Hatena::ブログ(Diary)

ドイツから学ぼう

2017-10-08

(331)時代の終わりに(15)・核戦争が起きないために(4)本質的解決策ローカリゼーション・危機を警鐘する国内報道(4)民進党の解体

核戦争が起きないために(4)本質的解決ローカリゼーション





『ラダックの懐かし未来』の著者で、人類学者でもあるヘレナノーバーグが自ら制作したフィルム『幸福の経済学(短縮版)』を見れば、現在の世界危機の原因がグローバリゼーションであり、本質的解決策はローカリゼーションであることが理解できるだろう。
事実現在起きているアジア最大の浄化と言われる50万人も達するロヒンギャ難民(下の掲載動画参照)、そしてヨーロッパシリア難民は500万人を超え(国連難民高等弁務官事務所UNHCR今年3月報告)、世界の現在の難民及び避難民の総計は6000万人を遥かに超えている事実(今年6月のUNHCRの報告によれば、昨年末の総計は6560万人)は、世界の危機を警鐘している。
このように難民や避難民が恐ろしい勢いで増大している原因は、グローバリゼーションが世界の隅々まで浸透し、地域経済を破綻寸前に追いやり、地域の多くの人たちが都会へ出て行かなくてはならないことに始まっている。
都会へ出て来た人たちもグローバリゼーションのボトム競争の激化で困窮し、地域に残った人々も暮らしに困窮し、平和に共存していた民族も、上のフィルムで述べられているように、過激な原理主義やテロリスト集団を生み出し、争いにによって難民や避難民が底なしに増大し、争いの肥大化が世界の国々に益々軍事力を強化させることで、究極的に核戦争の危機を招いていると言っても過言ではない。
確かに世界のお金に換算した利益はグローバリゼーションによって増大するとしても、格差の拡大により、大部分の暮らしが困窮して行くことも明らかになって来ている。
グローバリゼーションとは地域でそれなりに充足されていた経済を、究極的には各々の商品が最も安く生産されるところで造られるように、世界分業生産支配経済に変えることに他ならない。
それを支配するのはひと握りの巨大企業多国籍企業)であり、人間の幸せよりも目先の利益を優先し、地域経済を崩壊させ、世界の安定を壊している。
またそのような世界分業生産支配経済への推進は、地球温暖化のスピードを速めさせ、干魃や洪水の激化によって益々人々を窮乏させている。
しかもそのような世界分業生産支配経済は順境においては商品を安く提供できるとしても、一旦争いや世界規模の干魃などがあれば、商品が外から入らなくなり、弱者の餓死すら現実化することもあり得よう。
それ故に、出来うる限りエネルギーも含めて地域での地産地消求められ、その実現こそが暮らしの安定に直結するだけでなく、その総和として世界平和をもたらすものである。
20世紀の終わりにEUでは、行き過ぎたグローバリゼーションへの批判からローカリゼーションが唱えられ、EU市民の幸せを最優先することが求められていた。
事実97年の京都議定書では、EUはドイツなどの産業先進国のCO2排出量を大幅削減を求め、ギリシャポルトガルなどの産業後進国には逆に大幅な排出量を認め、EU参加国の平等の豊かさへの発展を追求していた。
しかしそのようなEUも、英国の労働政権(ブレア)とドイツの労働政権(シュレーダー)による「もう一つ別な成長計画(ドイツではアジェンダ2010)」という政策に乗せられ、逆にこの20年間グローバリゼーションを急激に推進させて来たことも事実である。
もちろん労働政権がそのような選択をしたのは、行詰る産業危機からの圧力からであり、市民の幸せより多国籍企業の目先利益を優先させたからと言えるだろう。
そのような転換は、ドイツ労働党である社会民主党SPD支持率の変遷を見れば明白であり、SPDは連邦議会選挙で98年の反グローバリゼーションを掲げて大勝利した時から(得票数40、9%)、選挙ごとに著しく支持票を減らし、2009年には結党以来のワースト記録の23%に下がり、今回の選挙ではそのワースト記録を更新して20、5%に落ち込み、解党の危機に直面しているのである。
それ故に世論調査からは社会民主党SPDとの大連立が望まれ、連立の継続が予想されていたが解党の危機に望んで、連立からの下野宣言をすぐさま出さずにはいられなかった。
確かにSPDは2007年のハンブルグ大会の綱領で新自由主義を真摯に反省しているが、絶えず新自由主義容認派が主導権を奪い、実質的には絶えずメルケル政権で経財相を握り、新自由主義を推進して来たことは、ドイツの市民の目には明らかである。
もっとも産業側から見れば、20世紀後半には大量生産、大量消費の化石燃料産業がクライマックスに達し、ドイツ産業においても20世紀末には危機に陥り、98年連邦議会選挙の際雇用や教育などで反グローバリゼーションを掲げた政権を、どのような手段を使っても組合組織母体を骨抜きにし、反転させることが必要だったと言えるだろう。
そのような大企業側への反転は2013年以降のメルケル大連立政権でも継続されており、2014年SPDのガブリエル経財相によるEEG法(再生可能エネルギー法)改正での固定価格買取の実質的廃止や再生可能エネルギー施設の入札導入は、まさに経営危機に陥った4大巨大電力企業を救済するためであり、ドイツ市民はそれを公共放送を通して熟知し、それ故に市民はSPDから離れて行くのである。
しかもそれを契機に巨大電力企業側は、化石燃料エネルギーから自然エネルギーの転換を積極的に打出し(同時に現存する石炭発電所は出来うる限り継続して)、自然エネルギーの時代にも支配を強化しようとしているのである。
すなわち表に現れている大きな流れからは、ドイツでさえグローバリゼーションの波に上手く乗っている姿しか見えてこない。
しかし実際はエネルギー転換を通してローカリゼーションが急速に進展しており、それが最近のドイツの財政黒字を確固としたものにしている大きな要因である。
すなわちドイツ市民が、ドイツ全土でEEG法を利用して推し進めて来た風力発電太陽光、バイオ発電が地域を潤すだけでなく、雇用創出で地域自立を安定させているからに他ならない。
そしてそのように市民自ら推し進めることが出来た理由は、自然エネルギー利用が分散型技術であり、近くで利用されればされるほど有利であるからだ。
それ故、たとえ自然エネルギー及び自然エネルギー産業が一時的に支配されても、世界に普及する頃には、地域での生産利用(地産地消)が断然有利であることから、この分野の専門家ウベ・レプリヒ教授が指摘するように、将来的には巨大企業を滅ぼすのは必然とも言えよう。
そうした視点からみれば、現在のローカリゼーションの世界的退行は、飛躍へのスプリングとしての退行であり、世界に極右とテロが台頭する地域危機を冷静に見つめ、止めどもなく湧き上がる様々な問題に対症療法的に取組むだけでなく、本質的な解決ローカリゼーションを見据えて取組んで行けば、核戦争の危機を回避するだけでなく、世界のすべての人々が平和に豊かに暮らすことは可能である。

