞う自国利益最優先のトランプ政権を誕生させたという見方も浮かび上がって来ます。
そして世界が「石炭回帰」を許して行けば、地球温暖化の急進によって地球上の全ての氷河溶け出し、十メートル近い海面上昇を招くだけでなく、ジョージオーエルが小説『1984年』で描いた監視社会、全体主義帝国の実現で、究極的には人類の滅亡も見えて来ます。
(注1)
ヒルシュハウゼン教授のCCS技術(二酸化炭素地下貯蔵)をフィクションと断定した検証報告書は世界的にも有名であり、このブロク(239)で詳しく述べています。



ドイツ子供ニュースが検証する極右(?)政党AfD

ドイツの公共放送ZDFの子供ニュースlogo!(1月25日放映)を載せたのは、日本ではネットのフェイクニュースが溢れるだけでなく、国会では防衛相スーダンの駆付け警護で「法的な戦闘ではない」や、法相の提出「テロ等準備罪(戦前の治安維持法案にもなり得る共謀罪)」法案で質問封じにも近い「国会では答弁できない」の如きペテンがまかり通ろうとしているからです。
ドイツでは公共放送だけでなくあらゆるメディアが真実を追求し、例へばシリア難民の増大に比例して急速に躍進していた右派政党AfD「ドイツのための選択肢」の綱領や振舞いを徹底検証しており、子供ニュースでもAfDが何を考えているか以下のように検証しています(それゆえ1年前の世論調査では20%に迫り来る勢いでしたが、現在は10%前後の支持へと衰退しています)。

Ideen zum Euro ユーロに対する考え
AfDの最も重要な政党目標は、ユーロ通貨ドイツでの使用廃止を求めることが始まりだった。彼らは、例えばかつてのドイツマルクのように独自の通貨を持ったドイツが相応しいと考えている。ドイツマルクであるもの、ユーロが導入された理由に彼らの右派性が垣間見られる。他の政党ユーロを廃止することを支持せず、ドイツにとってユーロは良いと確信している。例えばユーロ使用は、他国との取引を決めることを非常に容易にしている。
Das wichtigste Ziel der Partei war am Anfang: Sie wollte den Euro in Deutschland abschaffen. Sie glaubte, dass es Deutschland mit einer eigenen Währung, zum Beispiel der alten D-Mark, besser gehen würde. Was die D-Mark ist und warum der Euro eingeführt wurde, könnt ihr rechts nachlesen. Die anderen Parteien halten nichts davon, den Euro abzuschaffen. Sie sind sicher, dass der Euro für Deutschland gut sei. Der Euro mache es zum Beispiel viel leichter, mit anderen Ländern Geschäfte abzuschließen.

Ideen zu den Flüchtlingen 避難民への考え
AfDはEUの国境を完全に閉鎖することを望み、ドイツへの亡命申請する避難民をより少なくできるように強力な法案の作成を求めている。まさに亡命への考えが意味するものに、彼らの右派性を知ることができる。
Die AfD will zum Beispiel die Grenzen der Europäischen Union komplett schließen. Und die Partei möchte strengere Regeln aufstellen, sodass weniger Flüchtlinge in Deutschland Asyl beantragen können. Was Asyl genau bedeutet, erfahrt ihr rechts.

Ideen zum Islam イスラムへの考え
ドイツには宗教の自由があり、誰もが自由に宗教にしたがって暮らすことが許されているにもかかわらず、AfDはイスラム教はドイツに帰属していないと主張する。それゆえ例えばミナレット禁じることを求めている。ミナレットとはイスラム教徒によって祈りが唱えられる寺院の塔である。
Obwohl es in Deutschland Religionsfreiheit gibt, also jeder frei nach seiner Religion leben darf, sagt die Afd, die Religion "Islam gehört nicht zu Deutschland". Deshalb will sie zum Beispiel Minarette verbieten. Das sind Türme an Moscheen von denen zum Gebet gerufen wird.

Ideen zu Atomkraft und Klimaschutz 原発や気候変動保護への考え
ドイツは、とりわけ原発が危険であるという理由から2022までに全ての原発を廃止することを決めている。AfDはそれを取り消すことを求めており、継続して原発で電力を製造することを望んでいる。さらにAfDは気候変動は存在しないと考えている。
Die Bundesregierung hat beschlossen bis 2022 alle Atomkraftwerke in Deutschland abzuschalten, vor allem weil Atomkraft gefährlich sein kann. Die AfD will das rückgängig machen und weiter so Strom herstellen. Und die Partei meint, dass es den Klimawandel nicht gibt.

