江戸後期の国学者・歌人・読本作者。 大坂の人。本名、東作(藤作)。号、和訳太郎など。俳号、無腸。 紙油商上田茂助の養子。高井几圭に俳諧を学び、八文字屋本の作者として「気質物」を著す。のち、加藤美樹に師事、万葉集や音韻学に通じ、たびたび本居宣長と論争した。
著『雨月物語』『春雨物語』『胆大小心録』『癇癖談』『藤簍冊子』など。
京都御苑の東にひっそりと佇む梨木神社は、別名「萩の宮」とも呼ばれ、9月には境内に咲き乱れる萩の花で彩られます。近隣には京都府立医科大学、その付属病院などの関連施設や住宅街があり、とても閑静な一帯です。 訪れてみると、小さいながら心癒されるスポットが沢山ある魅力的な神社であることがわかりました。観光用の大きな案内の看板などもなく、京都市民でも知らない人も多いと思いますので、今回ご紹介したいと思います。 前回は地下鉄丸太町駅から京都御苑を通り抜けて梨木神社へのお散歩コースをご紹介しました。↓ yomurashamroch.hatenablog.com 今回はいよいよ本題の梨木神社を詳しくご紹介しま…
本居宣長(上) (新潮文庫)作者:秀雄, 小林発売日: 1992/05/29メディア: 文庫本居宣長(下) (新潮文庫)作者:秀雄, 小林発売日: 1992/05/29メディア: 文庫上田秋成の文学 (放送大学教材)作者:長島 弘明発売日: 2016/03/01メディア: 単行本 今更ながら、小林秀雄の『本居宣長』を読んだ。小林秀雄の最晩年の大著であるこの本は、しかし、今さら読む方がなにかしらひしひし感じるものがある。 小林秀雄の本は人並みにそこそこは読んだ。しかし、前にも書いたかもしれないけど、『ドストエフスキーの・・・』あたりで冷めてしまった。「あれ?、俺いま何読まされてんだろう?」って感…
明治の元勲「三条實萬・實美」父子を祀る神社として有名な「梨木神社」です。 梨の木神社の事は、良く知って居ましたが、この地にあるとは知りませんでして、京都御苑に来たついでに、もっと早くお参りをして居れば良かったと思います。 京都紅葉の隠れた名所だそうですが、まだ少し早い様です。 「別格官幣大社」の石碑。 「上田秋成」の歌碑。「ふみよめば 絵を巻きみれば かにかくに 昔の人の しのばるるかな」 広い敷地、参道が続きます。 旧春興殿。 参道を抜けた所で、「碧道会」と云う「能」の会が「秋の稽古会」を行っていました。 手水舎の後ろ茶室。 ご神木の「愛の木」。 葉っぱの形がハート形に見えるエノキでしょうか…
し 私は京都も大阪も故郷ですが大阪の地元のヒトは慎ましいです。 大阪は日本です。日本の中心地です。 聖徳太子、または推古天皇とも聖武天皇とも言われている古墳があります。 世界的に神秘とされている大仙古墳もあります。 曽根崎心中のお初徳兵衛の墓もあります。 松尾芭蕉の終焉の地もあります。 雨月物語の上田秋成は新地に住んでいて堂島か曽根崎へ養子に出ました。 有名人をあげるとキリがありません。 【事故のはずみで転落死か】バイク側壁に衝突…はずみで男性投げ出され“9m高架下へ転落し死亡”大阪・新御堂筋(2022年4月19日) - YouTube
「もの一つ 瓢はかろき わが世かな 何も持たずば 捨てるもの無し」(芭蕉+) 「そことなく 霞む夕べに 沓の音 やがて雨しる 庭の真砂地」(塙保己) @「夕霞 靴音聞いて 雨を知る」 「風の上に たちまう雲の ゆくえなく あすのありかは 翌ぞ定めむ」(上田秋成) @「空の曇 ゆくえは明日の 風決める」
現在、京都国立近代美術館では「サロン!雅と俗-京の大家と知られざる大坂画壇」と題された大規模な企画展が開催されています(2022年3月23日〜5月8日)。 www.momak.go.jp 木村蒹葭堂等を中心とした近世大阪の文人サロンが展覧会を構成する大きなテーマの一つとしてとりあげられています。 非常に面白く珍しい品が展示されていました。 上田秋成が自ら製作したという「赤泥涼炉」です。 秋成は煎茶にかなり入れ込んだ人ですが、自分で風炉まで作っていたとは知りませんでした。 木村蒹葭堂と秋成は昵懇の仲であり、今回一部展示されている「蒹葭堂日記」にも度々登場しています。 小さい風炉の側面には、植物を…