直近のドイツニュースに見る予兆(8)



今回の連邦議会選挙の結果は予想通りであったとは言え、極右的なAfDが12%を超える得票数で連邦議会に進出したことは、グローバリゼーションがもたらした世界の危機の兆候に他ならない。
もっともドイツの地域はエネルギー転換によって希望ある未来へと進展しており、その原因は増え続ける避難民への不安感にある。
現在行われている連立予備会談では、緑の党が石炭火力発電所の廃止やジーゼル車廃止を強く主張して難航しているが、最終的にその主張を尊重しないと行かないことも確かである。
SPDが下野せざるを得なかったことも、政権の議席過半数規約が緑の党を含めたジャマイカ連立政権誕生に向けて合意形成が求められるのも、ドイツでは政治に公正さと透明性が規約を通して確保されているからに他ならない。



すぐさま世界は、国連を通して全力で取り組まなくてはならない。
ロヒンギャ民族の避難民も増え続けているが、世界最大の無国籍のクルド民族がイラクのクルド自治区で独立のための選挙を強行したことから、イラク政府及び周辺各国と緊張が高まっており、武力衝突が起これば、最早世界は救済の限界に達していることから、避難民を見捨てることにもなり兼ねない。
まさにそれは、核戦争に繋がる転轍である。

危機を警鐘する国内報道(4)民進党の解体



上の動画に見るように、政治家がどのように美しい巧みな言葉で語っても、社会党結党以来憲法9条の護憲政党がその改正をかかげる新党「希望の党」に合流して政権奪還を目指すことは、明らかに国民を騙すまでに変質したことを意味し、その変質こそが現在の日本の危機を警鐘しているように思える。
もっともドイツ社会民主党の変遷からすれば、既に社会党分裂当時に民主党大企業組合組織を通して支配されており、国民よりも大企業優先の姿勢は既に民主党政権時においても節々で見られ、唐突な今回の表明も、後から見れば当然の感じさえする。
確かに戦争に向けて舵を取り、議会制民主主義を全く無視する安倍政治を止めなくてはならないとしても、「希望の党」の小池知事も、当初政治の公正さと透明性を公約していたが(私自身も一時的に期待していたが)、従来の上辺だけのものであることが見えて来ている。
それゆえに危惧すべきは、国民に迎合する決められる政治で、結局のところ戦争に向けて憲法を改正し、大企業の求めるグローバリゼーションを加速しかねない危うさにある。

