Oscar Wilde(1854-1900) 作家。小説家。詩人。劇作家。
1854年アイルランドのダブリン生まれ。世紀末文学の代表的作家で、芸術のための芸術を提唱。 才気あふれる作品を発表する一方、奇抜な服装や過激な発言で社交界でも注目を集め、アルフレッド・ダグラス卿との男色事件で有罪判決が下るなど、スキャンダラスな一生を送った。
(咳払い) (咳払い) 皆様~ W・X・Y・Z世代の代表! RYANAでございますわ~ 今日はサロメ嬢にあやかって、『サロメ』とルー・アンドレアス・ザロメを紹介させていただきますわ~ www.nijisanji.jp (めっちゃトークがうまい。テンポがいい。ボケも冴えてる。素晴らしい配信者ですね。) はい。 本文に行きます。 今回はオスカー・ワイルドの『サロメ』とファム・ファタル(宿命の女)についてだ。 内容としては全二回。 一回目は『サロメ』を中心としたファム・ファタル作品について。 二回目はザロメを中心にした実際にいたファム・ファタルについて話そうと思う。 ・・・ というかそもそも、みなさ…
一条真也です。『ケアの倫理とエンパワメント』小川公代著(講談社)を読みました。著者は1972年、和歌山県生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書に『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』(共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)など。 本書の帯 本書の帯には「自己と他者の関係性としての〈ケア〉とは何か。」とし…
昨日、大塚国際美術館で観たギュスターヴ・モローの「出現(まぼろし)」を観たことを書いたが、サロメが題材だけに印象に残る絵である。今日はその続きを書きたい。 サロメについては、ヘロデ王の前で舞い、褒美としてヨハネの首を要求したことぐらいしか知らなかったため、原田マハさんの「サロメ」が出版された時には、好きな作家なので、中を見ないまますぐに購入して読んだ。(4年前の話である。) 原田マハ「サロメ」文藝春秋 「サロメ」の戯曲を著作したオスカー・ワイルドとその挿絵として使われたオーブリー・ビアズリーとその姉を主体に展開される。サロメが小説化されたと思い購入し、私の意図とは全く違ったが、この本により初め…
おもしろかった!!! ドリアン・グレイの肖像 (光文社古典新訳文庫) 作者:ワイルド 光文社 Amazon 前に読んだ哲学系の本の中に出てきたおすすめの一冊でリストにあったので読んでみた。あらすじも知らず。 浮かび上がる情景は華々しくて豪華で美しい…耽美な世界。そして誰もが目を奪われる美しい青年、ドリアン・グレイ。いつも読んでいる本と全然違う感じでとまどったけど、イギリス上流階級の生活、ウィットに富んだ会話に惹きつけられた!めんどくさいイギリス人な感じ!! ドリアンの美しさを全身全霊を傾けて肖像画にしたバジル。そしてドリアンに「君は自由に生きるべきだと」新たな生き方に目覚めさせる言葉を投げかけ…
オスカー・ワイルド「幸福の王子」を読む(曾野綾子訳) 新聞の隅っこの書籍広告のキャッチコピー「どの作家にも、この一冊を書き終えたら死んでもいい、と思う作品があるはずである。もし、私がオスカー・ワイルドなら「幸福の王子」がその作品だ」 これに釣られて購入。この惹句は、本書の「あとがき」の冒頭の文だった。 曾野綾子の本は昔にたくさん読んで十分食傷していたのですが、童話の翻訳というので手にした。なかなかネタ切れを起こさないしぶとい人であります。 オスカー・ワイルドといえば、すぐに戯曲「サロメ」を連想し、サロメといえば、おどろおどろしい、O・ビアズリーの挿絵を思い出してしまう。19世紀末の退廃、耽美趣…
