第133話 バンコクの渡し カリプソショーに向かうべく僕は、夕方のバンコクを、チャオプラヤー川へと 早足で向かっていた。 そんな僕は少しイラついていた。 実はこの少し前に、朝会ったドイツ人のエマさんと一悶着あったのだ。 今朝、僕がカリプソショーを観に行くという話をしていたのだが、先程彼女が急に、 「一緒に観に行きたい」 とLINEをしてきたのだ。 「安いチケットを買えるなら行きたい。」 という彼女に、LINE電話して説明する。 「今日はツアー会社は閉まってるので、 もう安く買えないよー。」 と僕が言うと 「安く買えないなら、じゃあ、良いわ。」 と言って来たので 「そこまで値段は変わらないし、 …