ようやく春めいてきたかと思ったら急に寒くなったり、不安定な天候。木曜日、神田古本まつりというので、午後、ゆっくりと見にいく。 「上田秋成全集一」(富山房百科文庫)昭和13年11月10日初カバ200円 マダム・マサコ「実用とシック」(カッパブックス)昭和31年12月20日初カバ200円 「おとし穴」パンフ200円 「舢板」(2003年12月)100円 三輪太郎「憂国者たち」(文藝春秋)初カバ帯300円 太宰治「晩年」(ほるぷ)帯500円 ざっと流して買ったのが以上のもの。秋成は持っていたかもしれない。「おとし穴」パンフは「アートシアター」。安部公房原作。 そして翌日は、趣味展の初日。古本まつり初…
一昨日、国分寺からタクシーで来てくださったお客さまは 絵本の勉強会をされているそうです。 いま、やっているのはバーニンガム・・と言っていたような気がします 遺作?の 『パイロットマイルズ』の話になり、 ちょうど先日 常連の方から紹介されて読んでいたおかげで なんとか話についていけました。 ジョン・バーニンガム&ヘレン・オクセンバリ―絵 ビル・サラマン文 谷川俊太郎訳 ビーエル出版 2021.9 その前は「いせひでこ」さんだったのでしょうか 画家としての伊勢さんの生き方を熱く語られていました。 『ルリユールおじさん』は 講談社 2011 たしか どこかで原画を見たような気がします バーバラ・クー…
学大が入校できなかったのでナマ参加無しのオンラインだけながら、10名ほどの参加者で盛んな議論ができたヨ。中上の「邪淫」などどう論じることができりのか? と心配していたものの、サトマン君はシッカリ議論の元になるレジュメを用意してくれた。以下サトマン君のレジュメを中心に進んだ議論をボクなりにまとめてみた。 ほとんど先行研究が無いところに、近世文学の権威というイメージの高田衛さんが上田秋成の「邪性の婬」からの影響を前景化した論があるのだネ。いちおう秋成の作品は無視できないものの、サトマン君は高田説に従順すぎたと思う。高田説からは「蛇」の呪縛を受けておく程度で良いと思うネ、それもケイ=(「淫乱」な)「…
刀 ――文豪怪談ライバルズ! (ちくま文庫) 筑摩書房 Amazon 鬼 ――文豪怪談ライバルズ! (ちくま文庫) 筑摩書房 Amazon 桜 ――文豪怪談ライバルズ! (ちくま文庫) 筑摩書房 Amazon 「刀 文豪怪談ライバルズ! 東雅夫編」ちくま文庫 「鬼 文豪怪談ライバルズ! 東雅夫編」ちくま文庫 「桜 文豪怪談ライバルズ! 東雅夫編」ちくま文庫 西洋の怪談奇譚を読んだ後は、本朝の怪談奇譚を。 やっぱりこれが入るよねー、と得心するものや、こんな作品あったのかという出会い。そして、何故これがこの括りで?と素人は首を捻るものなど、まさにアンソロジー。 【 刀 】 赤江瀑から始まって泉鏡花…
柳田國男 その原郷 宮崎修二朗 著 表紙 柳田國男 その原郷宮崎修二朗 著1978年8月20日 1刷発行朝日選書 115柳田(松岡)國男の辻川成育時代にとどめた、幼少年体験を綴っています。地図や写真もありますので、この本片手に辻川のある福崎町を探訪したくなってきます。ただ、四十年前ほどの本ですので、現在とはかなり街並みも変わっていると思います。なお、著者は『故郷七十年』の口述筆記の作業に、わずかながら携わっていました。旅の原点十歳のとき、日光寺山に登る。その山頂が恐らくは柳翁にとって最初の旅の場だった。初めて海を見る、といっても、五月の夏霞に遮られて、家島は見えたものの、ただ藍鼠色の、夢のかた…
2318、わざみわざみの嶺10-2348わざみ野11-2722わざみが原2-199いざみの山の「い」が「わ」に置き換わったような地名で、これまた一応関ヶ原のあたりという通説はあるが、具体的に今のどこかという比定の問題になると不明と言うしかないほど難解だ。いざみの山は、普通名詞の山を導く序詞の一部だと言ったが、わざみの場合はどうもそうはいかないようで、固有名詞とするしかないようだが、それにしても「嶺」「野」「原」という三つの地形についており、有名な人麻呂の長歌にもあって、難解ながら、興味を引く。これは「そがひ」「いざみの山」のように、私見を出すというのはちょっと期待できない。2-199、柿本人麻…
