時間の価値を測る最新研究 はじめに 私たちは毎日、時間という資源を使って意思決定を行います。 ところが、同じ1時間でも「仕事に使うとき」と「余暇に使うとき」では感じる重みがまったく異なります。 経済学では古くから「機会費用」という考え方で時間の価値を金銭換算してきましたが、行動経済学の発展により、人は必ずしも合理的に時間を評価できないことが明らかになってきました。 時間選好と現在バイアス 行動経済学の代表的概念である「現在バイアス」は、将来よりも現在を過大評価する傾向です。 具体的には、将来1万円を受け取るよりも、いま9千円を受け取る方を選びやすいといった非合理的決定を指します。 2024年1…