写真家。リアリズム写真を確立した巨匠。 1909年(明治43年)10月25日、山形県酒田市に生まれる。 24歳の時に初めてカメラを持ち、写真撮影を始める。 そして、「筑豊のこどもたち」「古寺巡礼」など数々の傑作を世に送りだす。 1979年に3度目の脳出血に倒れ、意識不明のまま11年後の1990年9月15日に、80歳で亡くなった。 関連語 リスト::写真家
「もしよければ」とチケットをいただいたので、大喜びして恵比寿まで行ってきた。 ところでガーデンプレイス、恵比寿駅から動く歩道(っていうんですか?)でけっこうな距離かけて行くわけですけど、おしゃれっすね。ひさしぶりにきた。最後に行ったのいつだろう、ジム・ジャームッシュの特集をガーデンシネマで観に行って以来かも。 ジャームッシュってのもおしゃれよな、恵比寿。 名だたる写真家が撮影した高峰秀子が並んでいるわけですが、高峰さん、写真家、そして斎藤さんのコメントも添えられています。 カメラを前にしたら、完璧な「高峰秀子」になる。写真家たちは恐れ、そして高峰秀子は、そんな完璧さから離れたものを撮られたとき…
気力は眼に出る。 生活は顔色に出る。 教養は声に出る。 秘められた感情は口のまわりに出る。 年齢や悲しみは後ろ姿に出る。 写真家・土門拳の言葉です。 9月27日付の朝日新聞「折々のことば」にありました。 すごい観察眼というか鋭い感覚だ!と圧倒されました。 自分には見えないけれど、 他人には見られているんですよね。 見る人が見たら、何でもお見通しなのでしょう。 ボーッとしてはいられないな、と気が引き締まる思いです。 ただひとつ、「教養は声に出る」がピンときません。 教養は言葉に出るとか話し方に出る、ならわかるが声に出るとは? 声に出るとはどういうことなんだろう? すると家人が「わかるなぁ」と呟い…
(国宝鳥獣戯画 京都高山寺展) ★(当館学芸員)「国宝鳥獣戯画 京都高山寺展」 北海道立近代美術館、2024年8月4日(日)14:00 (WEBサイト→) artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp event.hokkaido-np.co.jp (『鳥獣戯画』、国宝、高山寺) 京都の高山寺には、中興開祖・明恵上人(1173年-1232年)にまつわる文化財が数多く伝わっています。12,000点にも及ぶ典籍文書、仏画を中心とする多種多様な絵画、優れた物師たちが手掛けた彫刻、明恵上人が生きた時代の息吹を感じさせる工芸品や建築など、驚くべき質と量を誇ります。本展では、明恵上人の生涯と…
毎日暑い日が続いていますがお元気でお過ごしでしょうか? 最近、というか近頃ずっと立ち止まって考えたり感じたりすることをしていません。 そのことに気付いたのも、ブログの更新の頻度が少なくなっていることからです・・・ あのことについて書こうとか、今日こんなことに気付いた、ということがあるにもかかわらず、きちんとそのことに向き合わないので忘れてしまっているのです。なのでブログにも残せない。 大切な気づきがあったはずなのに。 たとえば、先日カフェで、通りすがりのお客さんのカバンに英語で書かれた言葉にピンときたことがありました。 ”What is your dream?”だったか、”Follow you…
(国宝鳥獣戯画 京都高山寺展) ★大原嘉豊「高山寺の仏画から見る、明恵が憧れた仏教の本場・中国」 北海道立近代美術館、2024年7月15日(月・祝)14:00 (WEBサイト→) artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp event.hokkaido-np.co.jp (『鳥獣戯画』、国宝、高山寺) 京都の高山寺には、中興開祖・明恵上人(1173年-1232年)にまつわる文化財が数多く伝わっています。12,000点にも及ぶ典籍文書、仏画を中心とする多種多様な絵画、優れた物師たちが手掛けた彫刻、明恵上人が生きた時代の息吹を感じさせる工芸品や建築など、驚くべき質と量を誇ります。本…