Ideen zur Familie 家族への考え
AfDは父、母、子供の伝統的家族を支持している。女性同士、男性同士の同性婚を敵視している。そして男性と女性が絶えず同等に扱われことについても寄与しないことを、加えて彼らの綱領で望んでいる。
Die AfD ist für die traditionelle Familie, also Vater, Mutter und Kinder. Eine gleichgeschlechtliche Ehe, also zwischen zwei Frauen oder zwei Männern, findet die AfD nicht gut. Die Partei will mit ihrer Politik außerdem nicht dazu beitragen, dass Männer und Frauen immer gleich behandelt werden.

2017-01-30

(313)世界の官僚奉仕を求めて第22回自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(4)エネルギー転換は歴史を創る・ドイツが極右台頭を克服できる理由 前編(私の見た動画15『エネルギー転換の切り札は水素貯蔵』)



水素貯蔵技術が未来を切り開く

上の動画が提示するように、ドイツでは風力発電太陽光発電で製造された過剰な電力を水素に変え、貯蔵する取組がなされています。
既に2014年から地域の公共ガス企業は太陽光発電風力発電で製造した過剰な電力を水の電気分解に利用し、生ずる水素をガス網の天念ガスに混ぜて、地球温暖化に優しいエコロジーガスとして供給を始めています。
自動車に対しても天然ガス車に水素が混ぜて売られ、また燃料電池車には直接水素が1キログラム9、5ユーロの統一価格で水素ステーションで販売されています(水素キログラムで普通車は凡そ100キロ)。
以前ブログに載せたベルリン近郊の農村プレンツラウのハイブリド発電所では、2011年から下の動画で見るように水素製造による地域の電力完全自給を実現しています。



もっとも水素を電力に再生する場合は熱併用の小型ガスタービンでビオガスと混ぜて燃焼して再発電することから(ブロック・コージェネレーション)、飽く迄も過渡期の水素ガス利用であり、究極的には燃料電池で直接水素を空気との化学反応で再発電できる社会を目指しています。
実際家庭用の数キロワットから産業用の100メガワットまでの大型燃料電池(固体酸化物形燃料電池SOFC)は既に開発されており、ドイツエネルギー転換の地平線には水素貯蔵での豊かな未来社会が見えて来ています。
すなわちドイツの描く水素社会は、日本のように石炭産出国で水素を製造するといった理念なき構想ではなく、地域での完全電力自給自足だけでなく、過剰な電力を水素貯蔵し、あらゆるものの地産地消を目指す分散型社会です。
もっとも実用的燃料電池にはまだコスト面で問題がありますが、普及の始まりにもかかわらず急速にコストが下がっており(ドイツの専門誌よれば1キロワット時の燃料電池は2008年に900ユーロしていたものが、2020年には300ユーロまで下がると伝えています)、ドイツの村々(ゲマインデ)が自然エネルギーだけで電力の完全自給自足を実現し、誰もが水素自動車(燃料電池車)を乗り回すのも時間の問題と言えるでしょう(100メガワットの大型燃料電池1基は1000人の村民の凡そ100日間の電力使用量に相当します)。
そうした着実にエネルギー転換を推し進めるドイツの未来からは、人類が無尽蔵の自然エネルギー水素に蓄積し、富の蓄積を不要にさえする世界が見えて来ています。

ドイツ極右台頭を克服できる理由

しかしそのような希望ある未来とは逆に、世界は1月17日の英国メイ首相のEUからの完全離脱宣言、そして25日のトランプ大統領メキシコ国境での「壁建設」の大統領令発動と、これまでの過度なグローバルを推し進めた世界とは全く異なる過度な保護主義の世界が幕開けし、恐ろしい未来への船出を危惧しないではいられません。
特にトランプのアメリカ中心主義の公約を躊躇することなく着々と着手する強引さには、極右の台頭を感じ得ません。
それを許しているのは、それを望む人々がより多くなって来たからに他ならず、その理由は過度なグローバル化であり、競争原理最優先のルールなきグローバル化に民主主義政治が歯止めをかけられず、ボトム競争で多くの人々が下へ下へと落下して行くからです。

