Agatha Christie (1890-1976) ミステリ作家。アガサ・クリスティー/アガサ・クリスティ/クリスティー
1890年イギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1920年に「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。1976年85歳で死去。
その作品は長編66編、短編、戯曲、あわせて100以上にのぼり、世界中で聖書とシェイクスピアの次に読まれているといわれる。特に有名なのは<名探偵ポアロ>シリーズと<ミス・マープル>シリーズ。
発刊順:28(1935年) ABC殺人事件/田村隆一訳 かの有名な「ABC殺人事件」です。 おそらくクリスティー作品のベスト5に入るのではないでしょうか。 有名ではありますが、内容は嬉しいことに忘れており、 とても楽しめました。 久々にヘイスティングズが登場し、彼の語りで記録されたていである。 南アメリカの農場から、6ヶ月くらい滞在する予定で帰国し、 イギリスで人任せにできない仕事を片付けなければならない…といいつつ、 ポアロとこの事件にかかりっきりになるとは、まぁ。 殺人事件が起こると共に、ポアロに犯行声明文のような挑戦状が届く。 ところどころに挟まる、犯人らしき人物の記述。 果たして、犯人…
発刊順:27(1935年) 雲をつかむ死/加島祥造訳 発刊当時では最先端の交通機関である飛行機での 密室殺人に挑むポアロ。 偶然にも殺人事件の現場に居合わせたポアロは、 事故か殺人か、イギリス、フランスの両警察と絡みながら事件の謎を 追いかける。 事件を追いかけつつも、ポアロはロマンスの成就にも力を貸す 素敵なおじさんっぷり♡♡ そして、ポアロが殺人犯罪に関わるときに、何よりも心掛けねばならぬ 大切はことは… 犯人を捜すことよりも、もっと大切なことがあります。また、正義ということは立派な言葉ですが、ときに、それがどういう意味で言ったのか、はっきりさせることは困難です。私の考えでは、最も大切なこ…
ABC殺人事件 (創元推理文庫) 作者:アガサ クリスティ 東京創元社 Amazon アガサ・クリスティーの「ABC殺人事件」。小学生の時、病院の待合室で、この小説を読みました。これが、自分が初めて推理小説を読んだ時でした。それから数年後、また改めて読みたくなり購入しました。それから20年後、再読してみて、ある考えが浮かびました。 それは、「ABC殺人事件」は、自分が以前にブログに書いた、「アクロイド殺人事件」を再構築した作品ではないか?と、考え始めました。 haguture.hatenadiary.jp 何故、そう考える様になったのか?それは、彼女が執筆したある作品が関係してきます。その作品…
おはようございます♪♪ 今日も平和な1日で ありますように🍬 今日は アガサクリスティーの “ 5匹の子豚” の 日本人バージョンを 書きたいと思います🌟 (個人的選択) アミアス.クレイル 三上 博さん 絵描きです。妻とは良い関係なのに 絵のモデルと浮気してしまいます。 どうしようもない反面 とても魅力のある男性です。 カロリン.クレイル(妻) 深津絵里さん 家族思いのお母さんです。 絵描きの夫と娘、妹と暮らして います。 アミアスの親友フィリップ 風間トオルさん アミアスの親友。カロリンに 振られた過去があります。 株の取り引きをしています。 メレディス(フィリップの兄) 竹中直人さん フ…
そして誰もいなくなった (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-1)) 作者:アガサ・クリスティー 早川書房 Amazon アガサ・クリスティーは、推理小説以外の作品も執筆してます。自分は読んだ事はないですが、恋愛小説やスパイ小説も書いています。では、彼女が書いた【そして誰もいなくなった】という小説は、どのジャンルに入る小説なのか?まず作品全体は、推理小説的な設定で構成されています。作品の舞台となる「孤島」は、外部からの交通手段も連絡手段も遮断された状態です。この設定は、推理小説で使用される【嵐の山荘】に当てはまります。捕捉:「嵐の山荘」=外部との連絡もとれない、閉じられた空間で事件が起きる設定…
