内容はもちろんタイトルが素晴らしいと思う小説2冊目は・・・ フランソワーズ・サガン「悲しみよ、こんにちは」 言わずとしれたサガンのデビュー作。これを書いた時、サガンは若干18歳。フランス人だからというのもあるでしょうが、大人びています。そして、人間を見る目の冷静な観察力と深い洞察力がとても18歳とは思えません。南仏の海辺の別荘で四十歳の父親とその愛人と過ごす十七歳のセシル、自由で怠惰で甘美な夏のバカンスのはずが・・・ 悲しみよ こんにちは (新潮文庫) 作者:フランソワーズ サガン 新潮社 Amazon *以下私の引用は全て、昭和30年発行 朝吹登水子訳からとなります。 ものうさと甘さとがつき…