2017-09-23

(330)時代の終わりに(14)・核戦争が起きないために(3)公正な裁き・危機を警鐘する国内報道(3)『沖縄と核』

核戦争が起きないために(3)・直近のドイツニュースに見る予兆7




9月15日早朝、私の携帯がけたたましく鳴り(全国瞬時警報システムJアラートによる)、「ミサイル発射、ミサイル発射、北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」のメッセージで叩き起こされ、もはや戦時下にあるかのような錯覚さえ感じ得なかった。
そして19日の国連でのトランプ発言(一般討論演説)では、条件は付けられたものの、「北朝鮮を完全に破壊する以外の選択肢はなくなる」と、恐るべき発言を耳にした。
もしそのような選択肢が採られれば、北朝鮮だけでなく韓国や日本も壊滅し、たとえ北朝鮮の報復核弾道ミサイルがアメリカ本土を直撃しない場合さえ、数十発の核爆発によって引き起こされる「核の冬」でアメリカも壊滅し、人類も数年で壊滅するだろう(核の冬が警鐘された当時、世界の100人を超える専門科学者たちの結論は、世界保有核兵器0,5%が使用されれば十分核の冬は起こり得るであった。下の動画参照)。
そのような危機に世界は直面しており、ZDF特派員ヨハネス・ハノー(注1)のメルケル首相インタビューよれば、ドイツは現在の制裁強化策が暗礁に乗り上げていると見ており、ドイツが自ら仲介役として解決に導くことを訴えている。
しかし現在の全体主義に傾斜した国際世論は、そのようなメルケルの提案には冷ややかであり、石油禁輸への制裁強化によって北朝鮮の核開発中止ができるかのような幻想に囚われているように見える。
石油禁輸は中国ロシアが強く反対していることからそのようなシナリオはないと思われるが、もし石油禁輸がなされたとしても、現在の北朝鮮の全体主義独裁体制からは核開発中止は有り得ず、日本の戦前のABC包囲網による石油禁輸で戦争に追い込まれて行ったように、北朝鮮が核戦争の引金を引きかねず、一層危機が高まって行くことは必至である。
メルケルの提案が見向きもされない理由は、アメリカや日本が制裁後の対話で北朝鮮の核開発中止を求めており、逆に北朝鮮は核開発完成後の対話で核保有による安全保証を求めており、公正さを求めるドイツが介入すれば沖縄の核基地も議論の対象にされ、議論の長期化で北朝鮮の1000基を超える核兵器量産も許すことにもなり兼ねないからである。
明らかにアメリカや日本は他の選択肢を採りたくないことから、あくまでも石油禁輸へ向けての制裁強化で、対話による解決ができるものと報道している。
しかも9月10日にNHKスペシャルで放送された『(スクープドキュメント)沖縄と核』では、沖縄の核基地は1962年には完成し、1967年には1300発に上る核弾頭ミサイルを配備していた事実が明らかにされた(下の私の見た動画34『沖縄と核』参照)。
その配備された核弾頭ミサイルは、沖縄本土復帰前1969年現場での撤去映像公開で、沖縄から全ての核弾頭ミサイルが撤去されたように印象付けられたが、現在のアメリカ国防省が「沖縄における核兵器の有無は回答しない」と断言していることから、逆に大部分の核弾頭ミサイル配備が継続されていると読み取れる。
何故なら当時の国防省長官メルビン・レアードは、昨年11月94歳で亡くなる2ヶ月前のNHK電話インタビューで、「我々は日本を守り続けたかった。日本は核兵器を持たずには丸裸なのだから。核を沖縄に持ち込まないなら、他の場所を探さなければならない。結局日本は沖縄を選んだ。それは日本政府の立場だったよ。公にはできないだろうがね」と断言しており、死を直前に意識した真摯な断言からは、大部分の核弾頭ミサイルが残され、今もアメリカ及び日本を守るため沖縄が核基地として継続されている実体が浮かび上がって来るからだ。