発刊順:26(1935年) 三幕の殺人/田村隆一訳 短編集「謎のクィン氏」で活躍したサタースェイト氏が再出。 今回は中心人物の一人ではあるが、謎を解くのはポアロなので、 クィン氏で演じたひらめきがなく、残念な役回りでした。 別な場所で起こった2つの殺人、この2つに因果関係があるのか。 2つのパーティに参加した共通の人物達の中に犯人がいるのか。 最初の殺人の動機となるものが全然浮かんでこない。 ここに何か隠されたものがあるのか。 いろんな要素に読みながら推理したが、最後まで騙されました。 ポアロが中盤までほぼ出番がなく、 サタースェイト氏を含む3人の素人探偵で物語が進み、 少し退屈な状況が続くの…
オリエント急行殺人事件 (角川文庫) 作者:アガサ・クリスティ KADOKAWA Amazon アガサ・クリスティーの「オリエント急行殺人事件」。この作品もある意味、有名な作品です。その為、結末を知っている状態で読みました。今回改めて再読して、気づいた点をあげてみます。初めて読んだ時は気付かなかったのですが、この作品の舞台設定が「嵐の山荘」という事に気づきました。 「嵐の山荘」については、前に上げた「獄門島」の時に書きましたが、簡単に説明すると、山荘に集まった数人が、突然の嵐の為、外部から遮断され、閉じ込めらてしまいます。その外部との連絡もとれない、閉じられた空間で事件が起きる設定です。hag…
アクロイド殺害事件 (創元推理文庫) 作者:アガサ・クリスティ 東京創元社 Amazon 推理小説家は作品を執筆する時、絶対に書かなければいけない事。それは、事件に関係する証拠と関係者のアリバイです。この部分は、正確に記述されないと、いけない理由があります。何故なら、推理小説の主人公は、証拠と関係者のアリバイを捜査する事により、犯人を見つけます。それは、読者も同じです。読者は推理小説の文章中にある、証拠や関係者のアリバイに注目して、誰が犯人なのかを考えます。つまり、推理小説家は作品内の文章で、読者に対して、犯人を指し示す証拠やアリバイを書かなければいけません。1926年に発表されたアガサ・クリ…
予告殺人 (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,田村 隆一 早川書房 Amazon 普通の推理小説は事件が進行する事で、話が進みますが、ミス・マープルのシリーズは、群像劇的に話が進みます。群像劇とは、特定の主役を設けずに構成する作品の事です。では何故、ミス・マープルという主役がいるのに、群像劇的な作品と、自分は感じてしまうのか?それは、ミス・マープルが作品の中では、ただ「噂話が好きなお婆さん」という立場になってしまうからです。ミス・マープルは洞察力は鋭いですが、ただのお婆さんです。なので、マープルが事件と関わる時は、「噂話が好きなお婆さん」として、関係者に会い、事件以外の会話や噂話…
マイナーなのがもったいない映画もよくあるもの。日本では『クアドロフォニア−多重人格殺人』と呼ばれる映画『ザ・マイナスマン』もその1つ。 そもそも、この映画に関しては邦題がトンチンカンすぎるのがマイナーどまりの原因かもしれません。 視聴者のレビューにはしばしば、「殺人犯が主役のストーリーと思って観たら、肝心の殺人シーンがないのでモヤモヤした」といった意見が書き込まれていますが、それも当然。 なぜなら、オーウェン・ウィルソンが演じる主人公ヴァンは無実だからです。 Photo by ©TSG Pictures 作品情報 公開:1999年 ジャンル:スリラー 時間:111分 監督:ハンプトン・ファンチ…
7合目からの登山中は、 もうとにかくずっっっっと強雨に打たれてて、登山道がなんというかもはや滝?って感じで水が流れてて、途中サプライズでミゾレなんかも降ってきちゃってた もう26の大人なので、"ショーシャンクの空にポーズ"はしなかったが、"ショーシャンクの空にポーズ"をするにはもってこいの豪雨だった しかし強いていえば水タイプの私は、濡れたことによって"登山ーズハイ"状態になっており、そんなにキツさを感じていなかった 多分、「HP」「こうげき」「ぼうぎょ」「とくこう」「とくぼう」「すばやさ」全てアップしてた 水タイプで本当に良かった モンベルの回し者かのごとく、 靴も靴下もレインコートも全てモ…
全3項目 ●代表作 ●「webdoku.jp」の「作家の読書道 第115回:高野和明さん」より11本 ●友清哲の編「人気作家10人が教える新人賞の極意」より6本 「ポセイドン・アドベンチャー」より 全3項目 ●代表作 小説「ジェノサイド」2011年~、 「13階段」、 「幽霊人命救助隊」、 映画脚本「国会へ行こう!(一倉治雄)」等 小説家、脚本家 等で活躍する高野和明が影響を受けた映画。 ●「webdoku.jp」の「作家の読書道 第115回:高野和明さん」より11本 激突! スティーヴン・スピルバーグ…「●」。スリラー、恐怖、カーチェイス ポセイドン・アドベンチャー ロナルド・ニー…
