「まあまあ、来たばっかりでお茶も飲まんのに、あんたもそう言うてやりなて。俊一さんも全部の苦労背負い込んだみたいなもんや。事業言うても俊一さんが始めたわけでもないし、世の中はしょうがないことがあるからね。俊一さんもとうとう世帯も持たんまま幾つになったん。え、もうそろそろ六十? へえもうそうなるんかいな。今度は自分の老後も心配せなあかんしね、仕事はいつまでできるのか知らんけど、これからも大変やね」 上の叔母が穏やかな口調で下の叔母を制した。下の叔母は難しい顔をしたまま黙っていた。 そろそろと言うより既に老後に達している。今後の収入は俊一の稼ぎしかない。自分一人ならどう転んでもたいしたことはない。し…