本来ならばこの彼の断言は、すぐさま報道されるべき恐るべきスクープであり、このフィルムが何故今公開を許されたのかを考えるべきだろう。
しかもこのような恐るべき報道に沖縄タイムズと琉球新報を除き、本土の大手新聞だけでなく地方新聞まで沈黙することに異常さを感じ得ない。
明らかにこのタイミングでのスクープ公開には伏線としての意図を感じざるを得ず、国民の反応見つつ、沖縄の基地に大部分の核弾頭ミサイルが温存されていることが明らかにされるだろう。
すなわち経済封鎖制裁が効き始めた後、1000を超える北朝鮮に向けられた沖縄の核弾頭ミサイルこそ、アメリカ及び日本が描く北朝鮮に核開発を断念させるシナリオの切り札であろう。
しかしそのような圧倒的力によるシナリオは、全体主義独裁体制が完成されている北朝鮮に筋書き通りに行く筈がなく、逆に核戦争の引金を引かせる公算が益々高まるだろう(それは日本の敗戦が明白となるなかで、竹槍で本土決戦を本気で考え、天皇の降伏宣言後も軍部が樺太死守を命じたことからも推測されよう)。
もっともその際メルケルのような、中国北朝鮮とさえ外交パイプを持つ仲介者の出番があれば、核戦争を回避することも可能である。
何故なら日米の描くシナリオは暗礁に乗り上げ、トランプが北朝鮮壊滅に踏み切る危機が秒読み段階になれば、世界は結束して「核の冬」による人類絶滅を阻止しようと動き、北朝鮮と日米韓の関係国だけでなく、中国ロシア、さらには英仏の核保有国国益優先のこれまでの姿勢とは異なり、真剣に解決を求めると思われるからである。
もっとも現在のように国々が国益を追求して競う世界システムの中では、一時的に核戦争を回避する世界協定ができたとしても、協定に強制的拘束力を持たせることは不可能であり、水面下での核開発拡大は止めることができず、いづれ核弾頭ミサイルがテロ集団の手にも入り、世界が恐喝される事態も有り得るだろう。
また下のZDF子供ニュース動画に見るように、ミャンマーからバングラデシュへの夥しいロヒンギャ避難民が示唆するように、民族間の争いは益々拡大するだろう。
何故なら前回述べたように、現在の産業社会はグローバル化という発展を通して世界の隅々まで貧困をもたらして行くからである。
それはラダックを見れば一目瞭然であり、自給自足でこれまで豊かに暮らしていた人々の大部分が困窮するゆえに、これまで仲良く共存していた少数派の回教徒との間に争いを見るに至っている。
それはミャンマー、そしてシリアアフリカから、益々増え続ける避難民も同じであり、発展による貧困が民族の争いに火を点けていると言えるだろう。
だからと言ってシリア避難民やロヒンギャ避難民に対して、現在のように後手、後手に救助するのでは、財源も底をつき実質的に見捨てることにもなりかねない。
応急処置としては国連国際司法裁判所が、戦争の代わりに公正な裁きで決着できるようにすることである。
国際司法裁判所が現在機能しないのは、国連国際司法裁判所の裁きを受諾している国が70カ国と少なく、拒否権を持つアメリカロシア中国といった大国が受諾していないからである。
確かに領土権や民族間の争いには、複雑に各国の国益が関わり、現在のルールなきに等しい競争世界では全ての国に受諾させることは難しいとしても、ロヒンギャのような無国籍モスリム民族の避難に対しては、国連軍が割って入り、争いの代わりに国際司法裁判所の公正な裁きに委ねさせることも可能であり、拒否権を持つ大国こそが率先して限定的であれ受諾すべきである。
それが実現できれば、世界の戦争に代わる公正な裁きへの少なくとも第一歩となり得よう。