「英語になっていない名言1」に引き続き,2です。 (2) 「最善のものを手に入れる方法は,最善でないものを拒否し続けることである」 〜〜オスカー・ワイルド(?) 確かテレビ番組かなにかで紹介されていて,「へー」なんて思っていたのですが,その記憶のもと,英語の名言サイトを色々調べるも原語など突き止めることはできませんでした。 ワイルドはウィットに富んだ名言が多く,今回のもいかにもワイルドっぽいですよね。私のブログでも「英語の名言4」「英語の名言5」「英語の名言6」「英語の名言7」がワイルドのものを紹介しています。 ja.wikipedia.org にほんブログ村 www.freynya.com
「7つの習慣」の第4の習慣「win-winを考える」の中で「豊かさマインド」と「欠乏マインド」という概念が登場します。 ちなみに「豊かさマインド」とは、この世にはすべてのものが全員に行きわたってもなおあまりあるほどたっぷりとある、と考えるパラダイム。 本日はこれに対しての欠乏マインドについて引用しています。 あなたは、自分をよく見せようとして、他人を貶めたことがあるか。 あなたは、トップに立つには他人を踏みつけにしても仕方ないと思うか。 あなたは、誰かが失敗したことを、内心(または、おおっぴらに)喜んだことがあるか。 こういう感情や行動は「欠乏マインド」のなせるわざで、その背後にはプライドが隠…
火を熾す (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン) 作者:ジャック・ロンドン スイッチ・パブリッシング Amazon 夏休み2日目。娘の宿題(読書感想文)見たりしてる内に、出かけるタイミングを逸してしまった。体調が今一つだったこともあり、引きこもって読書の一日でした。読んだのは『火を熾す 柴田元幸翻訳叢書 ジャック・ロンドン』。 マーク・トウェイン、チェーホフ、オスカー・ワイルド、トーマス・マン、モーリス・ルブラン、カレル・チャペックその他文豪の短編を集めた「世界ショートセレクション」という子供向けのシリーズがあります。表紙は子供に人気のヨシタケシンスケのとぼけたイラストで、文学全集という古臭…
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)作者:ブレイディみかこ新潮社Amazon ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2作者:ブレイディ みかこ新潮社Amazon おもしろいので、①と②を続けて読んだ。 アイルランド人の夫と結婚したみかこさん。 息子さんがひとり。 この息子さんが小学校から中学校へ。 人種・階級・貧富‥‥多様なひとたちが生きていく英国の学校をひとりの母親として体験していく。 アイルランド人の父(みかこさんの夫)は、トラック運転手。日本人の母(著者)は、パンクロックが好きな保育士でエッセイスト。 本の随所に音楽の話題が出てくる。息子の数学の点数が低すぎること…
もうお別れしてから10年以上経つんだな。 英会話を習っていたイギリスの先生から、ボイスメッセージと写真のたよりが届いた。 久しぶりにアップされた彼のSNSに投稿したのがきっかけで、返事をくれたのだ。 真っ黒に日焼けしたイギリス人の彼と元気はつらつなパートナーの彼女。スペインの人かしら。 そして愛らしい蕾のような女の子がおんぶしてもらって、肩越しからキョトンとこっちをみている。 名前はローズちゃん。本当に愛らしくて、可愛くて。 彼のすっかり逞しくなった姿に圧倒される。家族ができたことのお知らせ、本当に嬉しかった。 自称、貧乏オスカーワイルドだったかな。 異国ジパングに夢膨らませ、はるばるロンドン…
ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m「人が命をかけるものだからといって、それが真実とはかぎらない」 By オスカー・ワイルド といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。 *新車≧中古車 フェラーリF40やポルシェ・カレラGTみたいな数量限定の特別モデルは例外として、中古車を新車以上の価格で買う事はナンセンスだというのが中古車に関するワタクシのジャスティスである。ちゅーのも特別モデルは記念碑的な価値があるけど、通常モデルは基本的に道具であり消耗品だからである。スーパースターがサインした個体なら兎も角、何の変哲もない2世代前のスマホを新品価格以上の値段で買うヤツは間違いなくアホ呼ばわ…
