前回申したように「比喩」とは、ある対象を表現する際に、余所からイメージを引っ張ってくる手法です。 それはあたかも化学変化のように、普段同居したことのない言葉と言葉が出会って、予想外の効果を生むことだってあるのです。一流の詩人は一流のスナイパーよろしく、まさに「それ」でなくてはならない取り替え不可能な比喩をビタリと中ててくることでしょう。 さはれ、そんなことを突然皆さんに「では、どうぞ!」と無茶ぶりしたのでは無責任にもほどがあるというもの。では、どうやって私たちは「比喩」を使いこなし、その効果を愉しむことができるのでしょうか。(例文、一) ようやく定期テストが終わった。机の上の消しゴムと鉛筆を片…