もっとも本質的な解決には、前回述べて来たように15世紀以来の植民地主義、そして現代の新植民地主義とも呼ばれるルールなき新自由主義世界を、世界の直面する危機を通して、貧困に窮乏して行く世界の全ての地域が豊かさを取戻して行けるように、世界システムの枠組を大きく変えなくてならない。
それなくしては、本質的に核戦争の脅威から逃れることも、民族間の争い、さらには激化する地球温暖化を止めることも不可能であり、人類は滅びるしかない。
具体的な私の考える方法論については次回に述べたいが、今世界は北朝鮮での核戦争を回避するため、当事国だけでなく世界の国々が人類滅亡の「核の冬」を起こさないため全力を捧げる時が来ている。
それは人類にとって大きな試練であるが、下のZDF子供ニュース「logo!」が9月11日に放送した『逆境を強く生きる避難少女』のように、車椅子でシリアアレッポから避難してきた少女は生死を分ける試練を寧ろ糧に変えてポジティブに生きるように、世界は人類滅亡の試練を希望ある世界の糧として、ポジティブに変えて行かなくてはならない。

尚今日24日はドイツ連邦議会選挙日であるが、直前のZDFニュースの世論調査からもメルケル政権の継続は確定的であり、政権与党は議員の過半数を維持しなければならないという規約から、メルケル首相の下でのキリスト教民主同盟社会民主党連立政権継続は間違いないだろう。

(注1)ヨハネス・ハノーはZDF『フクシマの嘘』のレーポーターとして日本でも多くの人に知られており、ZDF特派委員としても鋭い切口で報道に迫っている。










危機を警鐘する国内報道(3)『沖縄と核』




この公共放送NHKが10日放送した『沖縄と核』に対しては、本来はこれほど重大なスクープ放送はないにもかかわらず、まるで戦時下の厳しい制約でもあるかのように、本土の新聞社はコメントを控えている。
それに対して当事者の沖縄の新聞もこれまでとは異なる慎重な姿勢をとり、沖縄タイムスはNHK放送を受けて、12日に核弾頭ミサイル誤発射についてのみコメントし、事故当日(59年6月19日)の翌日に「ミサイル発射前に発火」と伝えたとだけ報道している。
また琉球新報は、19日の紙面でNHK『沖縄と核』を制作した2人のディレクターをインタビューし、コメントなしで二人の意見として、「米軍基地が沖縄に集中した要因の一つに核武装があることが分かった」「核の存在のために標的になる危険を米軍も認めていた」という発言を載せるに留めていた。

2017-09-10

(329)時代の終わりに(13)・核戦争が起きないために(2)本質的解決を求めて・危機を警鐘する国内報道2(インパール作戦)

核戦争が起きないために(2)本質的解決を求めて(直近のドイツニュースに見る予兆6)






北朝鮮の脅威は上の動画でみるように、日本上空ミサイル、水爆実験と益々エスカレートしており、専門家が指摘するように弾道ミサイルを含めて核兵器開発は完成しており(少なくとも60発の核保有)、最早外交手段しかない。
確かに石油などを海外に依存する北朝鮮にとって貿易の完全封鎖が実現すれば致命的であり、核開発の中止だけでなく、独裁政権の崩壊も有り得よう。
しかしイラン経済封鎖が物語るように、対立する陣営の弱肉強食の競争世界では完全封鎖など不可能である(石油に関しては中国ロシアからの輸入であることから、国連決議さえ困難であり、さらに現在のような競争世界の中では、闇市場を廃絶することは出来ないからである)。
また巷で流れるキム・ジョンウン暗殺計画という方法もあるが、たとえ成功してもその報復は多大であり、韓国や日本にとっては致命的にもなり兼ねない。
何故ならキム・ジョンウン金正日の三男)は2000年までスイスで学んでいた留学生であり、2009年突然後継者に指名されたことからも、全体主義体制の独裁者を演じる飾り者にすぎないからだ。
本質的に解決するには、99%が困窮していく世界、武器の闇市場が横行する世界、民主主義より全体主義が求められる世界を変えて行かなくてはならないだろう。
すなわち現在の新自由主義(新重商主義もしくは新植民地主義とも呼ばれる)の世界では、経済のグローバル化で世界の富を吸い尽くすことが追求されており、争いが絶えないからである。
8月17日ZDF子供ニュースで放送された「中国山岳地域の貧困」では、経済のグローバル化が山岳地域の暮らしを奪い去り、貧困の有様が描かれていた(下の動画参照)。
ここでは貧困化の理由については語られていなかったが、2012年にジャンムー・カシミール放送が公開した動画「Ancient Futures Learning from Ladakh」を見れば(下の動画参照・注1)、15世紀末から植民地主義で発展して来た弊害が、少なくとも数十年前まで楽園であったラダック(世界で最も高いヒマラヤ山系地域)の貧困化と混迷の理由を読み解くことができるだろう。
私自身このブログドイツから学ぼう」を始めた頃述べたように、今から40年近く前バングラデシュでボランティア活動に取組んだ際若いミロン僧侶(現在のバングラディシュ仏教界の高僧)の案内で山岳農村を訪れ、その豊かさを体験した。
そこでは殆どが自給自足され、充足され心ゆえ優しく、寝たきりのお婆さんも驚く程手厚く世話され、家族の絆として敬われていた。
またお婆さん自身も笑顔で、「死を待っているんです」と、ごく当たり前のように神々しく述べられられたのが印象的であった。
そして村を去る時、近所の子供たちまでが「ビタイ、ビタイ」と言って姿が見えなくなるまで数十分も見送ってくれ、今もその光景が私の脳裏に焼き付いている。
そのような豊かさを奪い去ったのは、発展と称する近代化であった。
グローバル化を通して恐ろしく安いコメや小麦が外から持ち込まれることで、地域農業が破綻させ、若者や男たちが都市に稼ぎにでることで、受け継がれてきたよき伝統が壊され、年寄りが敬われなくなるだけでなく、豊かな楽園が困窮する地へと変わり果ている(注2)。
このように残されていた楽園も不満と渇望が渦巻く困窮する地への変貌こそは、絶えず発展を求め続ける世界の縮図であり、今その発展が限界に達しているといえるだろう。
それ故に時代の終わりであり、現在の絶えず発展を求め続ける世界を反省し、システムを変える事なくして、最早人類に未来はないように思える。





