伊予国下島(大崎下島)北岸の港町。現在の広島県呉市豊町久比。室町期、大三島の善善麻から小早川円春に譲れらた三ヶ浦の一つ。大三島との合戦が起こった際、小早川円春方が城を築いて守りを固めたという。 小早川円春の支配 谷奥の埋銭 関連人物 参考文献 小早川円春の支配 応永二十九年(1422)四月、善式部入道善麻は女性某と連署で、小早川徳平の子の徳鶴を養子として、「下島」(大崎下島)の内の「久比浦」、「大条浦」、「興友浦」を譲与する旨を記した文書を作成している(「小早川家文書」)。なお善善麻は大山積神社の社務職を管掌した善氏の一族であったとみられ、応永二十七(1420)八月の文書では、下島の所領は善左…