「無性に釧路へ行きたくなった。街をさまよい歩き、時間が許せばその背後に広がる釧路湿原も。昭和30年当時の面影を追い求めてみたい」 昨年10月9日に投稿した原田康子「挽歌」の読書感想から一部を引用した。 「挽歌」の行間から伝わる当時の釧路の面影を見出すには、歳月の隔たりが大きすぎた。 開発を免れた広大な釧路湿原と瀟洒な住宅街の景観は、北欧に来ているかのような感覚をもたらしてくれた。 そして、愛知との決定的な違いは気温だった。最低気温、最高気温とも約10度低い。絶好の避暑地であり、魅力にあふれた街であることがよくわかった。長期滞在者が増加していると聞く。 米町公園にて 釧路湿原 昭和10年創業の喫…