国籍は違えど、芥川龍之介(1892~1927)とオスカー・ワイルド(1854~1900)には共通する特殊性を感じる。 ▶芥川代表作 蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 新潮社 Amazon 羅生門・鼻 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 新潮社 Amazon ▶ワイルド代表作 サロメ (岩波文庫) 作者:ワイルド 岩波書店 Amazon 幸福な王子―ワイルド童話全集 (新潮文庫) 作者:オスカー ワイルド 新潮社 Amazon 以下、両者の共通する特殊性に関し考察してみる。 ①芥川龍之介とオスカー・ワイルドの人生 両者の人生は芥川35年、ワイルド46年と短命である。また芥川は神経…
Hulu配信の米国NBCドラマ『GRIMM╱グリム』は、シーズン4が山場であろう。末期癌でポートランドのニック刑事のもとを訪れた叔母が、この現実世界には正体を隠してふつうに暮らしているヴェッセン(魔物)が多く実在し、その中に凶悪なヴェッセンがいて犯罪を起こしている、これらを退治する役割を負ったグリムの家系、ニック刑事はその血を継承しているのだと知らされる。各エピソードごとに、同僚とともに、ヴェッセンによる凶悪犯罪の真相を突き止める話の構成と、全体を貫いてニックの(事実婚上の)恋人ジュリエットと、同僚、友人の善良なヴェッセンカップル(モンロー&ロザリー)らが、ヴェッセン暗殺組織を使って世界支配を…
さうして忙しくあるのが🌸でもしも其れが無くなったら人間は終わりであるーそんな夏休みの遊びの数数に就いてー 愛知:高校野球県大会 東邦―愛工大名電 きょう決勝:地域ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp) 愛工大名電、甲子園へ 2大会連続14回目 全国高校野球愛知決勝 | 毎日新聞 (mainichi.jp) 尚本日TVにて視聴したが此れは大変面白い決勝戦だった。 兎に角面白かったので後はもはや甲子園の試合などは視ずとも良い。 兎に角やることだらけなのでそんな壱種の抽象的な価値になんぞ付き合って居るヒマなどは無い。 尤も運動もまた壱つの才能なので甲子園に出るやうな野球部の…
オリバー・パーカー(Oliver Parker)監督作。オスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』を原作としているが、オリジナルの要素が強い。本作はこれまで何度か映画化されているから、変化を付けたかったのだろう。ちなみにパーカーは、同じくワイルドの喜劇『真面目が肝心』の映像化も手掛けてる。 ledilettante.hatenablog.com 安っぽいゴシック映画、いやむしろテレビドラマのような印象を受けた。CGで遊びすぎている。せっかく服飾や装飾へのこだわりが感じられるのに、勿体ない。またオリジナル部分の脚本についても、それを追加することで、物語をどう変化させたかったのかが分からない。…
前回の記事 www.vampire-load-ruthven.com 前回のアイスランド版ドラキュラ「闇の力」の解説記事からの続きとなる。前回説明したように、リチャード・ダルビーは1986年、1900年のアイスランド語版ドラキュラに1897年のオリジナルの英語版ドラキュラにはない作者ブラム・ストーカーの序文が付けられていたことを発見、当時の研究者やドラキュラファンを大いに驚かせた。なにせ研究者がずっと気が付かなかったし、内容をよく見るとオリジナルの英語版から大胆に改変されており、しかもストーカーが残した初期草稿からのシーンもあった、つまりストーカーによる大胆な改変・完全版ドラキュラかと思われた…
