司馬遼太郎没後30年に『滴一滴/260211』は思う▼唱歌「朧月夜」を編集者の半藤一利さんが歌うと「何の歌か」と。「小学校に行ってないのでは」と聞くと「まあ、それに近い」と司馬さん。小学校の頃、本ばかり読み、中学校でもできればサボって図書館に行っていた▼「資料を読んで読んで読み尽くして、そのあとに一滴、二滴出る透明な滴を書く」▼あすは命日「菜の花忌」。独自の文明史観を持つ作家が痛憤した一つは日本の土地問題だったそうだ▼「もう一度オランダに目をむけて、日本という国土を見なおす気持ちを私どもはもっていい」(「風塵抄」)。国土の大半を皆で干拓して造った同国では土地は公のものとされるという▼著書の中に…