(注1)YouTube動画を独自に翻訳転載(この作品は『懐かしい未来』としてDVD化されています)。

(注2)ブログ268から270にバングラディシュ再訪として既に書いています。


危機を警鐘する国内報道2(インパール作戦)



今年8月に放映されたNHKスペシャル『インパール作戦』を見ると、あまりの悲惨さに目を覆いたくなると同時に、このような恐るべき無謀な作戦を遂行した指揮官(軍官僚)たちが全く責任を取らず、自らを正当化する戦後の証言(連合国の尋問調書)に怒りを感ぜずにはいられない。
そのような無責任で自己正当化する官僚支配が戦後も継続し、エイズ薬害高速増殖炉計画から財政負債肥大を犯すなかで、北朝鮮の脅威に対して迎撃ミサイルなどの軍事力強化で現在の危機を乗り越えようとしている。
そのような手段は利益に関与する人たちが望むとしても、既に少なくとも60発の核爆弾と数百の弾道ミサイルを持つと言われる北朝鮮の脅威に殆ど機能しないことは明白である。
今こそ差し迫る危機を通して、本質的な解決、希望ある未来を如何に創り出して行くかを、日本、そして世界が考え直す機会である。

2017-08-26

(328)時代の終わりに(12)・核戦争を起こさないために(1) 直近のドイツニュースに見る予兆4(北朝鮮の脅威・バルセロナのテロ)・戦争を警鐘する国内報道1(731部隊の真実)

直近のドイツニュースに見る予兆4(北朝鮮の脅威・バルセロナのテロ)





“炎と憤怒”というトランプの威嚇発言は世界を震撼させ、ドイツZDFニュースも核戦争勃発の危機を警鐘している。
また翌日の子供ニュース「logo!」でも、世界は如何に危ない薄氷を踏んでいるかが伺える。
もし北朝鮮が従来の脅迫のチキンレースで、グアムに向けて弾道ミサイルを強行すれば、アメリカの核開発完成前の攻撃を支持する世論調査から見ても、“炎と憤怒”が実行される確率は高い。
しかし既に述べたように、アメリカロシア核兵器専門家が言うように、少なくとも60発の核を所有する北朝鮮の核開発は完成されている(現在は量産体制にある)。
それ故元国防長官ウィリアム・ペリーが強調するように、外交手段しか残されていない。
もしトランプがそれを無視してボタンを押せば、既に実質的には人質となっている韓国や日本も無傷では有り得ないだろう。
それどころか全体で数十発の核が炸裂すれば、地球は「核の冬」を迎え、人類が滅びることさえ覚悟しなければならないだろう。