猫がテレビに夢中になっている間、天明8年(1788)の京都の大火について、少し考えてみた。 京の俳諧師でもっとも被害を被ったのは、夜半亭を蕪村から継承した三世高井几董だった。御所近く椹木町通りの家を焼かれ、予定した「井華集」の板木も焼失。大坂へ転居。門人たちに誘われて、須磨、吉野と尋ねたが、翌年に急死した。 難を逃れたのは、東山の真葛が原周辺の俳諧師だった。雙林寺境内の芭蕉堂は無事だった。被災翌年、几董は真葛が原へ高桑闌更、西村定雅を訪ねている。どんな会話がなされたのだろうか、今となっては分からない。 京を燃やしつくした天明の大火では紫宸殿、仙洞御所などのほか、公家屋敷も灰燼と化した。御所の北…
履修済科目の一覧と、感想の記事へのリンクです。随時更新。 ※私の個人的な感想です。※書いてある内容等は私が履修した時点でのことです。 2016年度2学期 ・近代哲学の人間像(’12)・哲学への誘い('14)・西洋音楽史('13)・和歌文学の世界('15)・『古事記』と『万葉集』('15)・多様なキャリアを考える('15)・【面接】名曲・名演!~西洋音楽史とともに 2017年度1学期・市民生活と裁判('12)・著作権法概論('14)・日本文学概論('12)・日本語とコミュニケーション('15)・博物館概論('11)・西洋芸術の歴史と理論('16)・日本文学の名作を読む('17)・上田秋成の文学(…
「京師の人物」と題して、瀧澤馬琴は、「羇旅漫録」に記している。 「京にて今の人物は皆川文蔵と上田餘斎のみ」。享和2年(1802)に京を旅した馬琴は、この二名しか、京に同時代の文人はいない、と語りだす。 「餘斎は、浪花の人なり、京に隠居す」と注をつけている。 つまり皆川淇園と上田秋成のみだと。享和2年、儒者の淇園は、学問所弘道館の設立を前に、中立売室町で門人を受け入れて育てていた。松浦静山ら大名を含む3000人の門弟がいたことで知られるが、馬琴は「しかれども文蔵は徳行ならざるよし聞ゆ」と書いている。 秋成は、寛政5年に京に移転し、知恩院前袋町、南禅寺山内、東洞院四條など転々とし、当時は寺町通広小…
小生が何とか紹介できるもののみ紹介していきます。正直、俺にとって内容が十分には理解できず、いい加減な紹介しか出来ない部分が多いですが。 ◆特集『変革期の社会と宗教:前近代の日本から』 日本宗教史懇話会: 2021年度(第5期第1回通期29回) 日本宗教史懇話会サマーセミナー(オンライン開催)のご案内 2021年8月21日(土) 午後の部(14:00~18:00) 14:05~14:35 岡野浩二(国学院大学)「奈良・平安・鎌倉時代の定額寺」 14:40~15:10 水口幹記(藤女子大学)「陰陽道・宿曜道別立隆盛の淵源―〈術数文化〉の視点から―」 15:20~15:50 近藤祐介(鶴見大学) 「…
瀬戸内海式気候の大阪とは違って、濃尾平野はよく雪が降る。今年の冬は一段と寒いと天気予報が以前伝えていた。湯たんぽをセットして眠るが、5時頃にあまりの寒さで目が覚めて、暖房のスイッチを押してまた眠る。最近は薄暗い7時前に起きるようになった。カーテンを開け外を見て、今日もどんよりしている空模様だと思っていたら、次第に雪が振り始める。 この頃、読書欲が久々に開花して様々な本を読んでいる。ちょうど一年前に買ってそのままだった、江戸時代後期に書かれた上田秋成の怪異小説短編集『雨月物語』を1日1話読み始める。 小西甚一の『古文の読解』も読み進める。こちらはプロローグで「ゆっくりお読みください」とあるので、…
1月某日 8時起床。晴れ。室温5.8度。朝はパン、コーヒー、ツナキャベツ煮。マヘル・シャラル・ハシュ・バズ「1986.2.23 国立公民館B1ホール」を聴きながら艦これ任務をすませ、11月以降の日記をまとめる。昼は昨日作ったキーマカレー。渡邉浩一郎「まとめてアバヨを云わせてもらうぜ」を聴く。夕方、立川シネマシティ・シネマ2へ。吉浦康裕「アイの歌声を聴かせて」を観る。クライマックスの泣かせる展開に涙腺が負けそうになるが、これは違う、何かが違う、と自分に言い聞かせて耐える。夜はキーマカレー(ルーのみ)、ツナキャベツ煮、ニンジンとタマネギのきんぴら、ざるそば。この日は酒なし。ラジコでタブレット純・音…