バローロ (Barolo) ワインストーリー 1. ワインとの出会い バローロとの出会いは、まるで時を超えて語りかけてくるような感動だった。一口含んだ瞬間、ネッビオーロの繊細で複雑な味わいが広がり、厳格でありながらエレガントなその個性に圧倒された。 深いルビー色、ドライローズやタール、赤果実、ハーブの香りが折り重なり、口に広がる構造のあるタンニンと長い余韻。そのすべてが、「偉大なワイン」と呼ばれる理由を物語っていた。 2. 歴史の始まり バローロはイタリア・ピエモンテ州のランゲ地方で造られるワインで、「イタリアワインの王」と称されている。19世紀中頃、サヴォイア家の庇護のもと、現代的な赤ワイン…