バルセロナの無差別テロ





特筆すべきは、子供ニュース「logo!」が2時間前に起きたバルセロナでのテロを報道し、テロは恐怖と不安で市民を分断するものだと主張していることだ。
そこにはどのような理由があるにしろ、テロは絶対に容認できないというかたい決意が感じられる。
しかも最近のジハードと称するテロは恐るべき無差別テロへと変化し、今回のテロではワゴン車が老若男女が賑わう中を暴走し、数百人を引き殺したり、負傷を負わせている。
また下に載せた私の見た動画29『ダッカテロ事件から1年』では、その場の生命を乞う日本人全てを容赦なく笑いながら殺しており、掟の絶対視によって人間性(ヒューマニズム)が全否定されている。
そのような無差別テロの脅威が、ISが勢力を激減するにもかかわらず、世界各地で激増していることは恐ろしいことである。
さらに恐ろしいのは、北朝鮮によって量産された核兵器や弾道ミサイルが、闇市場でこのようなテロ集団に売られることである。
核兵器がテロ集団の手に入れば、最近の人間性が全否定される無差別テロから見て、躊躇なく使用が考えられるからだ。
もっともそのような無差別テロを生み出す背景には、国際社会が表向きは不正を厳しく正そうとするが(ハネケ映画『白いリボン』のように)、実際は格差拡大から武器輸出の増大に至るまで、自国の国益を最優先して目を瞑っている現実がある。
そして北朝鮮の脅威では、アメとムチのあらゆる制裁措置で北朝鮮の核開発中止が目指されている。
しかしそのようなアメとムチでは、子供の目から見ても核開発中止を実現することは不可能である。
何故なら独裁国家にとって核開発を放棄することは、カダフィーのリビアのように崩壊を意味するからだ。
それ故国際社会は現在の北朝鮮の脅威を、現在のように小手先で解決しようとするのではなく、これを契機として本質的な解決を目指さなくてはならない。
もし現在のように小手先の解決に終始するなら、人類の未来はないだろう。




戦争を警鐘する国内報道1(731部隊の真実)



公共放送NHKが時の政権によって支配され、政治部が政権に取り込まれ、政治問題や社会問題を扱った番組が激減するなかで、恐らく制裁覚悟でこのよう番組が制作されたことは賞賛されるべきである。
そこには、公共放送NHKが戦争の過ちを二度と繰り返してはならないと訴えてきた魂が感じられた。
本来であれば、逸速く日本へ逃げ帰ってきた医学者や責任者たちはアメリカからデータと引き換えに罪が免罪されても、日本の法の下で裁かれるべきであった。
しかし日本の司法は戦後も法務省に全面的に支配され、政府に都合悪いことに対しては殆ど機能しなかったと言えるだろう。
もし日本の司法ドイツのように法務省から完全に独立し、731部隊だけでなく戦争犯罪を自ら裁いていれば、水俣公害やエイズ薬害を最小限にくい止め、国家負債肥大を通して、海外進出強化で再び戦争の道が取られようとすることもなかったろう。
そして今求められることは、行政から完全に独立した司法、自由に批判できる公共放送への180度転換である。
それは沖縄基地問題を解消することでもあり、現在のような世界危機に率先して平和を創出することでもある。

2017-08-13

(327)時代の終わりに(11) 直近のドイツニュースに見る予兆(3ドイツ自動車産業不正・ベネズエラ独裁・)・沖縄からの叫びと希望(11沖縄は我が念仏)



何故ドイツ自動車産業を厳しく正すのか?

ドイツ報道メディアドイツの誇る自動車産業の名声を、事実上はカルテル疑惑の段階にも関わらず(企業は慣習的会合と主張している)、このZDF子供ニュースに見るように厳しく問い正している(最初にカルテル疑惑をスクープしたのはシュピーゲルであるが、ドイツの報道メディアは一斉に問い正している)。
ドイツ自動車産業の不正は2015年に明るみに出たフォルクス・ワーゲンの排気ガス不正に発しているが、その後既に1990年代から不正が慣習化されていたことが明らかになってきたからである。
そこでは、人に害を及ぼす窒素酸化物を含む排ガス減少する装置(尿素水タンク)を共同で偽装しており、絶対在ってはならないことが企業ぐるみで慣習化されていたからだ。
そのような絶対に在ってはならないことが慣習化される背景は、グローバル競争の激化で利益が最優先されるからに他ならない。
しかもそうした利益最優先は報道メディアにとって身近な問題であり、産業全体に不利益な報道に対しては、絶えず巨大な圧力がかかり、自由で公正な報道が脅かされている現実がある。
それ故昨年のパナマ文章でも、最初にスクープした南ドイツ新聞はそれを恐れて、時間をかけて世界の報道機関と連帯して一斉に問い正している。
それを一斉に問い正さなくては、益々自由で公正な報道が脅かされ、過去の過ちを繰り返すことにもならないからだ。

