豆を撒いて鬼やらいをした「節分」の夜、 柊の小枝の先に焼いた鰯の頭を刺した 「柊鰯」(ひいらぎいわし)を家の軒先に挿す風習が 奈良県内を中心とした西日本や 福島県を含む関東地方などに、 現在でも残っています。 日本では昔から、 季節の変わり目である「節分」は、 鬼や魔物といった邪気が生じると 考えられてきました。 そこで鬼の嫌う「柊鰯」を家の入口に飾り、 「邪気の象徴である鬼を寄せ付けない」 「家の中に鬼を入らせない」という 「魔除け」をしたのです。 「節分」に「柊鰯」を飾るという習慣は、 正月の門口に飾った注連縄(しめなわ)に、 「柊の枝」と「なよし(ボラ)の頭」を 刺していたことが、 紀貫…