もう数十年も昔のこと。大学の一般教養の生物の時間に教師が本展のポスターにあしらわれている一枚を提示し「この写真について述べよ」との問題を出した。 自分は『土門拳』の〔法隆寺遠望〕との知識はあったのでその旨を書いたところ、「黄色い花はセイタカアワダチソウで帰化植物。日本の原風景の寺社の景色とはそぐわない気がする」これが正解、と。ただ一人、その解答があったらしい。 ある意味ズルい出題ながら、この写真を観る度に、その時のことを思い出す。 おっと、閑話休題。 『土門拳』の自選作品集からのピックアップとのことで、風景・自然の木々・寺社の庭・仏像とカラー・モノクロ合わせ六十点近くが並ぶ。 中ではやはり古仏…
こちらは、おおむね穏やかな天気のGWとなっています。 ガーデニング初心者、裏の空き地のジャングルを除草しつつ、キウイの棚作りの道半ばでバタバタしています。 プランターのキウイや他の果樹、野菜は順調に育っていて、先日サラダほうれん草とアスパラ2本を初めて収穫しました。 花も、かわいいのが少しずつ咲いていますが、まだまだこれからですので、お見せできるものもなく… GWの残りも、たくさんやることがありそうです。 草取りひとつにしても、グランドカバーに使う花にしても、調べたり、教えて頂いたり、新しい発見がたくさんあって、驚きと刺激があります。 一つ一つ、書けばそれなりに長くなります。 しばらく地道な作…
酒田(山形県)を満喫する 20240315(Fri) 坂田駅前にバスで早朝に到着。荷物を「月のホテル」にあずけて、出かけました。まだ朝早くで、活動するにはだいぶ早いです。ホテルの近くにモーニングを提供する喫茶店があり、向かいました。小さな民宿の朝食を提供するお店でもあり、午前7時から営業していて、バスで到着する人には嬉しい対応です。 モーニング @木戸銭 酒田駅近く 土門拳記念館へ この旅の目的は土門拳記念館訪問です。酒田駅から土門拳記念館まで歩いて1時間ちょっとありました。それで、酒田駅から自転車で行ける距離で、レンタサイクルを借りようと思ったら、レンタサイクルだけ冬季休業中でした。アイスバ…
「輝きは時代を超えて」との副題。 1964年からの二年間、「婦人公論」の企画で女優さんたちと文化財を組み合わせ写真を撮り、それに『土門拳』が文を添え掲載する、との。 それにしても改めて驚かされるのは昭和の女優さんたちの煌めくような美しさ。 『加賀まりこ』『岡田茉莉子』『吉永小百合』といった。 もう一つは、おおらかな時代だったのだろう、国宝クラスの仏像に、近接して撮るだけではなく女優さんが(手袋をしているとは言え)手を添えている一枚の驚き。 イマイマだったら、問題になること間違いなし(笑)。 会期は1月15日(月)~3月22日(金)。
土門拳記念館 美術館・記念館系は閉館時間間際がなかなかいい。 人もまばらでゆっくり観られるという事もあるが、館内の空気感が少しゆるくなってくるのがいい。 受付の係の人が入場料などを数える頃になると、展示作品たちの肩の荷も下りるらしく、やわらかな感じに見え始めるから不思議だ。 そんな時間に訪ねるのもおススメ。
前回の続きからご案内させて頂きます。相沢忠洋先生が23才の時に群馬県みどり市笠懸町稲荷山の切通しの崖において、関東ローム層中に埋もれていた槍先形尖頭器を発見された事は前回ご案内した通りです。 此の発見は石剥片どころでは無く、槍形尖頭器という明らかに縄文以前の人類が造った生活の証であった事から、相沢氏は此の発見を専門家に見て貰う事をお考えになられたのです。 相沢氏の生活は納豆の行商で活計を立てておられました。相沢忠洋 その生涯と研究より 前回も書きましたが、岩宿遺跡の発掘以前の常識として、人類が日本列島に現れた最も古い時期は縄文時代早期と考えられておりました。当然ですが、岩宿の発見前は多くの考古…
新作本『谷口吉生をさがして』の宣伝記事。 新作『谷口吉生をさがして』 建築家・谷口吉生の設計した建築物を巡る2万字超えのノンフィクションです。筆者がこの半年間、月に一度程度のペースで谷口氏の建築を実際に訪れ、観察した記録を書きました。12/1開催の文学フリマ東京39で販売します。制作数の都合で20部限定販売です。 ○仕様B6サイズ(128mm×182mm)表紙カラー/本文モノクロ 全52頁販売価格:1,000円 ○あらすじ 30歳の会社員である筆者は、あるきっかけで谷口吉生氏の手がけた建築に興味を持つ。興味が湧いたものに対しては、まずは実物に触れるべきだ、という信念から、日本国内にある谷口氏の…