(2022/7/29) 『日本怪異妖怪事典 東北』 朝里樹 (監修)寺西政洋、佐々木剛一、佐藤卓、戦狐 笠間書院 2022/4/27 ・東北地方は妖怪の宝庫です。例えば「日本民俗学」の創始者であり、現在の日本における妖怪研究に多大な影響を与えた柳田國男の代表作『遠野物語』には、岩手県の遠野地方に伝わる話が収録されており、座敷わらしや河童、マヨイガなど、よく知られた妖怪たちがたくさん登場します。 <青森県> <赤い童子> ・青森県三戸郡新郷村西越貝屋敷における怪異。 大正11年(1922)の末、貝屋敷の某家での出来事。亭主の妻が独り囲炉裏端でまどろんでいると、不意に囲炉裏から赤い童子が出て掴みか…
youtubeで富野由悠季さんと市川紗椰さんが「富野作品を振り返る」と言う動画が上がっています。 ガンダム関連以外を言ってるのですが、それでも富野さんの会話は相変わらず面白いですね。 そこでダンバインの事も少し言っていて「バイストンウェルは海と陸の間の世界」みたいな事を言ってました。 まあ知っている人は「何を今更」と言うのでしょうけど、知らなかった私には「来たかな?」とちょっとテンションが上がりました。 何が来たのか? もちろん暗喩の答えが分かった気がしたのです。 「シンエヴァンゲリオン」のポスターでよくあったのが「浜辺で皆が集まっている」と言うやつでしたね。 でもなんで浜辺なんだろう? とず…
www.editorx.com 評論家のテリー・キャッスルはかつて、抽象表現主義のアーティスト、アグネス・マーティンの作品を「シッピーカップ」のような色彩で埋め尽くされていると評したことがあります。ミントグリーン、ベビーブルー、ラフィータフィーのような黄色。これらの色は、親しみやすく、絹のようで、穏やかで、過去2年間の免疫低下による暗い日々を癒してくれる色です。 だから、同じように落ち着いたライラック・パープルが、最近の若いブランドのビジュアル・アイデンティティを支配しているのは、驚くことではないのかもしれません。Pantone社がVery Periを発表し、その年の流行色とするずっと以前から…
エビングハウスの忘却曲線人間はわずか20分で42%を忘れ、1時間で56%を忘れ、1日後には74%も忘れる 池谷裕二氏『だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法』「1日後・3日後・7日後・21日後・49日後」 徐々に復習の感覚を伸ばしていくのが一番脳に残りやすい 記憶に残りやすいのは「寝る前5分」 ・・・・・・・ 清明正直は神道が提示する最も知られた規範です。 「清く明るく正しく直く」、神道に関心を寄せる人ならば一度は聞いたことがあるかもしれません。 清明正直ー神道の倫理観ー - 狐平太の神道要録集 ・・・・・・・ 7/3 読売新聞 あすへの考大阪大名誉教授 佐藤眞一 氏 問題なのは、コミュ…
新章のラストは、付録の追加で、タイトルの由来について述べるものでした。 僕も『青い花』各話サブタイの由来に関してはこないだ長々とまとめていたわけですが、考察本に収録されることになる、Frankさんによるまとめの翻訳を、以下示していくといたしましょう。 ############### That Type of Girl(そっち系のひと)~第二版~志村貴子『青い花』に関する考察 著/フランク・へッカー 訳/紺助 (翻訳第50回:第二版269ページから272ページまで) 付録5:各話のサブタイトル 『青い花』の各話のタイトルの内、その全てとは言わないまでも多くは、様々な小説、詩、歌、映画からの引用、…
「ボストン2年目はケープコッドに行った」(長女1歳9ヶ月) 困ったことがあった。 僕は旅行があまり好きじゃない。いつもと違うということが苦手だし、旅先では眠れない。枕が変わると眠れないというやつだ。だからできることなら旅行には行きたくない。とか言いながらも、せっかくアメリカに2年もいるのだからとか考えた。それまで一度も来たことがなかったアメリカ、大学生あたりがアメリカに短期留学かなんかして「やっぱりアメリカは大きいよ」とは知った顔しちゃうようなアメリカ、インドに行ったら人生変わっちゃうように、アメリカに行くと視野が広くなるらしい。皮肉な見方をすれば、アメリカに行かなくても視野が広い人はいるし、…