私がベルリンで学んだ2007年から2010年のドイツでも、ボトム競争の激化で老舗の何万もの企業が倒産し、「ドイツのお金はドイツでつかわなくてはならない」というプラカードを掲げる極右が通りのあちこちで見られ、世界一豊かなドイツ市民の暮らしは一変していました。
通りではマイスターが作るドイツが誇るパン屋などの店も至るところでシャッターを閉め、床屋(フリザー)も10ユーロから徐々に下がって行き5ユーロを切る店さえ出現し、店の従業員の時間給も5ユーロまでも下がっていると伝えていました。
また少なくとも2000年までは環境農業政策で手厚い耕作地の環境補償で豊かに暮らしていた農家も、EU拡大でポーランドなどから安い乳牛や農産物が関税なしで出回るため、小規模農家の倒産は激増し、特に乳牛農家の倒産は毎年1万軒を超えていました。
それは規制なき過度なグローバル化が必然的にもたらしたものであり、現在の極右が世界に台頭する状況もまさに規制なきグローバル化によって生み出されていると言えるでしょう。
そのような困難な状況をドイツが克服したのは、シュレーダー政権による規制なきグローバル化に沿った競争原理最優先の「アジェンダ2010」政策が徐々に機能し始めたからだと日本では言われていますが、むしろ逆でドイツの戦後から80年代まで徹底された弱者や地域に配慮した規則ある市場経済、すなわち社会的市場市場経済への回帰にあります。
そうした困難を克服した回帰の原動力は、地域で2000年以降驚くべき勢いで拡がって行った自然エネルギーへのエネルギー転換に他なりません。
2009年9月の連邦選挙で競争原理最優先の「アジェンダ2010」を表向き批判し、中間層や低所得層の大型減税(経済成長加速法)を掲げ大勝利したメルケル政権も実際は産業支配がより強く、原発推進への逆行とも言うべき28年間の原発運転期間延長を勝利宣言と同時に訴えました。
しかし国民の大部分が反対するだけでなく、地域に拡がった市民エネルギー組合、風力発電太陽光発電などの企業の反対も激しく(既に多くの企業が原発運転期間終了を見越して計画を始動させていたことから)、その後の州選挙メルケル政権は全敗し、福島原発事故がなくても脱原発選択せざる得なかったからです。
そして2011年の脱原発宣言後は地域でのエネルギー転換が益々加速し、ドイツを支配していた4大電力企業が倒産の危機に瀕するほど追い込まれ、2014年7月の再生可能エネルギー法改正で固定買取価格から入札価格への変更でブレーキがかけられたと言えるでしょう。
しかし最早市民の創る自然エネルギーは電力会社の供給する電力価格より明らかに安く、固定買取制度を不要としており、エネルギー転換の地平線の向こうには、人類の新たな歴史を創る自然エネルギーによる水素社会が見えて来ています。

2017-01-16

(312)世界の官僚奉仕を求めて第21回自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(3)それでもエネルギー転換は進む(私の見た動画14『メルケルの新年決意挨拶』)



上の動画で大晦日の夜にメルケル首相ドイツ市民に呼びかけたように、2016年はドイツにとっても厳しい試練の年でした。
世界のテロ、難民地球温暖化、核拡散などの問題に対して益々出口が見えなくなるなかで、EUを代表するフランスオランダオーストリアなどでも極右政党がの民主政権を脅かすまでに益々拡大して行きました。
しかも昨年末のアメリカ中心主義を掲げるトランプ政権誕生は、世界の各地に拡がるナチズム復活の動きに暗い予感をオーバーラップして行きます。
そのような暗い予感に世界が覆われるなかで、昨年2016年にくっきりと見えてきた光がありました。

それこそが化石燃料エネルギー社会(ナチズムを復活させる旧世界)から自然エネルギー(人類を至福に導く新世界)への転換であり、ドイツエネルギー転換がどのように疑問符を付けられようと、現実にエネルギー転換の世界波及は加速し、最早止められません。

例えば昨年6月国際再生エネルギー機関IRENAの公表した報告書は、表1(Table ES 1)に2015年と2025年(予測)の太陽光風力発電のグローバル平均コストLCOE)を載せてており、太陽光では1キロワット時のコストは13セントから6セントへ大幅に下がり、風力発電も7セントから5セントへ下がることを明示していました(LCOEコストとは、建設から運営廃止に至る全コストを生涯発電量で割った国際的に使用されているコストであり、日本では均等化発電コストと呼ばれています。当然のことながら税金や送電、配電にかかる費用は含まれていません)。
このような驚くべき急速な電力製造コスト低下が世界に拡がるなかで、世界をリードするグーグルアップルからコカコーラやGMに至る世界のトップ企業は(欧米、中国インドの80社以上)、自らの企業で使用する電力を自社製造の自然エネルギー100%にする「RE100グローバル・イニシアチブ」参加しています。(日本は原発石炭火力推進を目指す官僚支配が強いためか1社も参加していません)。
特にグーグルに至っては、昨年末に今年自然エネルギー100%実現を世界に大きく報道し、最早化石燃料エネルギー産業社会の利権構造による妨害がどのように強くとも、自然エネルギーへのエネルギー転換が必至であることを確信させました。

今年は更に時代の転換が鮮明になる年であり、私自身も70歳に達することからより熟慮し、前向きにゆとりを持って日々取り組むためにブログを隔週にします。

2016-12-20

(311)世界の官僚奉仕を求めて第20回自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(2)新世界到来を阻止するナチズム再来(私の見た動画13『ZDFが検証したAfD(ドイツのための選択肢)』



