小説

ドドド戦隊 ドドドドドォーン ２３２３ ドドドと旅立ち！俺達の新たな目標！！ 青い空！ドドドドレットノートに上に乗ったドドドドミニオン！今日、俺達は旅立つ！ 「試験飛行も良好だったし、心の石と元の体は同じ波長を発することも分かった、それを感知する機械も作った、ドレットノートのデータから心の石を抜き取ったのが誰かもわかったし、ワープ航行があるのもわかったし試験も完了・・・」 「それ以外の準備も万全でございます、考真」 ドラストが空とドレットノートとドミニオンを見上げ俺に報告する 「あ～ドラスト！」 言いながらみんなと一緒に現れたリュックを背負った奈々都弥が駆けてきて俺と一緒に振り返ったドラストの…

『チェコSF短編小説集』 チェコ産のSF小説オリジナルアンソロジー第一弾。書店で一目惚れして購入。チェコの人名に馴染みがないせいでキャラクターを把握するのが少し難しかったけど、それはそれで新鮮ではあった。やや古めの作品が多く収録さているだけにSF観に時代を感じるところもある。 以下、気に入った作品の簡単な感想。「オーストラリアの税関」はいかにもSFらしいショートショート。たしかにサイボーグって検疫とかテロ対策的な問題が起きそうだよなあ。「大洪水」もショートショート。皮肉が効いていて良い。「裏目に出た発明」はある種のディストピアだけど、なにがディストピアなのか理解できない人も多いんじゃないかな。…

その日は朝から、いつもとは違う風が吹いていたように思う。 朝の食卓につくと、いつもは半熟の目玉焼きの真ん中を箸で突き破ってから食べる父が、白身から黄身の周囲を丁寧にくり抜いてから口に運んでいた。どういう風の吹きまわしであろうか。 ちなみに父の右のほっぺたにはそこそこ大きなほくろがあって、その中心からは一本の毛がにょろりと生えている。わたしはそれを「父が目玉焼きの目を突きすぎてきたことによる呪い」であると考えてみたりもしてきたのだが、だとしたら今朝のような食べかたを続けていればほくろが丸ごとぽろりと剝がれ落ちる日がじきに来るのかもしれない。ほくろを黄身、その周辺の地肌を白身に見立てるとそういうこ…

「プレゼント」（2008/11/11） 今日(きょう)は彼(かれ)の誕生日(たんじょうび)。彼(かれ)といっても、私(わたし)の片思(かたおも)いなんだけど…。彼(かれ)は、私(わたし)のことをたくさんいる友達(ともだち)の一人(ひとり)としか思(おも)っていない。今度(こんど)の誕生(たんじょう)パーティだって、特別(とくべつ)に招待(しょうたい)されたわけじゃない。なのに私(わたし)ったら、彼(かれ)へのプレゼントを真剣(しんけん)に探(さが)して、何(なに)を着(き)ていくかで悩(なや)んでいる。ほんと、バカみたいだよね。私(わたし)にもう少(すこ)し勇気(ゆうき)があったら、彼(かれ)…

授業参観の日、少年は、教室の後ろを振り返った。クラスメイトの父母が立ち並ぶ中に、少年の母の遺影が置かれていた。少年はその遺影の中で笑う母の顔を見ると、先生の質問に手を挙げて、指され、わざと間違ったおどけた答えを言って、みんなを笑わせた。教室中が笑い声に包まれる中、少年はもう一度、母の遺影を振り返った。遺影の中の母の顔は、写真だから当然変わっていなかったが、少年の目には、さっきより笑っているように見えた。

その公園の小さな花壇の土には、『花を踏まないで』と書かれた立札が刺さっていた。この立て札は、公園の管理人の老人が作った物だった。老人は毎日、管理人室の小さな窓から、その花壇を見守っていた。長い年月が経った。花壇の花を踏む者は誰もいなかった。やがて、老人が、公園の管理人の仕事を辞める日が来た。あっさりとした引き継ぎ作業の後、老人は、花壇に近づき、かつて自らが作った立て札を引っこ抜くと、花を思い切り踏んで、公園を後にした。そしてその夜、老人は首を吊った。

ぼくのへやのかべには、ぼくがかいた、かぞくのえがはってあります。えには、ぼくと、おとうさんと、おかあさんと、しんだおとうとがかかれています。ぼくはいつも、べんきょうでつかれたりすると、そのえをみます。そして、しんだおとうとのことをかんがえます。あるひ、ぼくはきづきました。えのなかのおとうとが、まえよりすこし、ふとっていました。どうしたのだろう。そんなことをかんがえていたら、どこからかへやにはいってきたハエが、かべのえにとまって、ちょこちょことはいまわりはじめました。そして、おとうとのくちもとにきたとき、えのなかのおとうとのくちのなかからベロがのびて、ハエをたべました。ぼくは、おとうとがふとって…