ベネズエラの独裁

前回載せたトルコポーランドの独裁は新自由主義(新重商主義、あるいは新植民地主義)の激化で右によるものであったが、ベネズエラの場合は左による独裁である。
21世紀初めのチャベス革命は、埋蔵量世界1の石油資源を国有化でその富を国民に配分し、教育や医療を無償化するだけでなく、食料などの生活必需品補助によって安くすることで殆どの国民を一時的に潤わしたことは確かである。
従ってチャベス反対勢力がクーデターを起こした際も、殆どの国民が立上がって数日でチャベスを復活させており、そのドキュメンタリー映像を見ると感動的である(注1)。
しかし富の蓄積する社会で富を平等に力によって配分することは、配分する組織(官僚、公務員)の腐敗で秘密警察による独裁国家へと変身させて行くことが常であった。
ベネズエラも例外ではなく(注2)、石油価格下落を通して民主的社会主義では制御不可能になり、民主的に選ばれた議会を掌握する(野党連合)政治家たちを罷免状態に追い込み、今回の制憲議会選挙で独裁化へ踏み切ったと言えよう(野党連合は今回制憲議会選挙を違法と唱えボイコットしたが、12月の23州の地方選挙では対決姿勢を鮮明にしているが、大勝利したとしても前途多難である)。
東ドイツというシュタージ独裁国家を体験したドイツの子供ニュースは、それゆえ闘いは益々悪化し、暴力化していくと悲観的に結んでいる。
もっともそれは公正な世界の将来を、子供たちに託する願望でもある。
この他私の心に残る直近ニュースは『パレスチナ問題』や『子供たち独りの避難』であるが、余りにも問題が大き過ぎて今回は載せるだけにしておくが、事態は益々悪化しており、北朝鮮の大陸間弾道ミサイルの広島上空ルート予告の脅威同様に、終末を迎えたと称される資本主義世界が制御不可能になりつつあることを認めざるを得ない。

沖縄からの叫びと希望(11沖縄は我が念仏)



私の見た動画25『沖縄は叫ぶ』で紹介した彫刻家金城実は、8月5日のEテレ『沖縄は我が念仏』で再度描かれ、彼の誇る「我が念仏」を自ら語っていた。
「悲劇を語るよりも、人間の誇りを拝みたい」という彼の言葉は、彼の反抗への浄土であり、生きている限り反抗を誓う誇りに聞こえた。
実際そうあるために、私より一桁上にもかかわらず、日々古びた重いズック履き、砂の入ったリュックを担ぎ精進しており、ラストでの彼の力漲る舞はそれを物語っていた。

今回のブログを閉じるにあたって今の思いを書けば、人類は重い重い技術発展の歴史を犯して、ようやく人類は富の蓄積を必要としない社会を創り出す入口にたどり着いた。
すなわち太陽から地球に降り注ぐエネルギーは、世界で消費するエネルギーの何千倍、何万倍という途方もない巨大なエネルギーであり、人類は太陽光、風力、バイオを通して太陽からのエネルギーだけで賄うことは可能であり、世界が一丸となって取り組めば少なくとも21世紀末までには実現する。
何故なら1基1万キロワットの風力発電基建設で少なくとも1万人の消費電力を賄うことが可能であり、私が21世紀初めに訪れた北ドイツの貧しい農村では村の消費電力の7倍を超える電力を製造する村が続出している。
しかも風の吹かない時は電解による貯蔵水素の燃焼で発電する技術も、経済的に見合う実証例で完成されているからだ。
風力発電基の耐用年数は一般的に20年と言われているが(太陽光25年)、ドイツのように検査義務を課することで、古くなった部品を交換して行けば原発の40年を超える使用も可能である。
しかも万一事故が起きたとしても、ドイツ風力発電農場は民家から1キロ近く離れており、牛が放牧され、人が通常近づくことがないことから、自動車に乗るよりも格段に安全である。
確かに太陽光発電にしても、風力発電にしても、世界全体を賄う装置を製造するには莫大なエネルギーを必要とすることも事実である。
しかし一旦装置が世界に出来上がれば、欲張らない暮らし、地球生物を含めて環境に優しい暮らしを求めて行けば、富の蓄積を必要としない平和で豊かな暮らしも可能である。

(注1)アイルランドジャーナリストによるドキュメンタリー(2003年NHK・BS1放映「チャベス政権〜クーデタの裏側」)
https://www.youtube.com/watch?v=aZXAzhm2zJ8&t=288s

(注2)ドイツでは右寄りと称されるヴェルト紙から左寄りと称される南ドイツ新聞まで、ベネズエラの腐敗を詳しく指摘し、厳しく批判している。
https://www.welt.de/finanzen/article163416308/Der-Welt-droht-der-groesste-Staatsbankrott-aller-Zeiten.html
http://www.sueddeutsche.de/wirtschaft/wirtschaftskrise-venezuela-ein-land-vor-dem-zusammenbruch-1.3485312
またNewsweek(日本語)もわかりやすく腐敗を指摘している。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/05/post-5123_1.php