上の動画『ZDFが検証したAfD(ドイツのための選択肢)』では、地球温暖化エネルギー転換に対するAfD綱領を検証し、「気候変動はIPCCの仮説である」、「最近では温度上昇は起きていない」、「二酸化炭素のポジティブな効果が無視されており、植物の成長を促進する」というAfDの考えが全く間違ったものであることを、物理学者で哲学者でもあるハラルト・レッシュを通して科学的に立証しています。
そして今ドイツ、そして世界で起ころうとしていることに対して、カントを持ち出して、自ら理性を使って抜け出せと、国民一人ひとりに呼びかけています。

右派政党AfDはギリシャ金融危機支援批判で誕生し、シリア難民ヨーロッパへの大量移民を通して極右勢力拡大の波に乗り、首都ベルリンでも急伸しています。
もっともAfd綱領では極右的活動には一線を引き、民主主義政治の下に英国同様な自由競争による欧州連合を唱えています。
しかしEU共通通貨を廃止し、現在の各国独自の立法権限を認めないEUを解体することを求めることでは欧州極右勢力の考えと大差なく、難民の移民に対しては激しく反対しています。
このような世界の極右への傾斜は、アメリカのトランプ大統領を含めて、新自由主義が招いた格差拡大によって、そのしわ寄せが世界の市民に重く課せられて行くからと言えるでしょう。
それは広い視点から眺めれば、これまで絶えず発展を続けてきた化石燃料の産業社会が最早限界に達しているからに他なりません。
それ故滅びゆく化石燃料エネルギーの旧世界はナチズム国家社会主義)を復活させ、独裁支配によって自然エネルギー新世界到来を阻止しようとしていると言っても過言ではありません。
私自身このドイツの公共放送ZDFの動画を見るとき、それを強く感ぜずにはいられません。
私たちは、そして私たちのメディアも自ら理性(悟性)を働かせ、現在の理性が機能しない未熟状態を抜け出さなくてはならないと、2016年の終わりに切に思います。

*今回で今年のブログは最後として、また1月中旬から再開する予定です。

2016-12-11

(310)世界の官僚奉仕を求めて第20回自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(1)1万年以上持続した縄文文明から学ぶもの(私の見た動画12)



現在の日本社会は負債が止めどなく膨れ上がり、破綻の危機が迫り来るだけでなく、世界も気候変動阻止のリオ決議や京都議定書にもかかわらず二酸化炭素排出量を益々増大させ、また核不拡散決議にもかかわらず実質的核保有国を増大させ、終末戦争が迫って来ているように思えます。
しかも庇護を求める人々の救済を掲げるEU諸国でさえ、シリア難民の増大を切っ掛けとして極右国家社会主義)が台頭し、さらには
これまで表向き世界平和と民主化を掲げるアメリカも、トランプ政権を誕生させ自国最優先を明言しています。
このような現在の世界は、20世紀はじめ先進国国民国家を解体して「帝国主義の時代」に突入したように帝国主義の復活であり、すべてにおいて最早規模的にも限度を超えていることから、人類絶滅の危機といっても過言ではありません。
このような危機の根源は農耕文明に発する富の蓄積する社会にあり、その富を力で奪う人間の渇望にあると言えるでしょう。
これまで富の蓄積がない狩猟採集文明は貧しく原始的な暮らしに明け暮れていると考えられてきましたが、上の動画で見る三内丸山の縄文人は栗園栽培で定住し、縄文ポシェットや翡翠などの装飾品に見られるように文化的にも豊かな暮らしをしていたことが明らかになって来ています。
そこでは所有欲や競争心が抑制され、自ずと平等な分かち合いがなされていたことが検証されています。
すなわち富の蓄積されない社会では力による支配を必要としないことから、1万年以上も持続可能な縄文文明が築かれたと言えるでしょう。
そして今化石燃料産業社会が終焉に向かって疾走するなかで、かつて2000年頃私が訪れたことのある農業しか生業のない貧しい北ドイツの過疎の村々は、下のデータに見るように電力自給を成し遂げるだけでなく、数十倍の電力を生み出し、富の蓄積を必要としない未来社会を垣間見せてくれます。

(2015年8月24日現在のDSGドイツ太陽光協同組合資料による)
Vollstedt村(人口167人)電力生産7693%(年間村内消費電力1235メガワット時、生産電力95071メガワット時〈太陽光371、風力91227、ビオマス3472〉)
Ellhöft村(135人)4934%
Sprake Büll村(218人)4866%
Almdorf村(535人)4812%
Joldelund村(745人)4120%
Galmsbüll村(663人)3765%
Bosbüll村(208人)3448%
Horstedt bei Husum村(741人)2999%