・821年(唐暦長慶1.1.辛丑) 唐の穆宗,李恒は「長慶」と改元した。(『資治通鑑』) ・822年頃(唐暦弘仁13.?.?) 薬師寺の僧侶、景戒(元は私度僧)によって説話集『日本国現報善悪霊異記(日本霊異記)』が編まれた。序文によれば、民衆の間における仏教の浸透が不十分であるから、「中国」の「応報記」を参考にして奇譚を集めたのだとされる。 ※最初に収録されるのは、雄略天皇の説話である。このことからも、雄略天皇が古い時代における代表的な天皇と見なされていたことが理解できる(高森明勅『日本の10大天皇』)。 ※冒頭の雄略天皇の説話は、仏教に無関係な内容である。説話に雄略天皇が登場することそれ自体…