季節感、出したつもりの自己満足。 ひじきをひと鍋炊くと四五日は食える。切らせて数日経ったら、また炊いた。めっきり冷えこむ季節に入って以来、年末年始を挟んで繰返してきたわけだから、今期だけでも二十回近くは炊いた勘定となるんだろう。替えみるか。といってもレパートリーの少ない台所人だから、変り映えのしない惣菜からどれかを思い出すだけのことだが。 わが食生活に昆布か若布かを摂取せぬ日はない。ただしいずれもあまりに少量づつだ。青さ粉か青海苔、これらもごく微量だ。したがって夏季にはもずく酢、冬季にはひじき豆というのが、わが整腸力・便通力を支えてきてくれた献立だ。季節の移ろいに浮かれて、油断は禁物である。 …