プロサッカー選手(FW)。
1967年2月26日生まれ。静岡県出身。177cm/72kg。
キング・カズの称号を持つ日本サッカーの象徴的存在の一人。得点の際に踊るカズダンスは有名。Jリーグ創成期から現在まで現役を続けるビッグプレイヤー。日本代表としてもFWとして、日本人に夢を与え続けた。身体能力が飛びぬけて高いわけでもなく、技術が極めて優れているわけでもないが、得点能力に非常に優れ、アジア近隣諸国に存在を認知され、恐れられていた。
1998年フランス・ワールドカップの予選においては、「不動のエース」として期待されたが、芳しい結果が挙げられず、「不動のエース」は遂に途中交代の憂き目に合う。その時の、自らを指差しながら「俺か!?ホントに俺なのか!?」というアクションは有名。「カズが変わる、もしくは出ない」というのは、当時の日本代表のアンタッチャブルであったからである。逆に言えば、カズはそれほど大きな存在であったといえよう。カズがいたから日本はここまでこれたという事を皆、骨身に沁みるほどわかっていたからである。
その後、チームのアンタッチャブルが無くなった事で、チームが勢いづくという皮肉な結果を生み、ワールドカップ本大会出場は決まったものの、カズと彼の長き同僚の北澤豪が出場枠から外れるという大きな事件が起き、ラモス瑠偉を「岡田はあまりにも冷たい仕打ちをした」と大激怒させた。その為なのか、ラモスのNHKでのW杯日本代表の試合解説も自然と厳しくなり(?)、「ラモスの怒りは日本の怒り」として、フランスから帰ってきた選手達に容赦なく浴びせられ、現在でも、選手達とメディアとの距離を遠ざける要因の一つとなってしまった(放送時、女性アナウンサーも調子に乗ってラモスと一緒に怒っていたが、全盛期のバティストゥータのいるアルゼンチンとシュケルのいるクロアチアに勝つ事の厳しさを彼女が知っていたか、強く疑問である)。これは元々、中田英寿や名波浩の目指すゲームメイクとカズのサッカーの相性がよくなかった事からの判断らしいが、真相はわからない。
「フリーキックは必ず中田英か名波が蹴る」というルールをカズが認めず自分で蹴ってしまう、などチームの和を乱す為であるとか、基本的に「DFをドリブルで交わしてシュートするFW」ではなく、「後ろからの早いパスに反応してダイレクト・もしくはワンタッチでシュートするFW」を岡田武史は求めていた、など当時には色々な説があった。なんにせよ、世代交代の波を感じさせるに充分な事件だった。ただ、当時のインタビューではカズは堂々とメディアとの受け答えをこなし、その後愚痴や恨み言は一切言わなかった。
海外でのキャリアとしては、イタリアのセリエAに挑戦するが、試合中に鼻を強打される不運の事故で骨折し、無念の挑戦に終わった。
しかし2005年、オーストラリアのシドニーFCからのオファーを受け、移籍。
キング・カズの挑戦は続く。
ちなみに、いわゆる「ロス疑惑」報道で犯人扱いされた三浦和義とは、氏名の読み方は同じだが、別人である。