封切り二日目。 席数98の【SCREEN2】は満員の盛況。 『黒沢清』のフィルモグラフィーを確認すれば、ドラマ性の強い作品が続いたのちに、暴力に彩られた一本が突如として撮られていることに気づく。 まるで普段は理性で抑え込んでいる残虐性が突然発露するように。 ここ十年なら〔クリーピー 偽りの隣人(2016年)〕〔蛇の道(2024年)〕がそれにあたるか(後者はリメイクだが)。 そして本作は前作に続き暴力に彩られた一本。 多少のご都合主義は全て脇に置き、無慈悲な描写を堪能すべき。 『吉井良介(菅田将暉)』は転売ヤー。 ネット上の情報に注意を払い「セドリ」をし、利ザヤをコツコツ稼ぐよりも、弱みに付け込…