投稿した書評の数が500冊になりました。書評書き始めてからおよそ10年で500冊まで来れたので、節目かなと思い今までの投稿全部を振り返ってみました(1000冊を節目にするとさらに10年後になっちゃうので…) 最初は備忘録にする予定だったので感想を数行書くだけでした。正直なところ気に入っている作家さんを制覇したら行き詰って止めるだろうと自分でも思っていました。数年して有名どころでない作家さんを見つけ出して読むようになったので、内容説明を書き始めたあたりから人に読んでもらう想定の「あらすじ→感想→考えたこと」という今の書き方になりました。他人に見せる前提ならいっそ見せてしまおうとコミュニティに入っ…
ミス・マープルと十三の謎 (創元推理文庫 105-8) 作者:アガサ・クリスティ 東京創元社 Amazon アガサ。クリスティーは、ミステリーの女王ともいわれる存在です。そして、有名な2人の探偵を創作しました。エルキュール・ポワロと、ミス・マープルです。ポワロは作品の中で自分を「猟犬」と例えています。そして、マープルは作品の中で自分を「おいぼれ猫」と例えています。ポワロが「猟犬」という例えに関しては、自分はピンときません。どちらかというと「パグ」みたいな存在だと、勝手に想像してしまいます。だけど、ミス・マープルの「おいぼれ猫」は本当にピッタリだと思います。何故そう思うのか?ミス・マープルの人物…
全3項目 ●代表作 ●「ユリイカ2000年1月号 特集=大島渚2000 ムック – 2000/1/1」より8本 ●「戦後ヒーローの肖像」で語った主な映画13本 「日本の夜と霧」より 全3項目 ●代表作 共同脚本「日本春歌考」、 TVアニメ〃「アルプスの少女ハイジ」、 TVドラマ〃「ウルトラマン」、 「怪奇大作戦」、 「西遊記(1978年)」、 「赤い運命」、 「コメットさん」シリーズ、 「柔道一直線」、 漫画原作・原案協力「男どアホウ甲子園」等 脚本家、放送作家、漫画原作者、作詞家 等で活躍した佐々木守が語った・影響を受けた・好きだった映画。 ●「ユリイカ2000年1月号 特集=大島渚2000…
アガサ・クリスティー全制覇のためのミス・マープルものの一覧です。 新版と旧版。 私は旧版を読んでいたので旧版の方が好き。 ↓名探偵ポアロのまとめはこちら↓ 旧版 新版 以下、新版の順番です。 35 牧師館の殺人 36 書斎の死体 oljikotoushi.hatenablog.com 37 動く指 38 予告殺人 39 魔術の殺人 40 ポケットにライ麦を 41 パディンドン発4時50分 42 鏡は横にひび割れて 43 カリブ海の秘密 44 バートラム・ホテルにて 45 復讐の女神 46 スリーピング・マーダー 54 火曜クラブ 59 黄色いアイリス 61 愛の探偵たち 63 クリスマス・プデ…
こんばんは。お疲れさまです。 4月から始まった春ドラマをなんだかんだ楽しんでいるわたしです。今のところ、追いかけているのは「金田一少年の事件簿」「元彼の遺言状」「インビジブル」「パンドラの果実」*1。「先生のおとりよせ」は全話録画しているので、完結したらまとめて観ます!(たぶん機械とかついてないですし、視聴率を調査される世帯ではないので、そのあたり気にしていません!) そういえば、各ドラマが始まる前に気になるって言っていた「吉祥寺ルーザーズ」「探偵が早すぎる」は録画予約がいつの間にか消えていたので(という理由で)、わたしの記憶力からも抜け落ち、まったく観ていませんでした。「探偵〜」はシリーズが…
全5項目 ●代表作 ●「キネマ旬報」の「映画遺産200 外国映画篇(2009)」より10本 ●「映画遺産200 日本映画篇(2009)」より10本 ●「ニューヨークビズ!」の「インタビュー 和泉聖治」より3本 ●「ニッポン放送」の「『相棒』シリーズの和泉聖治監督に黒木瞳が訊く」より1本 「悪名(田中徳三)」より 全5項目 ●代表作 TVドラマ&映画「相棒」シリーズ、 TVドラマ「おみやさん」〃等 TVドラマ監督、映画監督、脚本家 等で活躍する和泉聖治が影響を受けた・好きな映画。 ●「キネマ旬報」の「映画遺産200 外国映画篇(2009)」より10本 タクシードライバー マーティン・スコセッシ他…
