教育課程編成の基準。 学校教育法施行規則の第二十五条、第五十四条の二、第五十七条の二、第七十三条の十、第七十六条などの規定に基づいて文部科学大臣により告示される。 ナショナル・カリキュラム。
文科省HPで、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・盲学校・聾学校・養護学校それぞれの学習指導要領全文を読むことができる。 http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301.htm
文科省が、2030年からの新学習指導要領で、小学校から情報教育を始めて、中学校の「技術」に情報の内容を含める方向で検討しているらしい。いまは高校のみの情報教育が、小中学校まで降りてくる格好だ。 個人的にはこれに賛成できない。そもそも、情報教育やプログラミング教育をしたところで、どんな場面で使うことを想定しているのだろうか?IT業界、特に最近流行りのAI業界でトップクラスの人材を育てたいのなら、その程度の教育で育つわけがないし、みなに等しくITを使ってほしいとしても、このやり方でうまく行くとは思えない。いまの50代は20代でパソコンとインターネットを使い始めたが、特に専門家ではない人でも、スキル…
出版業界で働いていると「いい本は売れる。だからいい本を作ればいいんだ」という人がたまにいる。みなさんの業界にもこういう人はいないだろうか?「いいモノは売れる」これは大きな誤解だと思う。 私が考えるに、売れる本は「面白い本」か「役に立つ本」のどちらかだ。これ以外の要素はいまのところ思いつかない。知っている方がいたら教えてほしい。 また、面白いかどうか、役に立つかどうかは読者が決めることで、著者でも編集者でもない。編集者が役に立つと思っても、読者が役に立たないと思うなら、それは作り手の独りよがりだ。 教育も同様で、生徒が面白いと感じるか、役に立つと感じるか、このどちらかがないと学びはうまく進まない…
学校で金融教育が始まり早くも3年たちました。当時高校1年生だった高校生も2025年の春から新卒や進学で新たなステージにたちます。 実際にどんな授業を受けているの?義務化から3年が経ち、子どもたちの金融リテラシーは本当に身についているのでしょうか? お小遣いの渡し方、キャッシュレス決済、NISA…お金の知識はますます重要になっています。 金融教育は学校だけでなく、家庭でも実践できます。 「金融教育は特別な知識がないとできない」と思うかも知れませんが、日常の中で簡単に取り入れられる工夫がたくさんあります。 また18歳で成年として扱われるため、契約トラブルにも要注意です。 家庭で親として子に伝えてお…
自著が教科書に掲載!星野源 現代の教育現場では、従来の古典文学や現代文学だけでなく、幅広いジャンルの文章や表現が取り上げられるようになっています。そんな中、話題となっているのが、人気アーティストであり俳優としても活躍する星野源さんの自著、エッセー「いのちの車窓から」が来春使用予定の高校国語の教科書に掲載されるというニュースです。そして、教科書には他にも様々な有名人や芸能人、さらには漫画家の作品が掲載される事例が増えており、その背景には「教科書の検定」という厳格なプロセスが関わっています。今回は、教科書の検定の仕組みや意義、星野源さんの作品採用の背景、そして他に掲載された有名人・芸能人、漫画家の…
日本の教育の秘法「特別活動」がいま、 世界から注目されている。 国内では十分に評価されない活動だが、 実はとんでもなく長時間の学習、及び訓練なのだ、という話。(写真:文科省) 【“The Making of a Japanese”(日本人の作られ方)】 来週3月2日、ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される第97回アカデミー賞の授賞式には、日本から3本の映画がノミネートされています。そのうちのひとつが、山崎エマ監督による短編ドキュメンタリー映画『Instruments of a Beating Heart 心はずむ 楽器たち』です。 これは東京都内の公立小学校の教育現場を約1年間、700時…
教師が多忙と言われても一般人には分からない。 納期も支払期限もない子ども相手の楽な仕事で、 長期休業はあっても倒産もリストラもない。 しかし学校の多忙には明らか理由があるのだ、という話。(写真:フォトAC) 【教師の多忙に関する科学的分析】 先週木曜日(2月20日)のネットニュースに『子どもグッタリ「学校の授業が多すぎ」カリキュラム・オーバーロード問題の行方~小学校は5時間、中学校は5.4時間を提案する訳』(東洋経済新聞)という記事があり、興味深く読ませていただきました。 カリキュラム・オーバーロードというのは「教科の内容が増えすぎて、子どもたちにも教員にも負担が大きくなっている状況」を言うの…
国語科では「考えの形成」を重視。 1重視の背景 PISA 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)(中教審第197号):文部科学省 の1番目の答申本文 P6 注17 「PISA2015における読解力の定義は、「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、社会 に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考し、これに取り組むこと」であり、書いて あることを受け身で捉えるだけではなく、見つけ出した情報を多面的・多角的に吟味し見定めていくこと や、情報と自分の知識等を結び付けたりして考えをまとめていくことなどが求められてい…
国語教育 文学の話し合い - sazaesansazaesan’s diary 国語教育 系統性 - sazaesansazaesan’s diary 国語教育 言語活動1 - sazaesansazaesan’s diary のつづきです。 国語教育 国語科の目標1 言葉による見方・考え方 - sazaesansazaesan’s diary で引いた国語科の目標には、 「言語活動を通して」とあり、言語活動が重視される。 では、なぜ言語活動が重要なのか? 理由1 言語能力が大切だから? 中学校学習指導要領解説・総則編 pp50-51(下線部は引用者) (参考:言語能力を構成する資質・能力) …
前回ブログ、「使える英語」を身に付けるための英語教育(4)の続きです。 長くお付き合いいただいたこのシリーズも今回が最終回になります。 それでは、小学校・中学校・高校、各段階での必修項目についてお話します。 どの段階でも項目ごとの完全な理解と徹底したドリルによって定着を図ることが最重要です。項目ごとどの程度の知識が必要か。私は、「土台」に関しては完全無欠の知識はいらないと思います。最低、文法上間違いのない英文が作れるだけでよいでのです。使われるニュアンスや、細かい区別も最終的に大切ですが、まずは「間違っていない」「文構造をしっかりできる」ことが目標です。おそらく、ここまでで、大学受験の模擬試験…
前回ブログ、「使える英語」を身に付けるための英語教育(3)の続きです。 高校での英語になります。中学での英語の「土台」ができている生徒はあとは、その土台にコンクリートを流し込むように、知識を積み上げていくだけです。例えば、「不定詞」の項目を学習するとして基本的事項さえマスターしていれば、それぞれの基本事項に+アルファの知識を積み上げていけばいいのですから、必要なのは「忍耐」のみです。しつこいようですが、この段階で中学の「土台」がしっかりしていないと、「砂上の楼閣」で時間ばかりかかってほとんど効果がでません。 「忍耐のみ」だからといって、大学受験に必要な知識は中学校の「土台」のざっくり10倍です…