ノーベル賞というものがある。大抵は、何か「新しい事ができる」ようになる「発見」や「兆候」というヒトの現象について、それが評価される。 平和賞はちょっと毛並みが違うような気がしている。 そもそも、ダイナマイトって何かを破壊して前進するための火薬を「善意的」に発明した、アルフレッド・ノーベルという人物のストーリーが前提になっているはずなんだけれど、いわば「始末のつかない」発見や開発についての、注意喚起の意味も本来は含んでいるはずだと思われていた。(新技術や発見の悪用について人類は無頓着にすぎる) なんで、ノーベル賞ってのは、難しいアワードでもある。 「できる事」を発見した。だけじゃ本来は「不十分で…
多分、4回くらい同じフィルムを使ってしまった、笑 名取・東松論争 artscape.jp これについては、シンプルに名言しておく。名取洋之助について、私には評価の埒外である。名取と比べるなら土門拳が同時代では好きだといったら意味が通じるはずだ。要は写真と社会のつながりを重視しているという事なんだけれどね。 さて、たまにはカメラの話でもしたい。 手元にある、「キャノン 2d」(いわば、バルナックライカタイプのレンジファインダーカメラ)だ。北井一夫氏も初期に使っていたという情報は入手している。 僕はあまりフィルムの管理などが得意ではない、ずぼら人類である。だから、このバルナック式を使うのはとても楽…
どうもです さいきんお約束の10月末〜11月初めの京都・奈良行 いつも同じ所に行っているので変わり映えのしないカットですがよろしければお付き合いのほどを まずは前から気になっていた益田岩船 岡寺駅から徒歩行軍で約15分、山道に入ったら足場が悪くて大変 岩船寺から浄瑠璃寺に抜けるアレよりもきついかも、トレッキングシューズ推奨です 長辺7600はこちらに SL2 1/60 f8.0くらい RAW ISO400 WB auto フォクトレンダー ヘリアーハイパーワイド - VM f5.6/10mm ASPH. さすがにこれだけきつい光源が入るとゴーストも致し方なく あ、またレンズプリセットを忘れてた…
○姉の六歳の誕生日を迎えて 2018年10月20日、私にとって初めての孫が誕生した。 孫のお母さんは私の娘であり、孫から見たら私は祖父(じ‐じ)にあたる。 私たちは娘一家とは同じマンションに暮していて、なにかと交流をかさねている。 その後およそ2年の間隔で孫が生まれ、現在は四人となる。 面白いもので、それぞれの性格はかなり違っていて、みんな楽しいし可愛い。 私の体のこともあり、ほとんど妻(ば‐ば)が孫の世話をしているが、私にも何かできることとして、その成長記録を綴っている またドコモ携帯の機能で、随時「フォットブック」を使って、写真で孫たちの成長記録をつくっている。今回は長女の6年間の写真記録…
「週刊文春」にて1996年8月29日号から2020年1月23日号まで連載された坪内祐三氏による文庫本書評「文庫本を狙え!」を文庫レーベル順に並べた。文庫レーベルはおおよそ五十音順に並べたが検索のしやすさを考慮し一部前後した箇所もある。 同文庫レーベル内では連載の古い順から並べ、それぞれ取り上げられた本の編著訳者名・書名・掲載号を記した。掲載号は( )内に記載し、(狙97.1.30)は、「週刊文春1997年1月30日号」を指し、「狙」は収録されている単行本を指す。 本リスト作成には以下の本を用い、略称の区分もこれに基づく。 【狙】『文庫本を狙え!』ちくま文庫, 2016年(1996年8月29日号…
10月25日誕生日の全国35万人の皆さんおめでとうございます (拙句) 忘れ得ぬ思いひそかに楚々と生き 雅舟 【花】 ダンギク(クマツヅラ科) 【花言葉】 忘れ得ぬ思い【短歌】忘れ得ぬ思いの中の友なれどその後を知らずダンギク咲けり 「忘れ得ぬ思い」という花ことばをもつダンギクが咲くと、消息がつかめない大切な友人を思い出します。キクの 名がついていますが、キクの仲間ではないのですね。 【季語】 黄落 黄葉 【俳句】 胸中に何の火種ぞ黄落す 手塚 美佐 黄落や或る悲しみの受話器置く 平畑 静塔 高きほど梢の燦と蔓黄葉 永田二三子 【三行詩】 忘れ得ぬ思いー そんな控えめに 思ってくれる人があれば …