結局、こないだ書いたことってさんざん俺がサンプリングの話で繰り返し書いてたことと同じよね。メロディが出尽くしてるとか展開が決まってるとかってまぁどんなジャンルでも逃れられないお決まりのストーリーとかさ、変わったストーリーでもそれは元に何かがあるやつをアレンジしたってやつでまたこれもすでにありますよねって話でさ、知れば知るほど書くことができなくなる地獄になるよね(笑) だからやっぱ読むことって大事なんだよね。例の各ジャンル1000冊読めって言ってた作家はそれで頭の中に表現のバリエーションとか場の描き方とかのライブラリを作って、それで自分のを書くときに所与のパーツを使って再構築しろって言ってるんだ…
アガサ・クリスティーの『鳩のなかの猫』を読みました。 ※ネタバレあるかも 英国でも有数のメドウバンク校にも事件の影は忍び寄っていた。新任の体育教師が何者かに射殺されたのだ。犯人は学内に潜んでいるに違いない・・・・・・そう鳩を狙う猫のように! 本の裏のあらすじに「名探偵ポアロが挑む」と書かれているのでポアロシリーズなんだ…と思いながら読むと、いつまで経ってもポアロが登場しないことにワクワクさせられます。物語の半分を経過してもポアロは出てきません。今回は事件解決に悪戦苦闘するポアロを楽しむのではなく、メドウバンク校の人々に焦点を当てた物語なんですね。だから、ポアロは形式上の名探偵。ただやってきて、…
ガーデニング好きの地元の友達が育てやすいとお勧めしてくれたシルバーリーフのサントリナとコルマを園芸店で発見!買ってから思ったけど、地元(雪国)と関西では気候が違いすぎるので夏越しとかできるのかな? オミクロン株の流行もあり、就活するにもタイミングが悪いなあと、とりあえずハローワークで受けられるカウンセリングや職業適性検査(これがけっこうおもしろかった)などのサービスを利用したりしつつ引きこもり気味に過ごしていたところ、思いがけないところから新しい仕事のお話をいただきました。短期だけどリモートワークでプロジェクトに参加するというもので、すごくありがたい話です。 未経験の内容だけど、無職だしおもし…
2021年は146冊読めました〜〜〜! 残念ながら150冊には届かず…。 220冊読もうとしてたのはアホすぎると思う。 子どもの頃はたくさん本を読んでいたけれど、しばらく本から遠ざかっていて、ここ3年間でまた本をたくさん読むようになれた! でもやっぱ子どもの頃とは色々と環境が違うね〜〜〜。 昔は学校から帰ってきてひたすら本を読んで、平日でも1日1冊読めたりしていたのに、今はそうもいかない…。 仕事をしつつ、他のこともやりつつ本を読むってなると150冊以内、むしろ120冊くらいがちょうどいいような気がする。 本をじっくり読んでインプットして、読んだ感想を書いてアウトプットするためには120冊くら…
アガサ・クリスティー賞大賞&直木賞候補作、衝撃のデビュー作 2021年刊行作品。作者の逢坂冬馬(あいさかとうま)は1985年生まれ。本作『同士少女よ、敵を撃て!』で、第11回のアガサ・クリスティー賞の大賞を受賞して作家デビューを果たしている。 逢坂冬馬はデビュー作である『同士少女よ、敵を撃て!』がいきなり、直木賞の候補作品に選ばれており、各界に衝撃を与えた。発売が2021/11/17と年末であったため、今年のミステリ系各賞の対象とはなっていないが、来年の「このミス」などでは間違いなく上位入賞が狙える作品である。 上記のハヤカワの記事では、12/17時点での発行部数が72,000部と、新人のデビ…
全3項目 ●代表作 ●「TUTAYA」の「CINEMAHandbook2015」9本 ●エッセイ「ネオカル日和」より9本 「狼少女」より 全3項目 ●代表作 小説「ツナグ」、 「かがみの孤城」、 「スロウハイツの神様」、 「ハケンアニメ!」、 映画脚本&小説「映画ドラえもん のび太の月面探査記」等 小説家、八鍬新之介 等と組み脚本家 等で活躍する女性の辻村深月が影響を受けた・好きな映画。 ●「TUTAYA」の「CINEMAHandbook2015」9本 リリイ・シュシュのすべて 岩井俊二…青春、犯罪、現実と架空(ネット社会) 青い春 豊田利晃…青春、不良少年たち、ゲーム 狼少女 深川栄洋…子供…
全7項目 ●代表作 ●エッセイ「小説以外」で語った主な作品 ・映画26本 ・その他番組8本 ・音楽19曲 ・本175本 ・漫画26冊 「去年マリエンバードで」より 全7項目 ●代表作 小説「蜜蜂と遠雷」、 「夜のピクニック」、 「六番目の小夜子」等 小説家 等で活躍する女性の恩田陸が影響を受けた・好きな作品。 ●エッセイ「小説以外」で語った主な作品 ・映画26本 ・「六番目の小夜子」以前14本 ※去年マリエンバードで アラン・レネ他…アラン・ロブ=グリエ。ミステリー、恐怖、夢と現実、迷宮、時間。恩田にとってオールタイム・ベスト映画の一つ 大脱走 ジョン・スタージェス…戦争、捕虜収容所、…