出かけるにあたって、私は一つの誓をたてた。それは「何でも見てやろう」というのである。これは、行くからには何でも見ないとソンや、といういかにも大阪人らしい根性からでもあるが、もともと、私は何でも見ることが好きな男であったのである。それは私のタチでもあり主義でもあった。東京でも大阪でも、その他どこでも、私はむやみやたらに歩きまわり、むやみやたらとものを見て、そんなことで、あたら貴重な青春を浪費していたのである。(小田実『何でも見てやろう』講談社文庫、1979) こんばんは。出かけるにあたっての「誓」といえば、時節柄というか何というか、外から帰ってきたら手洗いうがいをすることでしょうか。我が家だけで…