人類学、霊長類学者、京都大学理学研究科教授。 1952年生まれ、東京都出身。 京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。 カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンターリサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、京都大学大学院理学研究科助教授を経て、現在、同研究科教授。 伊谷純一郎を師とし、人類進化論を専攻、ゴリラを主たる研究対象として人類の起源を探り、著書、業績多数。
人間は言葉を使って他者と関わっています。コミュニケーションをとると表現した方がわかりやすいかもしれません。言葉はとても便利で、単語1つを声にするだけで、自分が伝えようとしている事柄を相手に伝えられることもあります。また、目の前にない物であっても、名前がついていれば、それを言うだけで相手に伝えられます。もしも、言葉がなければ、相手にパンや服など、具体的なものを指し示さなければ伝えられません。自分の思いになると、言葉以外の方法で相手に伝えるのは非常に難しくなります。こうやって考えると、あらためて言葉はとても便利な道具だと気づきます。一方で、言葉には危険な面もあります。昨今のSNSでの炎上は、言葉に…
社会保障費の増加、労働者不足など、日本社会には解決しなければならない問題が山ほどあります。これらの問題を解決するために他国の事例を調べたり、知恵を出し合ったりしているわけですが、なかなか先が見通せない状況です。社会保障費の増加は、もう何十年も問題になっているのに全く解決できそうにないのは、発想の起点がずれているからかもしれません。人間社会が抱える問題を他の人間社会を見て解決しようと考えるから、出口が見当たらなくなるのでしょう。
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動物たちは何をしゃべっているのか? 著 者:山極寿一、鈴木俊貴 発行所:集英社 私が学生時代は、人間と動物とは厳然とした境界があるというのが一般的な認識であった。チンパンジーの研究者が野生のチンパンジーが道具を使っているのを発見したということでさへ、学者たちの否定的な意見が多かった。当時のヨーロッパ的思考方法では人間と他の動物とは明確な境界を設けるのが一般的であった。進化論にしてもキリスト教的世界観を破壊したとして評価をされていたのだが、人間を進化の頂点に置くその思考方法は人間中心の世界観を形成した。当時、戦後知識人の代表といわれていた吉本隆明は時空変容という概念で「最も進化した人間を、進化の…
久し振りに動物もの 例によって例のごとく、武雄図書館の新刊本コーナーから、嬉々として借りてきた本です。 動物たちは何をしゃべっているのか? (WPB eBooks) 作者:山極寿一,鈴木俊貴 集英社 Amazon ゴリラ研究の第一人者、山極寿一先生と、シジュウカラの言葉を「発見」した鈴木俊貴先生の対談集ですから、これはもう、いの一番にカゴ(いつもの図書館用マイバスケット)に入れましたとも。 で、昨今にしては珍しく、借りてきた当日に一気に読了!(気持ちいい!) そのわりに、この読書覚書へのアップは遅くなりましたが、まぁ、そこはご勘弁。 まえがきは鈴木先生が担当。 本書は鳥になった研究者とゴリラに…
京大のファン、山極教授のファン、表紙が可愛い、ということで、目次も読まずにジャケ買いした本。 「ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」」(山極寿一 著、2018年4月初版、毎日新聞出版) 山極教授を最初に知ったのは、もうだいぶ前の何かの雑誌のインタビュー記事。 ゴリラの研究をしているという、そのお話がとても面白くて引き込まれました。 セミナーでお話ししているのを拝聴した時も、記事から感じていたことを裏切らない、気さくな方でした。 野生のゴリラの中にも入り込んでいける方。 ゴリラ視点から見ると、人間には奇妙なことがいろいろ。 例えば、こんなふうに。 仲間を見つめるゴリラ、スマホを見つめる人…
2023/1/25 読了 ゴリラの森、言葉の海 (新潮文庫) 著者 : 山極寿一 小川洋子 新潮社 (2021年10月28日発売) ゴリラの森、言葉の海 (新潮文庫) 作者:山極 寿一 新潮社 Amazon f.2023/1/25p.2021/12/3 from amazon site 『ゴリラの森、言葉の海』ゴリラを知ることは、ヒトが何者なのかを自らを知ること……人間存在の心の森に静かに分け入る小説家小川洋子さんは、アフリカで野生のゴリラと暮らした霊長類学者山極寿一さんから、世界を見る新鮮な眼を感じます。京都大学理学部の山極研究室で、野生のサルとシカが生息する屋久島の原生林の中で、4回にわた…
山中伸弥さん1962年生まれ。2012年にノーベル生理学・医学賞受賞。 羽生善治さん1970年生まれ。2008年に第66期名人戦で十九世名人の永世称号資格を得る。 是枝祐和さん1962年生まれ。2004年『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭にて史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)受賞。 山極寿一さん1952年生まれ。京都大学総長。ゴリラの野外研究による霊長類研究の第一人者。 永田和宏さん1947年生まれ。71年京都大学理学部物理学科を卒業し,数々の研究所で研究。京都大学名誉教授であり歌人。 永田和宏さんが聞き役となり,他の四人それぞれとの対談をまとめた対談集。 これだけそうそうたるメンバーなのに…
「言葉」が暴走する時代の処世術コミュニケーションで悩む全ての人へ山極寿一太田光集英社新書2019年12月22日 第1刷発行 先日読んだ、山極さんの『京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ』が面白かったので, 山極さんの名前で図書館で検索してみたところ、出てきた本。借りてみた。 megureca.hatenablog.com 表紙には、山極さんと太田さん(爆笑問題)の写真。太田さんの思考も結構好きなので、このお二人の対談とても面白そうと思って、読んでみた。 感想。面白い!「言葉」って、すごいけど、コワイ。確かに、暴走する。うんうん、そうだよね、って共感することが沢山あった。 表紙の2人の写真の間には、…
京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ山極寿一朝日文庫2020年5月30日 第1刷発行 姉が貸してくれたので読んでみた。 著者の山極さんは、1952年東京生まれ。霊長類学者人類学者。京都大学理学部卒業。同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。ゴリラを主たる研究対象として人類の起源を探る。ルワンダ、カリゾケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京大霊長類研究所助手・教授を経て、2014年10月から2020年9月まで京大総長。 本書は、2015年に刊行された朝日新書『京大式おもしろい勉強法』を改題して加筆・修正したもの。『勉強法』という題で出版したために、受験勉強…