2024/10/4 日の出とともに目が覚める、快適に寝れました 残念ながら、今日も雨のようです 準備をして出発する まずは旅仲間に教えてもらった「穀雨」へ、パン屋さんです お店どこ??と思っていたらここのようです 中はおしゃれなパン屋さんでした 左から塩パン、ハムチーズ、クリームチーズです 塩パンはほんのりとした塩味で小麦粉の甘みも感じられるやさしいパンでハムチーズはハムチーズがいい味出していて、クロワッサンの中まちもち、上がサクサクで美味しかったです、クリームチーズは夕方に食べましたがどーんとクリームチーズが中央に入っててめちゃ食べごたえのあるパンでした お腹も満たされ観光へ 十二ケ滝 尾小…
昨日の続きです‥。 9月27日(金)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、再び土門拳さんの「気力は眼(め)に出る。生活は顔色に出る。教養は声に出る。」という「ことば」で、これまた鷲田清一さんの、次のような解説がありました。 『さらに秘められた感情は口のまわりに、年齢や悲しみは後ろ姿に出ると、写真家は言う。 なるほど伏せておきたいものにかぎって自分には見えないまま他人の眼に晒(さら)されている。 なんと無防備なこと。ただ「本人が欠点と思っているところが、 実は案外、唯一の魅力だったりする」と、写真家は私どもを慰めもしてくれる。「風貌」から。』 なるほど、「気力は眼に、生活は顔色に、教養は声に、…
つい先日までの暑さがウソのようです。今朝は、半袖ではちょっと寒いくらいの気温となりました‥。 さて、昨日の続きです‥。9月26日(木)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、土門拳さんの「いい写真というものは、写したのではなくて、写ったのである。」という「ことば」で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。 『続くことばも味わい深い。「計算を踏みはずした時にだけ、そういういい写真が出来る」。 作為をはぐらかすのだ。そういう写真を「鬼が手伝った写真」だと、写真家は言う。 教育だってそう。子どもは「育てる」よりも「育つ」ものと考えたほうがいい。 大人がなすべきは、そこにいれば子ど…
9月。 秋はデカダン。 秋の夜長に熟読していってください。熟読用に長くしてあるから。 「ユリシーズを読むことはできない、できるのは再読だけ」状態になっていきたい。もうすでに人間1人の記録としては十分な気もする。でもアーカイブ論をよく知らないので適当なことは言えない。Chat GPTにこれまでのブログの全文を読ませてMBTI診断を頼んだら自己診断と同じ結果になって、そういう当たり前のことが面白い。「ある年代のある性別のある地域のある〇〇(以後あらゆる属性)を生きた人間」の再現としてはもうそろそろ完璧で、あとは何が足りないだろうか? 神を再現するように言われた学者がコンピューターに神にまつわるあら…
朝日新聞の一面に載っている 折々のことば。一昨日は写真家の土門拳氏。 いい写真というものは、写したのではなくて、写ったのである。 デジタルカメラが普及したおかげで、写真愛好家も多くなりました。長女は学生の時から「カメラ女子」でした。主人も長女もCanonのミラーレス・一眼レフを持ち、趣味のひとつとして、楽しんでいます。
新聞を投函する時に、目に留まる「折々のことば」… 僕らがお世話になったのは、大岡信さんの「折々のうた」… 『ことばの力』が1978年に出た、その翌年からスタート… どうも、こちらのイメージが強く頭に残ってて、「折々のことば」の中身にまでは、目が行ってなかったのだが… 先日、土門拳さんの”気力は眼に出る 生活は顔色に出る 教養は声に出る”が取り上げられているのだが、目に留まった… それは、次のことば… ”伏せておきたいものにかぎって自分には見えないまま他人の目に晒されている” いやいや一瞬で人を素面させることばですね… いくら格好つけても伏せたいものは、人の眼にすでに晒されていると… でも、別に…