[英] cant カントとは、鉄道線路の曲線部において、外側の "レール" を内側の "レール" より高くしてある高さのこと。 鉄道車両がカーブを曲がるときに遠心力によって、車体が外へ飛び出そうとするのを防止するために設けられている。
NゲージではKATOが世界初の道床付きカントレールを発売した。TOMIXも対抗してか発売の予定である。 HOファインゲージではModelsIMONが道床付きカントレールを発売している。
→イマヌエル・カント
カント全集 10 たんなる理性の限界内の宗教 岩波書店 Amazon カント道徳哲学では、「善意志」(guter Wille)や「定言命法」(kategorischer Imperativ)はよく知られた出発点である。しかし、カントが真に見据えていたのは、人間の道徳性が単なる善への志向から生まれるわけではないという、より複雑で現実的な事実だった。 むしろ、カントは人間が悪をなす存在であることを正面から引き受け、それを出発点として道徳哲学を構想する。この視点は、道徳哲学史の中で革命的な転回を意味するものだった。 本記事では、カントのテクストを手がかりに、悪の自覚を軸としたカント道徳哲学の深層構造…
hegelroom.com 行方順之介氏は市井の人 designstet.com であって学問や芸術(哲学・思想・心理学・歴史・文学・演劇)のプロパーではない。しかし氏はXで日々良書の話題をポストする大変な読書家でこの作品で紹介される理解することが容易でない人物達のことも工夫を凝らして説いてあると評価されている。氏は正にエニアグラムタイプ1らしい努力家でこの作品も10年越し “今野雅方氏に駿台予備校で出会い、その後現在まで師事。今野氏から学んだことが現代人の抱える課題を解決する手助けになることに気づき、多くの人に伝える目的で執筆を開始。今野氏の授業の教材を原案としながら、その後も対話を積み重ね…
道徳形而上学の基礎づけ 作者:イマヌエル・カント 人文書院 Amazon カントの道徳哲学を読み解く際、われわれはしばしばひとつの錯覚に陥る。それは、カントの哲学体系が純粋に自己完結的な主体性の哲学であるという誤解である。確かに『道徳形而上学の基礎づけ』(以下『基礎づけ』と略記)や『人倫の形而上学』の中で、カントは「理性的存在者」(vernünftigen Wessenとしての自己に発する「道徳法則」(moralisches Gesetz)、つまり「定言命法」(kategorischer Imperativ)を中心に据えている。しかし、この「自己から発する」という事実は、カントが他者を排除して…
道徳形而上学の基礎づけ 作者:イマヌエル・カント 人文書院 Amazon カント道徳哲学での「義務」(Pflicht)概念は、その体系的思考の核心を成す最重要概念のひとつである。本記事では、『道徳形而上学の基礎づけ』(以下『基礎づけ』と略記)と『実践理性批判』という2つの主著での「義務」概念の位置づけを比較検討することで、カントの道徳哲学の中の方法論的転回の一端を明らかにする。 特に注目すべきは、両著作間に見られる「義務」と「道徳法則」(moralische Gesetz)との関係性の逆転である。『基礎づけ』では「義務」から「道徳法則」へという分析的手法が採られているのに対し、『実践理性批判』…
道徳形而上学の基礎づけ 作者:イマヌエル・カント 人文書院 Amazon カント道徳哲学の中核をなす「道徳法則」(moralisches Gesetz)が、主著である『道徳形而上学の基礎づけ』と『実践理性批判』の中で異なる表現形式で提示されているという事実は、カント研究者の間で長らく議論の的となってきた。この両著作での表現の差異は単なる言葉遣いの問題なのか、それとも思想的発展を示すものなのか。この問いはカント道徳哲学の整合的理解の中で決定的重要性を持つ。 『基礎づけ』の中で、カントは「道徳法則」を「汝の格率が普遍的法則となることを、その格率を通じて、汝が同時に意欲することができるような、そうし…
道徳形而上学の基礎づけ 作者:イマヌエル・カント 人文書院 Amazon 大切な人のためにモノを盗むことは正しいことなのか。みんながルールを破っていいなら社会はどうなるだろうか。このような「正しさ」の判断基準に悩んだことはありませんか。 ここでは、250年前の哲学者イマニエル・カント(1724 - 1804)の考え方を現代の例に置き換えて紹介します。SNSの使い方や友だち関係など日常の判断に使える「定言命法」というカントが考えた判断基準を使って、本当の「正しさ」について一緒に考えてみましょう。内容は以下の通りです。 [内容] ■カントってどんな人? ■「定言命法」って何? ■ハインツのジレンマ…
「トラウマ」というと、大きなショックによるものを思い浮かべるが、コツコツ塗り重ねられた小さなものも「トラウマ」になり、多大な後遺症を残す。 その克服方法として、まずは自分が持ってる価値観を一旦出して、それが本当に"正しい"価値観なのか、自分が生きるうえで持ち続けたいものかを考える。なぜなら、今までの"閉じた環境"(例:愚痴の多い家庭/パワハラ気質の企業など)によって歪んだ価値観が醸成され、生きる枷となるからだ。 * トラウマが大きな出来事のショックだけではないと知れたのが大きな収穫、これによっていろんなことの説明がつきそう。引用文献も豊富で、信頼できると思った。(帯の怪しいデザインだけが惜しい…
人間学・教育学 (西洋の教育思想 5) 作者:イマヌエル カント 玉川大学出版部 Amazon 本稿では、平成30年度告示『高等学校学習指導要領』が掲げる「主体的・対話的で深い学び」の理念を、カントの道徳教育論の視座から批判的に検討してきた。両者の哲学的親和性と現代教育への実践的示唆について総括を提示する。内容は以下の通り。 [内容] 【第1回】教育されるべき存在としての人間 ―カント『教育学』から現代の学習指導要領への展開― 【第2回】道徳的判断力の開発 ―『実践理性批判』から現代の教育実践へ― 【第3回】 『啓蒙とは何か』での「理性の公的使用」の革新性 【第4回】終わりにーカント道徳哲学と…
永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫) 作者:カント 光文社 Amazon 前回の記事で、カントの道徳教育論は、純粋実践理性の働きに基づいた自律的な道徳性の育成という理念を示しつつ、その具体的な実践方法も提示していることを明らかにした。 それは、現代の道徳教育のあり方を考える上でも、なお重要な理論的・実践的示唆を与え続けている。 【参考:過去記事】 chine-mori.hatenablog.jp 今回は『啓蒙とは何か』をテキストに「理性の公的使用」という概念は、現代の教育が直面する課題に重要な示唆を与えていることを明らかにしていく。内容は以下の通りである。 [内容] …
実践理性批判 [カント三批判書] 作者:イマヌエル カント 以文社 Amazon 前回の記事では、『教育学』に示されたカントの教育理念が、現代の教育指針の中に脈々と生き続けていることを明らかにした。その普遍的な意義を改めて認識することは、教育の本質を問い直す上で重要な示唆を与えてくれることを提示した。 【参考:過去記事】 chine-mori.hatenablog.jp 今回は、カントの道徳教育論が、純粋実践理性の働きに基づいた自律的な道徳性の育成という理念を示しつつ、その具体的な実践方法も提示していることを明らかにしていきたい。この点に関して、『実践理性批判』や『人倫の形而上学』を基に浮き彫…