2020年発表の本書は、ボストンコンサルから三井不動産に移った牧野知弘氏の不動産業界情報。人口減少、都市への人口集中、空き家の増加、タワマンブーム、老朽マンション問題などを取り上げ、これからの人生で不動産とどう付き合うべきかを示してくれる書だ。ただ表題にあるように「日本のこれから」が分かるわけではない。せいぜい「人生のこれから」くらいだと思う。 筆者がモデルとして取り上げているのは、 ・30~40歳くらい、地方出身で都市部に住居を構えようとするか構えている層 ・世帯年収は1,000万円を優に越える ・地方の実家には両親が住む家(一般に一戸建て)がある という人たち。彼らを将来苦しめることになる…